米ドルとレートが連動するTether(USDT)ですが、Tether社とその親会社のBitfinexにまつわる疑惑から、BTC暴落懸念が出ています。
そもそもTether(USDT)とは
Tether(USDT)は、米ドル(USD)とレートが連動する、取引所Bitfinex傘下のTether社が発行している中央集権タイプの仮想通貨になります。
Tether社に預けられたUSDに対して、同量のUSDTが発行される仕組みになっています。そのため、USDとUSDTのレートはほぼ1対1に保たれています。
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Tether社に出ている疑惑
監査法人から見限られるほど財務が不健全
Tether社に預けられたUSDに対して、同量のUSDTが発行されれていることを担保する仕組みとして、Friedmanという法人が監査に入っていましたが、監査法人がTetherの監査から撤退するに至りました。
Friedmanが耐えがたいほどの難儀な監査で、期間内に達成できるものではなかったと報じられています。
通常、監査法人が監査から降りるというのは、よほどのことが起きているとみなされています。事実、日本国内では財務が健全ではない企業で監査法人が降りるという事例が数多くあります。
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Tether社が保有するUSDの総量がUSDTと一致しない可能性
2017年12月31日時点で、USDTの時価総額は1,401,350,000 USDでした。これはUSDTの仕組みから考えると、1,401,350,000 USDをTether社で保有しているということになります(注:USD対USDTのレートは、±0.01-0.04程度で上下するので、必ずしも端数は一致しません)。
しかしながら、2018年1月30日時点でUSDTの発行量2,247,140,814?USDTとなり、僅か1カ月で時価総額が+60%、約8.46億ドル(918億円)増加しています。
USDTの仕組み上、増加分と同等のUSDを保有している必要があるため、本当にそれだけのUSDを保有しているのか懐疑的な見方が蔓延しています。
以下は2018年1月30日時点のCoinMarketCapから取得したUSDTの時価総額の直近1年チャートになります。僅か1か月半で時価総額が2倍程度になっており、USDTの性格を考えると懐疑的にみられるのは無理がないでしょう。
BitfinexがUSDTでBTCを価格操作している可能性
BitfinexにおけるBTCの価格上昇が、過去91回実施されたUSDTが新規発行されBitfinexのウォレットに到着した2時間以内に起きていることから、USDTでBTCが買い支えられているのではないかという疑惑が上がっています。
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Tether社の疑惑がBTC暴落へつながる!?
USDTでBTCの価格形成されているとしたら、USDTの価値が虚構のものであった場合、BTCの価値は著しく低いものになると見られています。
アナリストの中には、上記が真だとしたらBTC価格が30-80%も低くなると見られています。