インタビュー

【インタビュー】CROSS 柿沼・宇原氏 ーなぜアゼルバイジャンか?(2/3部)

投稿日:2018/12/24 月曜日 更新日:

2018年11月20日に、アゼルバイジャンの仮想通貨取引所のCROSS Exchangeがオープンしました。

実際にオープンしてみてどうなっているのか?CROSSの企画開発をしている柿沼光寿氏と、取引所の運営の宇原徳郎氏にお話を伺いました。

第2部では、なぜアゼルバイジャンで取引所ビジネスをやるに至ったのか、またアゼルバイジャンの仮想通貨事情をお伝えします。

第1部をまだご覧になっていない方は、第1部「自己紹介、日本人になじみがないアゼルバイジャンとは?」を先にご覧ください。

CROSS 柿沼・宇原氏 インタビュー 第2部

青字:加藤(訊き手)、黒字:柿沼氏、緑字:宇原氏

アゼルバイジャン展開の経緯

加藤:アゼルバイジャンで取引所を開くのは世界的にみても珍しいと思います。CROSSが第1号ですし。なぜアゼルバイジャンなのか?アゼルバイジャン展開の経緯を教えていただけますか?

宇原:まず最初にCROSSのプロジェクトが発足した時に、国内でのICOだったりとか取引所の開設が難しいということがわかったので、海外で事業をやらないといけないということが前提としてありました。

僕がECをやっていて、ECの物流を頼んでいた企業があって、そこがアゼルバイジャンに進出しようとしたんですよ。そこは仮想通貨とまったく関係なく、和食のレストランを向こうでやろうとしていて、「なんでアゼルバイジャンなの?」というところから始まったのですけれども、今みたいな説明を受けて、それだけ良いんだったら仮想通貨どうなのかなと思いました。それが今年の頭くらいでした。

税率とかを調べると、そもそもまだ法整備が整っていないので、そもそも税金なんかないよという話と、産油国だったので電気代を調べたら7円/kWhだったんですよ。なので、これは可能性あるなと思って一回視察に行ってきますというのが最初ですね。

CROSSの宇原氏と柿沼氏

宇原:現地に行って、日本人への特別待遇がすごくて、とても協力的でした。政府が世界の企業を誘致しようという動きがあって、政府関係の人にお会いして「仮想通貨取引所をやりたいんだけれど、ここでできるのか?」と言ったら、仮想通貨のことはよくわからないけれどもウェルカムだよということでした。

よくあるのが、後からダメになったということがあります。それは困るから、ダメだったら最初に言ってほしいということを伝えたら、どうやらビットコインくらいは知っていて、仮想通貨の法整備はやっていかないといけないねと議論になっていたらしいんですよ。

僕らは日本人じゃないですか。向こうでは日本人はヘタなことしないんですよねという考えがあるんですよ。これが○○○人だったら向こうはノーなんですよ。○○○人はどうせマネロンでしょと本当に言ってくるので、日本人の信用というのはものすごく高かったので、ここで良いんじゃないかというなりました。

加藤:なるほど。CROSSプロジェクトが先にあってからのアゼルバイジャンなんですね。

宇原:もともとは日本国内でも仮想通貨交換業を取ろうとしていたのですが、コインチェックの問題があって、これはいつになるか分からないぞと。ビジネスとしてやるんだったら時期を逃してしまうので、海外に出ようと。そういうプロジェクトって多いと思うんですよね。

アゼルバイジャンの仮想通貨事情

加藤:アゼルバイジャンでは仮想通貨はどれだけ認知されているのですか?人々は仮想通貨をどう見ているのでしょうか?

宇原:認知の度合いでいうと、日本よりもはるかになくて、そもそも仮想通貨の取引所ではうちが第1号なので、そもそも法定通貨からの入り口がないんですよね。

だから、一般で仮想通貨を持っている人というのはほぼいなくて、ただ一部の特権階級的な政府と一緒に動いているような投資家はバリバリマイニングやっているんですよ。電気代は安いので。

(動画や写真を見せて)これをちょっとみてもらったらわかるのですが、これは特別なところです。政府関係者しか入れない、火力発電所の中にあるマイニング研究所なんですよ。ここはアゼルバイジャン人しか入れないんです。入口に警備が立っていて。特別に許可をもらって外国人で初めて僕が入ったんですよ。

加藤:おお、特別扱いもいいところですね!!これはすごいですね。

宇原:敷地の中にはほとんど人がいないんですよ。発電所を通り過ぎて、これは国の資本が入っているマイニングの研究所ですね。そもそも中が撮影禁止だったので、撮影禁止のところを撮影禁止してきたんですけれど(笑)マイニングファームってみんな掘っ立て小屋みたいなものですが、ここは全部大理石なんですよ!

加藤:大理石いらないだろって感じがしますね(笑)

宇原:最初データセンターと言われて連れていかれたので、中でマイニングをやっているというのは分かりませんでした。

加藤:これは水冷ですか?

宇原:これは液浸ですね。中でフロリナートという液体がボコボコいっているのですが、日本でもかつて期詐欺みたいな液浸槽がよく売られていましたね。液浸槽は、日本で1億3千万から1億5千万で売られているんですけれども、これが560槽もあるんですよ。

加藤:すごい、化学工場みたいですね。

宇原:そうそう、これまさかビットコインのマイニングやっているとは思わないじゃないですか。これ何やっているの?ときいたら、向こうの責任者がビットコインというんですよ。マジかと思って、仮想通貨が何も普及していない国なのに、こういうところだけめちゃくちゃ金かけているんですよ。

加藤:なんだか不思議ですね。

アゼルバイジャン政府とCROSS

加藤:アゼルバイジャンの政府がCROSSを支援していると聞きます。それはなぜですか?

宇原:CROSSを支援しているというと語弊があるのですけれど、CROSSのプロジェクト自体は向こうも認知をしていて、CROSSのプロジェクトのホワイトペーパーのサマリーを作って、向こうの財務省とか金融監督室に提出して、一応大統領のテーブルまで乗っているらしいんですよ。

加藤:それはすごいですね!

宇原:なのでアゼルバイジャン政府の中ではCROSSに関して認知がありますと。向こうから見ると1つのモデルケースで、僕は毎月アゼルバイジャンに行って各所にあいさつ回りしたり、プロジェクト説明をしていました。それを毎月来るというのは、向こうに対して本気度が伝わるわけですよ。

だいたいみんな1回2回きて、アゼルバイジャンいいねと言うんですが、すぐ来なくなるんですよ。なので、あそこはちゃんと来ているし本気なんだろうというのが前提にあります。

プロジェクトの中でビーコンのウォレットが意外と刺さっていて、ビーコンってお店に埋め込んで近くに来たらBluetoothに反応して例えばクーポンを出したりすることができるんですよね。

僕が言ったのはビーコンというものは、お客さんのトランザクションが追えるので、行動データが貯まっていくんですよね。それをマーケティングに使ったりしたら、アゼルバイジャンのITのインフラを作るのに貢献できますよというプレゼンをしたんですよ。

加藤:そういう見せ方をしたんですか!

宇原:そしたら、それがすごく好評で、向こうからするとどんどん進めてくれ、ちゃんとしたプロジェクトが来たという感じで言われました。支援されているというよりは、応援されているという感じですね。

本当はもっとCROSSの本質的な話を伝えたいんですが、役所にはわかりやすいところから話ししていかないと伝わらないので、こういう切り口から伝えています。まずは受け入れてもらうのが最も重要なので。

あとは、取引所のオープン前に現地のスタッフを通して財務省に話をしてもらったのですが、11月20日にプレオープンが決まって、僕は忙しくて行けなくてスタッフに挨拶と報告に行ってもらったのですが、財務省の人間はとても期待しているので頑張ってくれと言っていたそうです。

僕は毎回言うようにしているのですが、法整備で何か提出しなければいけないものがあったりとか、ここはどうなんだというものがあったら、全部データも提供するし、一緒に進めていこうと言っています。一緒に進めていこうと毎回言っているんです。そしたら、是非やってくれということになりました。モデルケースとして、向こうからモニタリングされている感じです。

加藤:じゃあ本当にマメな活動で信頼を勝ち得ていったという、ビジネスの王道をしただけの話なんですね。

宇原:そうですね、自分で言うのもなんですが、そうです。

次回予告

第2部では、CROSSとアゼルバイジャンの関わりや、アゼルバイジャンの仮想通貨事情についてお聞きしました。

最後となる第3部では、今だからこそ語れるエピソードや今後についてお伝えします。

第3部:今だからこそ語れること、今後について

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Junya Kato

TOKEN ECONOMISTの管理人、ブロックチェーン専門誌「月刊仮想通貨」「CRYPTO CROWD」の執筆陣。ブロックチェーンプロジェクトでは、QURASのコミュニティマネージャー。 より多くの人にブロックチェーンの未来を感じてもらうべく、先進的なブロックチェーンプロジェクトやイベントのレポートをお伝えしています。 ブロックチェーンの素晴らしさを世に広げたい!!

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