以前「客観的なデータから見る、上がる見込みのある国産仮想通貨は? (2018年4月版)」というテーマを書いていますが、これの取引所トークン版の話になります。
私は以前とあるツイートを見てから、取引所トークンのパフォーマンスについて気になっていました。
【番外編1】
ICO DropsではICOをいろいろなカテゴリーに分類しています。その中でどのカテゴリーのROIが1番高いかご存知でしょうか?
なんと1位は「exchange」で平均ROIはETHで1000%。続いて「data service」で550%、「blockchain」で370%、「hybrid intelligence」「AI」が続きます :)? ??? [?????? ????s???] (@Ryugunsun) 2018年3月18日
これがきっかけで「取引所トークンの割安・割高の指針ってどう判断できるんだろう?」とというのが気になるテーマでした。
そこで、主要な取引所のトークンを取り上げ、割安・割高をデータ的に算出することを試みてみました。
取引所トークンについて
[the_ad id=”7860″]取引所トークンがよくわからない方のために念のために説明しておくと、取引所トークンとは取引所内のみで使うことができるトークンで、一般的に以下のような特徴があります。
- その取引所において基軸通貨のように売買することができる。
(例:BinanceのBNBの場合、 BTC/BNB, ETH/BNB のような売買が可能) - 取引所トークンを使って売買すると、取引所の手数料の割引を受けられる。
- 取引所トークンの保有者には、取引所の利益の一部が還元される。
- 取引所トークンの保有者は、取引所に上場する仮想通貨の投票権が与えられる。
必ずしも、すべての取引所がこれに当てはまるとは限りません。
要は「うちの取引所で、取引所トークンを持っているといいことがあるよ」というものが取引所トークンになります。
取引所トークンの割安・割高判定
割安・割高判定の考え方
取引所の場合、大変わかりやすい指標があります。それが取引所の売買高になります。
ここでは「多くの人が積極的に売買する取引所は売買高が高く、その取引所トークンの価値が高い」という考えのもと、取引所トークンを割安・割高を測ってみました。
取引所トークンは、取引所ごとに発行数が異なるため、1トークンあたりの売買高を「取引所トークンの価値」と定義しました。
「1トークンあたりの価値」=「取引所の売買高」÷「取引所トークンの発行数」になります。
1トークンあたりの価値と現在の価格がどれだけ開きがあるかを「倍率」で表しました。
「倍率」=「トークン価格」÷「1トークンあたりの価値」になります。倍率が小さければ小さいほど、その取引所トークンは割安と判断します。
取引所の売買高及び、取引所トークンの発行数はCoinMarketCapから取得し、円換算で記載しています。
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割安・割高判定の一覧
2018年5月7日時点のデータから割高・割安判定を行いました。
前述の考え方のもと、割安・割高判定をした結果が以下の通りになります。
種別 | 取引所名 | トークン | 発行数 | トークン 価格(円) |
24時間の 売買高(円) |
1トークン あたりの価値(円) |
倍率 |
中央集権型 | OKEx | OKB | 1,000,000,000 | 209.76 | 252,347,029,039 | 252.35 | 0.83 |
中央集権型 | Binance | BNB | 194,972,068 | 1,509.83 | 216,435,693,286 | 1110.09 | 1.36 |
中央集権型 | Huobi | HT | 500,000,000 | 291.3 | 175,560,291,868 | 351.12 | 0.83 |
中央集権型 | QUOINEX | QASH | 1,000,000,000 | 85.42 | 18,527,428,959 | 18.53 | 4.61 |
中央集権型 | Bibox | BIX | 269,944,749 | 83.3 | 15,634,051,794 | 57.92 | 1.44 |
中央集権型 | KuCoin | KCS | 180,730,576 | 481.12 | 6,120,471,160 | 33.87 | 14.21 |
中央集権型 | CoinEx | CET | 10,000,000,000 | 1.266 | 829,031,970 | 0.08 | 15.27 |
中央集権型 | COSS | COSS | 200,000,000 | 30.52 | 131,082,868 | 0.66 | 46.57 |
分散型 | CryptoBridge | BCO | 27,000,000 | 407.01 | 161,430,767 | 5.98 | 68.07 |
分散型 | Waves Platform | WAVES | 100,000,000 | 745.33 | 103,699,005 | 1.04 | 718.74 |
分散型 | Switcheo Network | SWH | 1,000,000,000 | 7.08 | 91,079,869 | 0.09 | 77.73 |
分散型 | Kyber Network | KNC | 215,625,349 | 250.52 | 28,015,272 | 0.13 | 1928.18 |
興味深いことに、売買高が小さい中央集権取引所は割安な傾向にあり、分散型取引所は全体として割高な傾向にありました。
まとめと考察
結果は、割安な順で OKEx, Huobi, Binance, Bibox となりました。
特に割安判定となったOKExとHuobiは、直近で取引所トークンを導入しています。そのため、まだ利用者への普及度合いが低く、その分割安で放置されている可能性があります。
私の感覚ですが、公式Twitterを見ている限りだと、OKExとHuobiは、最近は特に積極的にマーケティング活動を行っているように感じられます。
騰がるのも案外時間の問題だったりするかもしれません。
取引所トークンが割安として取り上げた取引所:
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