取引所は暗号資産分野の中で最も競争が激しい分野で、今も規制の変化などにより業界における力関係が大きく変わることもしばしばあります。その中で、Bitgetは後発ながら急速にユーザーの人気を獲得しています。
Bitgetの概要
Bitgetは、シンガポールに拠点を置くグローバル取引所です。もともとはデリバティブ取引に特化した形でスタートし、2022年からは現物取引にも力を入れています。その結果、クリプトの冬の期間にもかかわらず、2021年からの約2年間で登録者が100万人から800万人と急増し、最近は現物取引・デリバティブ取引ともに人気が高い取引所の1つへと成長しました。
Bitgetの急成長した要因に、ユーザーが欲しがるサービスを次々と立ち上げたことがあります。
無期限先物におけるコピートレードの先駆者であったBitgetは、この分野の機能を強化し、現物取引のコピートレードを追加して、ユーザーがより低コストかつ比較的安全にでトレードできるようにしました。また、グリッド取引を提供し、横ばいや下降局面でも利益を得やすくなるサービスを提供しています。
加えて、Bitgetは2022年から現物取引の新規銘柄を急速に増やしていき、世界初上場の銘柄が増えるようになりました。さらに、ローンチパッドが好評を博しており、ユーザーのチケット争奪戦が繰り広げられるようになりました。直近のローンチパッドでは、2023年2月の$BBOが最大200倍に、同年3月の$HALOが最大149倍に値上がりしました。
Bitgetは機能面だけに関わらず、ユーザーの安心面にも力を入れています。FTX事件から問題視されるようになったユーザー資産の準備率は231%と、同業他社と比べても高くなっています。また、ハッキングなどによる被害を補填するための保護基金は3億ドル規模と、万全の体制を備えています。この他、ライセンスは米国及びカナダのMSB、オーストラリアのAUSTRAC DCEを取得して、法律に則り事業を継続しています。
Bitgetの特徴
コピートレードの選択肢が多い
Bitgetは、コピートレードにおいて業界の先駆者として知られています。コピートレードは、総合ランキングからフォローするトレーダーを選択し、パラメーターを設定することで自動的に取引が行われるようになります。取引の種類は、現物と先物から選ぶことができ、自分のリスク嗜好に合った戦略を選びやすくなっています。現物のコピートレードでは、先物と異なり同じポジションを取ってみたけど資金力の違いで自分だけ損切りされるといったことが比較的少なくなるというメリットがあります。
また、フォローされたトレーダーは、ユーザーの利益の最大10%を獲得することができるようになります。
さらに、Bigetのコピートレードでは戦略家のトレード戦略を購入、もしくは購読することができるモードが提供されています。これは、プロが作成した運用パラメーターで自動運用を行うことができるようになるというものです。戦略家になるには、3回以上トレード戦略のROIが20%以上であることが求められているため、ユーザーにとってはある程度の品質が担保されます。
また、戦略家にはトレード戦略の売上が100%入るようになっています。
元本保証の運用商品を提供
Bitgetは、リスク回避型のユーザーに対して元本保証の運用商品を提供しています。「Shark Fin」と呼ばれるサービスは、$BTCと$USDTのみに絞られつつも、7日だけの資金拘束期間を設け、年率が5から20%の利回りを提供しています。
貯蓄型商品の「セービング」では、様々な暗号資産にまで範囲が及び年率が0.4から45.0%の利回りを提供するようになっています。こちらは、元本保証ではないものの資金の拘束期間が特にないため、同様にリスクが低くなっています。
ローンチパッドで驚異的な利回りを提供
ローンチパッドを展開する取引所は多いものの、Bitgetは特に驚異的な利回りを出す取引所として知られています。Bitgetは過去に以下のローンチパッドを実施しており、以下のようなパフォーマンスを出しています。
プロジェクト | セール日 | セール価格 | 上場初日の最高値 | 倍率 |
---|---|---|---|---|
Haloworld ($HALO) | 2023年2月28日 | 0.02001 USD | 2.99000 USD | 149.42倍 |
Panda Farm ($BBO) | 2023年2月16日 | 0.05000 USD | 10.0000 USD | 200.00倍 |
Revoland ($REVO) | 2022年6月13日 | 0.60000 USD | 2.02960 USD | 3.38倍 |
ローンチパッドに参加するには、資産保有量や取引量に応じたチケットが配布され、最終的にBitgetの自社トークンの$BGBで決済することになります。このような決済方法では$BGBを保有しておく必要がありますが、$BGBは「BGB Earn」で増やすことができるようになるため、ローンチパッドのためだけに$BGBを保有していたとしても、資金効率を落とさずに済ませることができます。
プライバシーを重視したいユーザーのニーズに対応
昨今、犯罪やマネーロンダリング対策のために本人確認プロセス(KYC)はもはや当たり前のものになっています。一方で、KYCでは身分証のコピーを提出することから、万が一個人情報が流出した場合に様々な被害を被る場合があります。とりわけ、暗号資産のサービスでは、お金が直に絡む分、悪質な詐欺に利用される傾向があります。
そこで、Bitgetでは本人確認プロセス(KYC)の実施を任意にしています。KYCを行わない場合の出金制限は1日あたり2BTC、ステーブルコインは50,000USD分となっており、多くのユーザーにとっては十分な額に設定されています。多くの取引所がKYCを必須にする流れの中、Bitgetではプライバシーを重視したいユーザーのニーズを満たすことができます。
以下の一覧は、KYCをしない場合に利用可能なサービスです。
- 入出金
- 現物取引
- 先物取引
- 戦略取引
- コピードレード
- CandyBomb(タスクをクリアするとエアドロップがあるサービス)
- BGBステーキングによる入出金手数料無料
投資家の保護体制が手厚い
Bitgetでは、投資家の保護を手厚くしています。セキュリティインシデントが起きて資金が流出した際の保護基金は3億ドル規模になり、ビットコインの他に相場の影響を受けにくいステーブルコインで構成されています。そもそも、Bitgetは今までセキュリティインシデントを起こしたことがないため、保護基金は順調に積み増しが行われています。
また、Bitgetは準備金の裏付けの証明であるProof of Reserve (PoR)を公開しており、その合計額はユーザーの総資産額の200%以上にのぼります(2023年3月時点)。ユーザーはログインすることで、自分の資産の証明を確認することができます。
Bitgetのアカウント開設方法
- Bitgetの登録ページ にアクセスし、メールアドレスとパスワードを入力して「アカウント作成」をタップします。
- 自分がボットではないことの証明操作を行います。
- 最後にメールに届いている6桁の数字を入力して「登録」をタップします。
BGBトークン
Bitgetは、Bitgetトークン ($BGB) を発行しています。$BGB を通じて、Bitgetはクロスチェーン取引をより安全かつ簡単にし、Web2からWeb3への移行を先導することによって、暗号資産技術のギャップを埋めることを目指しています。
$BGBは、以下の用途で利用されます。
- 現物取引手数料の割引
- 先物取引手数料の割引($BGBを証拠金に指定した場合)
- ローンチパッドの購入資金
- インフルエンサー(KOL)パートナー報酬
- ロックアップ数量に応じてコピートレードの利益配分上昇(トレーダー側)
BGBトークンの配分
$BGB は、総供給量が20億枚になり、以下の内容に応じて配分されます。
- 25%:Bitget DeFi Token($BFT)へのスワップ
- 15%:コミュニティと新規ユーザーの獲得
- 15%:Bitgetに貢献したインフルエンサーやメディア、コミュニティに対する報酬など
- 15%:Bitgetのエコシステムを発展させるための投資資金
- 20%:コアチームへの配分
- 10%:投資家保護資金