2018年6月26日から27日まで行われている「JAPAN BLOCKCHAIN CONFERENCE 2018 TOKYO」の初日に参加してきました。
スピーチの様子
オープニングスピーチ
カンファレンスのオープニングは、一般社団法人グローバルブロックチェーン協議会 増山壽一氏のスピーチで始まりました。
世界で言われている三大発明を「言葉」「法律」「通貨」をあげ、国家の信用が揺らいでいることを背景にブロックチェーンの技術を使った仮想通貨の未来について語りました。
Sagaのスピーチ
おそらくSagaほど、経済界の重鎮が揃って作られたデジタル通貨はないことでしょう。
ボラティリティが激しい従来からの仮想通貨は決済で使われるのは難しいですが、Sagaは経済圏の拡大と連動してSagaのマネーサプライが変動するように作られています。これにより、従来の仮想通貨よりステーブルなデジタル通貨が実現します。
Sagaのローンチは12月になるそうです。
BLOCKTVのスピーチ
ブロックチェーン専門の記事メディアはあるのに、ブロックチェーン専門のテレビがないという発想から生まれたのがBLOCKTVです。
BLOCKTVは24時間365日、ブロックチェーンに関する放送しかしないサービスになります。
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各ブースの様子
Centrality
DAppsプラットフォームを提供するCentralityのブースでは、特に展示物を出してプロジェクト内容を説明することはしていませんでした。
純粋にプロジェクトの認知をしてもらうために、プレゼント企画をしてTelegramやFacebook、Twitterの登録を促すキャンペーンをしていました。
Cosplay Token
ビジネス色が強い会場で、際立って目を惹いたのはやはりコスプレイヤーさんです。
Cosplay Tokenは、マネタイズが難しいコスプレの分野において、トークンエコノミーの力を使って関係者に対してインセンティブを配分するためのプロジェクトになります。
ちなみにCosplay Tokenは、最近NANJCOINとの提携を発表しています。
Coincierge
国内外の主要取引所の資産をまとめて管理できるCoincierge(コインシェルジュ)のブースでは、アプリの認知度向上をするために、ビットコインのエアドロップを行っていました。
くじ引きで100円以上のビットコインを配布しており、LINEグループに登録すると後日受け取り案内が送られてくるようになっていました。
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CBD JAPAN PROJECT
株式会社ソフィスの飯島代表が主導するCBD JAPAN PROJECTは、このカンファレンスの中で最もブロックチェーンと関係なさそうなブースづくりをしていました。
CBD JAPAN PROJECTは、大麻を使った化粧品や原料の販売を主にドクター向けに行います。製品を流通させるためには大麻の有害物質であるTHCを取り除く必要がありますが、その製品の確実性を証明して流通させるのに欠かせないのがトレーサビリティの存在です。このプロジェクトでは製品のトレースにブロックチェーンを利用します。
ちなみに、プロジェクトのメンバーには毎月100件以上のICO情報に目を通している伊藤氏という方がいます。そんな伊藤氏が選んで参加したのがこのプロジェクトになります。
Kizuna Project
日本発の「世界一アスリートとファンの絆を深い国にする」を目標に掲げるKizuna Projectでは、最大1,000KZNのエアドロップイベントをやっていました。
その場でエアドロップタスクをこなすのはなかなか面倒だなと感じる内容のタスクでした。私は面倒だったのでパスしました。
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SIRIN LABS
日本でも人気ICOだったSIRIN LABSは、ICOで集めた資金を使ってFINNEYスマートフォンを作っています。今回のカンファレンスではその試作機がお披露目されました。
至近距離で試作機の写真を撮ろうとしたらNoと言われたので、若干遠目になります。台の少し奥にある端末がFINNEYスマートフォンになります。お分かりの通り、でかいです。
ちなみに、東京にオープンする予定のモデルルームは11月からになるそうです。
Find.Exchange
Find.Exchangeは、これからICOをするプロジェクトになります。
Trivagoがホテルの比較をできるように、Find.Exchangeでは最も有利な取引所の比較を行い、両替や送金を行うことができます。
販売所形式にして高いスプレッドをとっている日本の取引所に、爪の垢を煎じて飲ませてやりたいと思わずにはいられないサービスでした。
写真はFounderのRicky Lee氏と通訳さんになります。
ATOMIC
チェーンの技術系のお話しでなかなかユーザに理解されにくいATOMICは、「アトミックスワップで取引の時間がかかる、ライトニングや同等ネットワークでは特定のブロックチェーンに限定されてしまうという」という問題を解決するためのチェーンです。
考え方としては、チェーンとアプリの間にATOMICのインフラストラクチャー層を挟むことで、高速かつ確実なトークンの転送が実現します。
ブースでは、Founder&CEOのAmit Green氏が直に説明をしてくださりました。
Endor
数あるICOの中でも有望と目されて人気が高かったEndorがブースを出展していました。
Endorでは、未来を検索するをキャッチフレーズに、ユーザーや企業が提供したデータを予測プラットフォームに組み込みます。
EndorはICO前から既にトークンエコノミーを組み込む前の製品ができあがっており、その予測プラットフォームはコカ・コーラや電通のような超大手企業が使用していました。
ブースでは、実績を強調して話していたのが印象的でした。
DX.Exchange
世界の超一流証券取引所所であるナスダックのマッチングエンジンを採用したDX.Exchangeが出展をしていました。
当初6月にオープン予定なのに未だにオープンしないことについて聞いたら、諸事情で7月に延期になったとのことです。
最初は上場する仮想通貨は6種類と、スモールスタートで行くそうです。
海外の取引所が日本のイベントに出展していることについて、「日本だと海外取引所の日本人居住者向けの営業は禁止されているはずですでは?」と聞いたところ、一瞬言葉を濁しつつも今はまだオープンしないので、こうやって展示できていますということを話していました。
写真はDX.Exchange代表のDaniel Skowronski氏になります。
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EOS.io
最近メインネットの稼働開始になったEOSは閑散としたブースになっていました。
EOSは、Ethereumのようなプラットフォームですが、Ethereumと比べてGAS(取引手数料のこと)が掛からず、かつ高速に処理できるという利点があります。
このような利点から、マイクロペイメントやDAppsが特にEOSに向いていることを担当者の方が力説していました。
ブースでは、バージョン2の英語のホワイトペーパーが配られていました。
beepnow
beepnowはランサーズのようなスキルシェアリングのブロックチェーンプラットフォームになります。
ブロックチェーンの堅牢性と透明性の利点を活かし、その人が本当に信用できるのかという情報をブロックチェーンに記録します。また、運営側も改ざんできなくすることで、発注者と受注者がより信頼し合えるプラットフォームを構築します。
EMURGO
EMURGOのブースでは、EMURGO社が担当したCardanoと一緒に展示を行っていました。
EMURGOの業務内容や、Cardanoの優位性についての説明が行われていました。
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その他の会場の様子
東京都庁の跡地に建てられた東京国際フォーラムは全面ガラス張りになっているのが特徴です。
この写真は開場前の様子ですが、既に奥の方に列ができ始めていました。
会場の入り口に飾られていたのは出展一覧になります。ICO情報を普段から探している人であれば、必ず知っているであろうプロジェクトやサービスが出展していることが判ります。
会場入り口付近に見えるのは、6月15日にメインサービスをローンチしたばかりのワールドトレーダーになります。
ワールドトレーダーは、数あるブースの中でもとにかく人を大量投入している印象がありました。実はワールドトレーダーの代理店さんも手伝っているそうです。
青を基調としたエリアにあるのがイスラエル企業のブースになります。日本でも話題になったICOのプロジェクトがずらっと勢ぞろいしています。しかも、CEOが自ら説明を行っているところが多く、日本マーケットに向けての力の入れ具合を感じる会場でした。
所感
日本で開催されたイベントでしたが、ここまで各国の言葉が飛び交うのかと思えるほど、国際的なイベントでした。
私は英語を話すのは全くダメですが、通訳体制が充実していて特に困ることはありませんでした。ただ、通訳の方はブロックチェーンの通訳には慣れていない人が多く、苦戦している様子でした。
特に印象的だったのが、日本語を話せるスタッフが全くいないプロジェクトや、プロジェクトページで日本語を用意していないプロジェクトでも、きちんとした日本語の資料が用意されている点でした。
出展者が少しでも自分のプロジェクトをアピールしたいと、熱気が伝わってくる会場でした。
そして、ブロックチェーンという技術で、今まで実現できなかった未来をいたるところから感じることができるイベントでした。
「JAPAN BLOCKCHAIN CONFERENCE 2018 TOKYO」は6月27日の18時まで行われています。有名なプロジェクトのスピーチも多く、代表者と会うことができるまたとないチャンスです。
ブロックチェーンに少しでも興味がある方は、是非ご自身でそこから広がる未来を感じ取っていただきたいと思います。
ちなみに、次回の「JAPAN BLOCKCHAIN CONFERENCE」は、2018年1月30日-31日にパシフィコ横浜で開かれます。今回行けなかった方は、是非半年後のこの日程を押さえておくと良いでしょう。
当初1日目で終わるはずだったのですが、たまたま既存の予定が流れたので2日目もレポートしたいと思います。
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