インタビュー

SKYHASH 藤井真幸氏 インタビュー【第4部】マイニング機材の潜在能力を引き出すSKYHASHの技術

投稿日:2019/8/6 火曜日 更新日:

SKYHASHのメンバー

筆者自身がここ1年、日本発のブロックチェーンプロジェクトで最も注目しているのがSKYHASHです。SKYHASHは暗号通貨のマイニングにフォーカスし、第3世代マイニングを謳っています。

この思想をひとことで表すと「経済活動を行なっていく上で大切なものを作るプラットフォームである。その上でマイニングという行為は自らお金を生み出す」ということです。

第4部では、具体的にSKYHASHの技術とはどのようなものなのか、その詳細を訊きました。

第3部をまだお読みになっていない方は第3部「SKYHASHはどのようなプロジェクトか」をご覧ください。

SKYHASHの技術

SKYHASH 藤井真幸氏

SKYHASH 藤井真幸氏

加藤:SKY-NETの驚異的な要素が、SKY-Hiveというコンポーネントだと思います。特にDTS-Optimizerはマイナーが喉から手が出るほど欲しがる技術なのではないかと感じます。これは、IEEEに論文も出されていますが、どのような技術なのでしょうか?

藤井:ひとことでいうと、既存のマイニングは計算領域の半分しか使われていないんです。なので、使っていない部分の領域を計算に充てることによって、よりマイニングの効率があがるという技術です。

一般的なマイニングマシンに対するアプローチで、オーバークロックと呼ばれる手法は、競馬でいうとムチを叩きまくって無理やり走らせていているイメージです。ところが、このDTS-Optimizerを利用すると、電気熱がぐんと下がって電気代がかけずに済むようになります。

加藤:技術の一つとしてL3メモリの使われ方の最適化をしているということですよね。

藤井:そうですね。

加藤:となると、DTS-Optimizerは漫画の「北斗の拳」に出てくる北斗神拳みたいなものなのですね。人間の筋肉は普通20%しか使われていない。しかし、北斗神拳を使えば残りの80%の力を引き出すことができるという設定がありますが、まさにそれと一緒ですね。

藤井:そうそうそう!ドラゴンボールでいうと超サイヤ人か界王拳かの違いですね。

加藤:なるほど、よく分かりました!もう1つ、SKY-Hiveの中で市場予測をするO2W-AIというのがありますよね。これはどういったものを使って予測していくのですか?

藤井:O2W-AIは、マイニングの場合、マシンがETHをマイニングしていたとして、24時間後にはXMRのパフォーマンスが良いとなったときに3分以内でそれを一斉に切り替える技術です。これによって、マイニングのトータルのパフォーマンスを高めることができます。一方でマイニングしていない人たちにとっては、僕たちのマイニングプールに対応通貨がストックされているので、それを使って通貨間アービトラージができるようになります。

O2W-AIの予想はディープラーニングで学習データベースを構築しています。もう1つはセンチメンタル分析をしていて、SNSの情報を全部とって、嘘の情報を弾くというものになります。それを導入することによって、SKYHASHのSKY-NET利用者が増えれば増えるほどデータがとれていきます。プラスアルファ、一般的な市場予測データっていっぱいあるのですけれども、僕らはマイニングしている人たちのクセをビックデータで取っていって、それらを総合して予測します。

既に裏で実証実験しているのですが、これでいうと年間で8.8%近くと出していますが、実際は月利10%くらいで回せています。

加藤:なんだか急に胡散臭いHYIPのような響きになりましたね・・・(筆者注:HYIPとは極端な高利回り案件のことを指し、多くの場合は継続性がないポンジスキームになっています)

藤井:一般の人にそれをいったら、なんか怪しいんじゃないのとなりますね。マイナーの数が多くなっていけば、月利10%を維持できるかわからないし、今のテスト段階ではこれくらい出るというのはあるのだけれども、控えめにいって四半期で2.2%ずつということになろうと。なので、2.2%を下回ることはおそらくないと思っています。大前提は暗号通貨の枚数、円ベースではなくて、枚数が2.2%増えるという考えです。

SKYHASHの市場評価は?

加藤:私はそこまでマイニングについて詳しく知っている身ではありませんが、SKYHASHの技術の優位性は光るなと、話を聞いていて思います。マイニング事業者へのウケは良いのではないかと感じますが、実際のところ彼らからの評判はいかがですか?

藤井:良いですよ。DTS-Optimizerを適用させて欲しいという話はききます。収益が段違いで変わってくるので。

加藤:裏でもうマイニング事業者との契約が進んでいるのですか?

藤井:そうですね。実際に4-5万台くらいをいつでも適用させて欲しいという要望が来ています。

加藤:その規模はすごいですね!

藤井:いやいや、全然すごくない!世界にマイニングマシンは7000万台以上あるので。まだまだです。

加藤:まだ1%のシェアの手前ということですね。

藤井:それくらいのシェアを取ったとしても、年間70億円以上のプール事業収益をあげられるので、まずはそこをおさえていきます。軽く実現可能な数字なので!

加藤:1%でそれくらいだと、マイニング界のユニコーン企業を目指せそうですね。

藤井:当然その地位を狙っています。当然そうなろうと思って取り組んでいます。ただ、僕らはマシンを持たずにユニコーン企業になれるのです。

加藤:モバイルCPUのARM社みたいな感じですね。CPUそのものは製造しないけれども、根幹の設計はやるという。

藤井:そうですね。実際にオファーも何万台も設置しているところがぜひ適用させて欲しいといっているのですが、すぐにでもできるのですが・・・

今は世界を取るのだという話で動いているので、僕らが例えお金が苦しくても個別にマイニング工場に行って適用させてあげてお金をくれというのはナンセンスな話だと思っています。僕らの事業スケールでいうと、いち工場の話はしていないので、よほど苦しくても僕らは我慢してきました。そういうチマチマしていることをしているとダメだと!ちっちゃい話になるので!

なので、SKYHASHは実現できる夢を追いかけます!(笑)

SKYHASHで使うRIGcoinはどのようなコインか?

加藤:SKYHASHはネットワークにおいてRIGcoinというコインを使いますが、1つのエコシステムにおけるマイニングコインというのは珍しいですね。RIGcoinを掘っても既存のマイニングパフォーマンスに影響を与えないとのことですが、どのような仕組みなのでしょうか?

藤井:簡単に言うとマージマイニングを使っています。マイナーの使っていない計算領域を使ってマイニングするので、それがマイナーの負担になるということはないです。今は3通貨同時にマイニングしています。やばいでしょ(笑)

加藤:なるほど、凄いですね!それでは続いて価格形成について質問をしていきます。特定の用途に使うコインの価格が上がっていかないというのは、既に歴史が証明をしています。価格が上るのは、統計上ブロックチェーンプラットフォームのメインアセットか、取引所コインですね。

それでいうと、RIGcoinはSKY-NETのエコシステム内で使うコインなので、これだけだとエコシステムの範囲が限定されて、あまり流通せず、結果として良い価格はつかないように思います。ただ、マイニングコインというところは他と異なっていますね。RIGcoinは、どのように価格形成されていくことをイメージしているのでしょうか?

藤井:鋭い質問ですね。これはビットコインやイーサリアムがどうだったかという話になってきます。僕らは価格形成でいうと、SKY-NETを利用する人がRIGcoinを使います。さっき話したように、250種類のOptimizeコードが解析できていて、どの通貨でもSKY-NETを使えばマイニングすることができます。本来であれば、通貨ごとに選定しなければいけないです。

そこに優位性をもたせるというということは、マイナーの市場規模はどれくらいあるのだといったら、今でも世界中で1000万人以上います。ここのシェアを取っていくということです。7円/kWhでマイニングしている国は全部僕らのお客さんに該当する。それが5円/kWhと同等のレベルまで最適化できます。

でも、その中の50%のシェアは取れないでだろうと思っています。どうしてかというと、工場がマイニングプールと特別契約しているところがあるので、こういうところはSKY-NETにはつないでこない。

それ以外のところは、マイニング工場だと1万台でも中小企業なんです。そのへんはうちにくるだろうと。都内でも個人で何十台かマイニングしている人は多いです。そういうところは全部きますよね。15円/kWhの電気代のところが、SKY-NETのDTS-Optimizeによって5円/kWhと同等になったら、これは使わざるを得ない商品になるから、RIGcoinはその中で流通するコインなんだよということになります。

SKY-NETが膨らめば膨らむほどネットワークハッシュレートが上がっていくわけです。僕がコインの成長をさせられると言い切れるのは、マイナーに儲けてもらうからです。ハッシュレートでいうのですが、ETHを掘る場合、一般の人はGPU1枚で22-23MH/sのパワーを確保するのが限界なんです。僕らがもともと持っていた技術では30-33MH/sです。ドクター高橋のDTS-Optimizerを入れると、最大で120MH/sくらいになります。4倍なんですね。そのハッシュレートをRIGcoinに向けたら、ネットワークハッシュレートがドーンと上がっていきます。

この日本で、今ある台数の3分の1にDTS-Optimizerを適用しても、イーサリアム初期のハッシュレートの4-5倍を形成できます。こうやって値段も形成しようとしていくプランなので、他には負けないかなと思っています。過去のビットコインやイーサリアム、の上昇の歴史がそうなっています。

加藤:念のための確認ですが、ハッシュレートの高さが、コインの価格の高さに結びつくというのはなぜなのでしょうか?

藤井:チェーンを支えてくれる人たちが増えるということは、ビットコインでいうとビットコインのチェーンに色々な人のハッシュパワーが向けられていきます。そのチェーンの応援団が多ければ多いほど、細いチェーンが太くなるイメージです。細いチェーンだとすぐに切れるし、切れるということは送金が止まったりするし、太いチェーンになるとより安定するということです。

もちろん、太いチェーンをRIGcoinは目指しています。ある一定量まではネットワークハッシュレートと価格の相関性というのはちゃんと比例してついていきます。それは、調べれば全部出てきます。

加藤:確か先日RIGcoinの設計に変更があったと聞いたのですが、もし公表可能だったらそのあたりも一緒に教えていただけますか?

藤井:大丈夫ですよ。厳密には変更というより仕様が追加されています。現在の段階でコインにインセンティブを付けた仕様になりました。

どのような仕様かというと、SKY-NETのプロジェクトはコイン設計を増やしフェーズ1としてボーティングシステム(投票システム)を採用したDPoSを採用します。設計は、EOSのスーパーノードと非常に似ていて、前段お話したSKYHASHがもたらす事業収益の一部を用いて取引所でRIGコインをバイバックします。そのコインを原資に、バリデーター報酬として還元します。

先ほども話した通り、たった1パーセントのシェアを取っただけで70億円の事業収益が見込まれます。そのうちの5パーセントを原資にバイバックし、そのRIGcoinを獲得してもらう方式です。

加藤:なるほど。フェーズ1ということは、先程話したマイニングコインの前にリリースするということですか?

藤井:その通りです。フェーズ2がもともとのシナリオで、その後オリジナルチェーンをローンチした際に、すでにSKY-NET利用しているマイニング企業は相当数見込めるので、オリジナルRIGcoinをSKY-NET利用と同時にマイニングしてもらいます。2021年にイーサがPoSに移行する手前にローンチ予定です。これはそこまで時間がかかるという訳ではなく、起爆剤としてそのタイミングに標準を合わせているということですね!

2兆円市場をSKY-NETに持ってきて、ビットコインと同じ発行主体がない完全マイナブルなRIGcoinを成長させていきます。その成長は、ビットコインやイーサリアムの成長曲線と同じ、ネットワークハッシュレートによって成長させるのでとんでもないコインになるのかなと期待しています。

今後の意気込み

加藤:藤井さんはSKYHASHをこれからどのようなプロジェクトにしていきたいですか?是非とも意気込みを教えてください。

藤井:SKYHASHは先程から述べてきた僕らしか持っていない技術を使って、マイニング側から新しいことを事業としてやっていきます。それに伴い、日本から海外に出ている投資家を呼び戻すための作業を並行してやっています。1つ1つコマを進めていきながら、SKYHASHがマイニング業界のユニコーン企業を目指します!

加藤:今後も期待していますね!

番外編:ブロックチェーン業界の課題とは?

加藤:私自身、純粋にブロックチェーン業界の人に訊きたい質問があります。ブロックチェーンは次世代の技術だといわれつつも、なかなか普及していないように思われます。

ブロックチェーン業界人としての藤井さんに2つお訊きしたいのですが、ブロックチェーンのマスアダプションに必要なものは何だと思われますか?また現状のブロックチェーン業界の課題は何だと思われますか?

藤井:そうですね、基本的なトランザクションといいますか、決済分野に関してはブロックチェーンに優位性があるので、僕はそういう部分のアプリケーションはブロックチェーン化が進むと見ています。ブロックチェーンまで必要ない一般的なデータベースはそのまま中央集権のアプリケーションとして残る二極化が進んでいくだろうと思っています。

加藤:このあたりはここ1年で棲み分けが進み始めたように感じます。以前は何でもブロックチェーンに乗せればいいやという考えが蔓延していましたが、最近はブロックチェーンの特性が理解されはじめているのか、極端に変なプロジェクトは減りつつあるように思います。

藤井:ブロックチェーンの技術の一つにスマートコントラクトという考え方があって、その台帳は改ざん不可で書き換えができないので、その部分によって証明をするということが広がると思っています。例えば、国の証明書や様々な個人の証明関係の部分はスマートコントラクトのポイントだなと。これらの分野はブロックチェーン化が大きく進むと見ています。

加藤:確かにアイデンティティの証明はブロックチェーン活用で大きく期待されている分野ですね。特に、国が不安定で政府が信頼できないところでは、ブロックチェーンは大きな強みを発揮するかもしれないですね。それでは、ブロックチェーンの課題は何だと思われますか?

藤井:ブロックチェーンから得られると期待していたメリットには、実のところ既存のクラウドソリューションからでも得られるものも多く、場合によってはシステム代替により発生する課題がメリットを上回ると思います。

加藤:私も実は似たようなことは思っていて、確かにブロックチェーンはコスト削減になると主張している記事も多いですが、特に導入コストはついては要件定義や設計の複雑さも出てきて、かえって高くなるのではと感じています。まだブロックチェーンの活用を試みて日が浅い企業が多いのか、コストメリットの話は聞こえてきませんね。

藤井:まだあります。ブロックチェーンのメリットのひとつはデータの公開性といわれていますが、そもそも業界のメインプレイヤーたちにとって、データを公開するメリットが薄い場合、企業間の協力が難しいですよね。またデータの標準化にも大きな労力を要するでしょうね。

加藤:パブリックブロックチェーンでは特にそうですね。コンソーシアムブロックチェーンですら、全員にデータを共有しない仕組みがありますし、必ずしもデータの公開性がその企業のビジネスにとっては望ましくない場合が多いですね。

藤井:分散化されたガバナンスも、メリットばかりでなく意思決定が難しいことや自己責任の重みが増すなどの課題がありますね。どちらの質問にも共通するのですが、経済活動により浸透するには、デパイスの訴求は必須になりますね。だって、交換しやすくなるでしょ?デジタルなんだから。

加藤:いまのブロックチェーンはUIが悪すぎますね。もっと使いやすくならないと、普及しないだろうとは感じます。それでは、長いインタビュー有難うございました!

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Junya Kato

TOKEN ECONOMISTの管理人、ブロックチェーン専門誌「月刊仮想通貨」「CRYPTO CROWD」の執筆陣。ブロックチェーンプロジェクトでは、QURASのコミュニティマネージャー。 より多くの人にブロックチェーンの未来を感じてもらうべく、先進的なブロックチェーンプロジェクトやイベントのレポートをお伝えしています。 ブロックチェーンの素晴らしさを世に広げたい!!

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