仮想通貨の各取引所は、仮想通貨の取引手数料が無料であることを謳っています。
一部の方は「じゃあ実際取引所はどこで利益を得ているの?」と思うかもしれませんが、ちゃんと取るところで取っています。
今回取り上げるのは、実質的な手数料となる購入価格と売却価格の差(スプレッド)です。取引を重ねると、スプレッドが利益を圧迫する要素の1つになってきます。
この記事が、スプレッドについて気にするきっかけになればと思います。
購入価格と売却価格の差が実質的な手数料
[the_ad id=”7860″]株式市場では、オークション方式がとられています。一番高い値を付ける人が株式を購入できる仕組みになります。株式を購入する人に株式を売るのは、株式を売却したい人になります。
これに対し、多くの仮想通貨取引所で採用されているマーケットメイク方式では、取引所自身が仮想通貨の売り手・買い手となります。
仮想通貨には購入価格と売却価格の差があるため、この価格差(スプレッドといいます)を利用して取引所は利ザヤを得ることができます。スプレッドは仮想通貨を売買している人全体で負担しているため、これが実質的な手数料となります。
つまり、スプレッドが小さければ実質的な手数料は安いと捉えることができます。
主要取引所間のスプレッド
それでは主要取引所のスプレッドはどうなっているのか見る前に、各取引所の手数料を確認してみます。この手数料は、仮想通貨を購入・売却する場合(現物取引)の手数料になります。FXや信用取引のようなレバレッジを利かせる場合ではない点にご注意ください。
- bitFlyer:無料
- coincheck:無料
- Zaif:-0.01%
Zaifの取引手数料は誤記ではなく正しいです。取引をすると、一部がキャッシュバックされるイメージになります。
それでは実際のスプレッドを見てみましょう。このデータは、Bitcoin(BTC)の購入価格と売却価格を調べたものになります。
[調査その1]調査日時:2017年1月6日 10:45-10:47
取引所 | ビットコイン価格 | スプレッド | |
---|---|---|---|
購入価格 | 売却価格 | ||
bitFlyer | 2,048,300 円 | 1,969,110 円 | 79,190 円 |
coincheck | 2,048,564 円 | 1,987,166 円 | 61,398 円 |
Zaif | 2,070,936 円 | 1,969,462 円 | 101,474 円 |
[調査その2]調査日時:2017年1月7日 15:31-15:33
取引所 | ビットコイン価格 | スプレッド | |
---|---|---|---|
購入価格 | 売却価格 | ||
bitFlyer | 2,030,680 円 | 1,951,041 円 | 79,639 円 |
coincheck | 2,032,647 円 | 1,970,508 円 | 62,139 円 |
Zaif | 2,042,014 円 | 1,961,398 円 | 80,616 円 |
こうしてみると、どこも高いスプレッドだなと感じるのは、筆者だけではないかと思います。
興味深いことに、手数料マイナスを謳っていて一番お得に見えるZaifのスプレッドが一番大きいという結果になっています。手数料マイナスを加味しても、一番大きいスプレッドになります。
このデータはあくまでも調査時点のもので、取引所の状況によってスプレッドの大小は変動します。これがすべてではないことにご注意ください。
取引所選びはやりたいことを明確にしてから
今回は、あえて取引にかかる実質手数料のみに話題を絞って実際に比較をしてみました。
実際には、取引所が扱っている仮想通貨の銘柄などで利用する取引所が決まってきます。是非自分に良い取引所を見つけてみてください。
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