ウォレットレビュー

SafePal Wallet & SafePal S1製品解説とレビュー

ウォレット
スポンサーリンク

SafePal Walletについて、ハードウェアウォレットSafePal S1を入手したので詳細に使い勝手を検証しました。

本記事では、SafePal WalletとSafePal S1を組み合わせた場合にどのようなことができるのか、その優位性についてご紹介します。

※本記事は、2023年1月に改定した内容をもとに、2025年10月31日時点の仕様を元に更新されています。

SafePal Walletとは

SafePal Walletは、Binanceから出資を受けているウォレット企業SafePalが出している、ソフトウェアウォレットです。SafePal Wallet 単体でも機能する他、ハードウェアウォレットのSafePal S1と連携することでよりセキュアに資産を保管・運用することができるようになります。

SafePal Walletの特筆すべきは、中央集権型と分散型のサービスが組み合わせて利用することで優れたUI/UXを実現し、多くのチェーンや暗号資産のエコシステムにアプリ上から網羅的にアクセスできる点です。また、トークンスワップ機能が充実し、分散型のみではなく中央集権型の取引所との連携も可能であるため、入手できる暗号資産の種類が非常に豊富です。

ハードウェアウォレットのSafePal S1は、物価高が進む現在でも、依然として競合他社の製品の半額以下で販売されおり、多くの人が入手しやすい価格設定になっています。さらに、本体画面がカラー表示かつ日本語に対応しており、視覚的にも操作的にも分かりやすい作りになっています。

SafePal Wallet と SafePal S1の特徴

ハードウェアウォレットのSafePal S1は、SafePal Walletと連携動作するすることができます。SafePal Walletは、iOS及びAndroidに対応しており、PCには対応していません。

SafePal Walletの特徴

新しいチェーンへの対応に積極的

2025年10月時点で、SafePal Walletでは80種類以上のチェーン、それらチェーンのトークンにも対応しています。メジャーなチェーンからマイナーな新興チェーンまで幅広く対応しているため、他のハードウェアウォレットと比べても多くの種類の資産を預けることができるようになっています。チェーンの対応は、SafePal WalletのAssetsページから確認することができます。

チェーンにとらわれない柔軟なスワップ機能を利用することができる

SafePal Walletにはチェーンにとらわれない柔軟なスワップ機能を利用することができます。

スワップ機能は独自のものとして実装され、中央集権型取引所(MEXC, BingX, Binance)の流動性を利用する方法か、分散型取引所(アグリゲーターのBridgers)の流動性を利用する方法を選ぶことができます。前者は取引所のカウンターパーティリスクが存在するものの、分散型取引所では煩雑になりがちなチェーンをまたいだスワップを実現することができます。

さらに、親切な機能として、ビットコインのようなトランザクション時間がかかるチェーンのために、交換完了までの目安を視覚的に表示するようになっています。

SafePal Walletのスワップ画面

ビットコインでは3種類のアドレスに対応

SafePal WalletのBTC対応状況多くのウォレットでは、利用できるビットコインのアドレス種類がどれかに固定される傾向にありますが、SafePal Walletでは以下の3種類全てに対応しています。

  • Legacy(1から始まるアドレス)
  • SegWit(3から始まるアドレス)
  • Native Segwit(bc1から始まるアドレス)
  • Taproot (bc1pから始まるアドレス)

2025年10月現在、ビットコインの平均手数料は0.7~1.0ドル程度で推移しており、過去と相対的に比べると低くなっているものの、絶対値としてはそれほど安いものでもありません。

SafePalでは、Legacy以降のアドレス規格をサポートし、最新のTaprootまでカバーすることで手数料を比較的低く抑えられるようになっています。

主要DAppsに簡単にアクセスできる

SafePal Walletでは、ウォレット上のDAppsメニューから主要なアプリへ1タップでアクセスできるようになっています。また、DAppsによっては自動的にウォレットと接続されるようになっており、毎回DAppsにログインする手間を省くことができます。もし、メニューの一覧にないアプリに手動で接続する場合は、WalletConnectを利用します。

アクセスできるアプリの例:

  • 分散型取引所:PancakeSwap, SushiSwap, Uniswap, SushiSwap, DODO, Orca
  • 中央集権取引所:Binance、MEXC、BingX、Bitget(先物のみ)
  • レンディングサービス:Compound, Aave
  • NFT:OpenSea, NFTGO, MagicEden
  • その他:CoinMarketCap, CoinGecko, Etherscan, Revoke Manager

SafePal WalletのDapps画面

SafePal S1の特徴

※光沢性がある商品の実物を撮影したため、写真には映り込みがございます。

画面がとにかく見やすい

SafePal S1の画面表示SafePal S1は、カードサイズになりますが、この手のハードウェアウォレットの多くは、とりあえず情報が表示できるレベルの画面がついており、多くの場合は白黒です。

SafePal S1は、カラー画面になっている上に解像度が高く、さらに日本語表示が可能です。

単体で暗号資産の受取が可能

SafePal S1の暗号資産一覧SafePal S1は、解像度が高い液晶画面を搭載しているため、ハードウェアウォレット本体にQRコードを表示して暗号資産を受け取ることが可能です。

表示される暗号資産は、SafePal Walletアプリ側で表示されているものと同じものになります。

コストパフォーマンスが絶大

SafePal S1は、49.99ドルで割引販売されています。これは、ハードウェアウォレットとしては業界最安値レベルです。

▼SafePal S1の購入

SafePal | The Best Crypto Wallet for Bitcoin, Ethereum, Solana and more
SafePal is the best crypto wallet to secure and manage cryptocurrencies and NFTs, such as Bitcoin, Etherem and ERC20 tok...

SafePal S1の外観と使い勝手

外観と梱包

SafePal S1は、厚紙で作られており、簡単には曲がらないようにできています。

SafePal S1外観表

ハードウェアウォレットの重要なポイント、細工されていないかどうかを担保するための封印シールは2箇所に貼られています。また初期セットアップにおいて、製品が正規品かのチェックができるため、ウォレットの安全性を二重で確認することができます。

SafePal S1外観底

箱の中身は、他のハードウェアウォレットと大差ありません。本体と充電ケーブル(microUSB)、リカバリフレーズを書き写すための紙が添付されています。

SafePal S1中身

初期セットアップの使い勝手

初期セットアップは、他のウォレットと同様にリカバリフレーズのメモ、そしてスマホのアプリ(SafePal Walletのこと)とペアリングするという順序で進めていきます。ここでは、特筆する点、注意すべき点について取り上げます。

ウォレットの初期設定時、Safepal S1では複数の言語を選択することができます。日本人にとってありがたいことに、日本語が用意されています。

SafePal S1のセットアップ1

言語を選択した後に、デバイスが本物であるかを認証します。下記画面の後に表示されるQRコードを、アプリ側でスキャンし、その後に表示される6桁の数字を入れることによって認証をすることができます。

SafePal S1のセットアップ2

続いて、アプリ側でハードウェアウォレットのセットアップ手順を実行し、SafePal S1でアプリ側に表示されるQRコードをスキャン、その後はアプリに表示されるQRコードをSafePal S1側でスキャンすることで、アプリとSafePal S1のペアリングが完了します。

SafePal S1のセットアップ3

最後に、PINの設定及びリカバリフレーズのメモと確認を行います。SafePal S1は、リカバリフレーズの確認が非常に楽で、以下の画面のように該当の単語を選択していくだけです。

SafePal S1のセットアップ4

普段使いのシーンにおける使い勝手

SafePal S1は、SafePal Wallet上で扱うコインの追加、送金実行時の認証やBinanceへのログインで使用します。

送金する場合、送金時にSafePal S1でアプリ上に表示されたQRコードをスキャンします。その後SafePal S1上で表示されている内容を確認し、さらに表示される画面でPINを入力します。

SafePal S1上の送金確認

最後に、スマホ側でSafePal S1に表示される動的QRコードをスキャンすることで、送金を実行します。

SafePal S1のQRコードをスキャン

筆者の所感

当サイトでは、過去の記事で様々なハードウェアウォレットの検証結果を紹介していますが、その中でもSafePal WalletとSafePal S1の組み合わせは、最もパワフルであると感じました。それは、ハードウェアウォレットという多少手間がかかる製品にも関わらず、暗号資産に関する多くのことが手元で完結できるためです。

特に、スワップは他のハードウェアウォレットと比べて柔軟性が高く、これだけでも十分にSafepalの優位性があるといえます。しかし、連携しているサービスすべてが分散型というわけではないため、サービスのリスク所在について把握しにくいとも感じました。また、機能不足と感じたのは、Proof of Stakeに参加できるチェーンのステーキング機能に乏しい点です。

いずれにせよ、SafePal WalletとSafePal S1の組み合わせがパワフルであることには変わりありません。特にSafePal S1は、他のハードウェアウォレットと比べても業界最安値の価格帯です。1個あたりは49.99ドルであり、他社製品がインフレで値上げを積極的に行っているのとは対照的に、SafePalはほぼ同じ価格を数年間貫いています。

もし、SafePal S1に興味を持った方は、以下のリンクより購入いただけると、サイト運営の励みとなります。

SafePal | The Best Crypto Wallet for Bitcoin, Ethereum, Solana and more
SafePal is the best crypto wallet to secure and manage cryptocurrencies and NFTs, such as Bitcoin, Etherem and ERC20 tok...

SafePalに関する情報

当メディアの情報

公式情報

スポンサーリンク
この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

Junya Katoをフォローする
タイトルとURLをコピーしました