2018年9月16日に東京六本木でioeXのミートアップが行われました。
参加してきたので、その模様をレポートします。
ioeXは世界的に注目されているICO
ミートアップの内容をお伝えする前に、以下のツイートをご覧ください。
ICO Analytics(@ICO_Analytics)というICO分析に関しては有名なTwitterアカウントが発表している評価されているICOリストです。
ioeXは11位です。世の中には1000以上のICOが控えているので、これは十分と言える順位と言えます。
Updated list of TOP 15 upcoming ICOs. pic.twitter.com/lMo7M8WgL7
? ICO Analytics (@ICO_Analytics) 2018年9月10日
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ioeXプレゼンテーション
ioeXチームの成り立ち
ioeXのプレゼンテーションのメインは、創業者でありCEOの洪啓淵(Aryan Hung)氏が行いました。
まず洪氏は、ioeXに至るまでの過程として会社の歴史を紹介しました。
ioeXのメンバーは、もともと鴻海(ホンハイ)からNokiaの委託者のブランドで製品を設計・生産(ODM)を手伝っていました。
鴻海について知らない人に解説すると、鴻海は年間17兆7千億円の売上を誇る世界最大の電子機器を受託生産(EMS)を行う企業になります。iPhoneやゲーム機の製造元としてよく知られています。
その後、洪氏らは鴻海の子会社でSONYのAndroidのソフトウェアなどの開発を経て、モバイルデバイスのメーカーやチップメーカーと親しくなっていきます。
しかし、鴻海は大きすぎる会社だったので洪氏らは動きたいように動けませんでした。そのため、当時のチームが独立してKortide台北ができあがり、Kortideにおける2017年からの取り組みがioeXのチームとして組織されました。
ioeXプロジェクトの背景
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ioeXは、IoTの問題を解決するためのプロジェクトです。IoTとはInternet of Things(モノのインターネット)の略で、今までインターネットにつながっていなかったモノがインターネットにつながることを指します。
洪氏らは、もともと携帯電話の開発に携わっていたため、携帯電話のソフトウェアバージョンアップの問題について注目していました。
携帯電話のソフトウェアは機能向上やセキュリティ修正のためにバージョンアップさせ続けなければなりません。端末生産メーカーは、バージョンアップ対応へのコストとリスクが高まる状況に陥っています。
最初から端末価格にむやみにバージョンアップに向けた費用を上乗せすると、価格競争で負けてしまいます。だからと言って、バージョンアップ費用を上乗せせずに、バージョンアップ対応をすると収益を圧迫してしまいます。しかも、バージョンアップをどれくらいの頻度でやらなければいけないかは、実際にフタを開けてみないとわかりません。
そして、注目すべきがIoTマーケットの規模感です。
実際IoTがどのように普及していくか、これからどうなっていくかというデータで、洪氏はインターネットの動画視聴機能付きのTVとチューナー、スマートスピーカー、転送データ量を例として挙げていました。
図で掲載しているのは、スマートスピーカーの普及台数(左)と転送データ量の推移(右)になります。
スマートスピーカーは、2018年が終わっていない今の時点で既に5630万台が出荷され、しかもAmazonやGoogle以外の資金力が比較的弱い会社のものが増えています。転送データ量に関しては、2018年で月に4Exaバイトなのが、2021年に14Exaバイトに増加することが予測されています。
このようなIoT台数と転送データ量の爆発的増加で、企業が負うコストとリスクはますます増えていくわけです。特に、AmazonやGoogle以外は資金力も限られているため、これらは死活問題です。
ioeXがIoTの問題解決を目指すために作るシステム
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ioeXでは、企業が負うコストとリスクの低減を目指します。コストに関しては従来の70%減を目標にします。
IoTというのは本来モノとモノがつながり、M2M(Machine to Machine)通信を行うものですが、モノがインターネットに接続するとIPアドレスが変わるため、モノ同士でつながるのが現状では難しいという問題があります。そのため、現状ではモノとサーバがつながるようになっているため、ioeXではモノ同士の接続ができるようにします。
そこで用いられるのがP2P(Peer to Peer)の考え方です。P2Pでは、通信するノード同士が対等な立場で通信を行います。昔ファイル共有ソフトのWinnyやShareを使ったことがある世代であればイメージしやすいかもしれません。
P2Pネットワークの構築
ioeXで登場する通信ノードは3種類です。
Bootstrap Nodeは、データを通信する機器(Peer Node, Phone Node)が最初につながるノードです。Peer Node, Phone Nodeは、データ通信を行う端末になります。
そして、それらのノードが次の図のように繋がるようになります。網の目の内側にあるのがBootstrap Node、末端にあるのがPeer Nodeです。
Peer Nodeは、起動すると最初にBootstrap Nodeに問合せに行き、どのPeer Nodeと繋がることができるか情報を取得します。その後、独自のアドレスを使いPeer Node同士で通信を行うことができるようになります。これでM2MによるP2P通信ができるようになります。
技術に理解がある方であれば、ここまでは従来からあるP2Pの仕組みとさほど変わらないことがご理解できるかと思います。
そのような技術の応用例として、P2Pのストリーミングが検討されています。通常ストリーミングは、サーバからメディアを配信し端末で受けますが、ioeXのP2Pネットワークでは、Peer NodeがPeer Nodeに対して配信を行うことができるようになります。
これにより、ストリーミング配信の主導権をすべて自分のコントロール下に置くことできるようになります。ストリーミングの視聴は専用のアプリを使うことになります。
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分散型クラウドバックアップ環境
ここでやっとioeXが問題解決したかったものが登場します。それが分散型クラウドバックアップ環境です。これは、前述した携帯電話のソフトウェアバージョンアップのための仕組みです。
ioeXチームで、携帯電話メーカーからアップデートプログラムを受け取り、それを圧縮してPeer Nodeに分散して保管できるようにします。
アップデートプログラムが必要になるPhone Nodeは、複数のPeer Nodeにデータ送信の要求を送り、分割されたデータを複数のPeer Nodeからダウンロードを行い、最後にそれを手元で統合します。
このような仕組みにより、端末メーカーはソフトウェアアップデートのための大規模な設備と高速な回線を用意することなく、端末利用者に対して快適なソフトウェアアップデートの仕組みを提供できるようになります。
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ブロックチェーンとトークンの関係性
ここまで来て、ブロックチェーンとトークンはどう関係するのかと疑問に持った方もいることでしょう。もちろんioeXではブロックチェーンを使っています。
ioeXでは2つのブロックチェーンを利用します。データを伝達したノードを管理するブロックチェーン(ioeX Side Chain)と、容量を提供したノードを記録するメインのブロックチェーン(ioeX Main Chain)です。
ioeXトークンを付与するインセンティブの管理は後者が担います。
そして、こちらがインセンティブモデルです。ざっくりまとめるとこんな感じです。
1)ioeXチームは、端末メーカーやプロバイダーにソフトウェアやSDK、APIを提供し、その対価として法定通貨を受けとります。これによりきちんとお金を払った企業のみがioeXのネットワークにつながるようになります。
2)ioeXネットワークでソフトウェアアップデートを利用したい企業は、ioeXトークンを購入し、その仕組みを利用する場合にioeXに対してトークンを支払います。
3)Peer Nodeを立ち上げ、ソフトウェアバージョンアップに貢献してくれた端末提供者に対して、ioeXトークンが支払われます。
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ioeXが最終的に目指すところ
最後に、創業者でありCSOの郭天鋭(Kenneth Kuo)氏がioeXの世界的評価の高さを宣伝し、ioeXが最終的に目指すところのプレゼンテーションを行いました。
世界的評価の高さでは、Lendex0やCrypto Differ、ICO AnalyticsなどICOレビューを行う組織からの評価が高いことを強調していました。
そして、ioeXが最終的に目指すところです。ioeXではIoTに関わる50-70%のコスト削減を目指します。企業は年3-5%の成長率を追いかけているので、ioeXによるコスト削減の効果は大きいとのことでした。
そして、ioeXは最終的にインターネット上の有志がPeer NoteとBootstrap Nodeどんどん立ち上げ、トークンエコノミーとコインの流通が活発になっていく状態を目指していきます。
ioeXに関する情報
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