インタビュー

【インタビュー】PumaPay 片山氏 ー片山氏がイチオシの仮想通貨、PumaPayの今(2/4部)

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仮想通貨の決済を浸透させるためのプロジェクトPumaPayは、2018年に実施されたICOの中では資金調達額がトップとなり話題になりました。

PMAトークンを持っている人が多く、12月16日に行われたミートアップはトークンホルダーにとって注目度が高いイベントになりました。

そこで、当メディアではより内容を深掘りするために、PumaPay日本事務局代表の片山森雄氏に対談インタビューを申し込みました。

第2部では、片山氏がイチオシの仮想通貨の話を交えつつ、PumaPayの今を訊いていきます。

第1部をまだお読みになっていない方は、まずは第1部「片山氏の自己紹介」をご覧ください。

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PumaPay 片山氏 インタビュー 第2部

青字:加藤(訊き手)、黒字:片山氏

片山氏がイチオシの仮想通貨

加藤:片山さんの持ち物を見ていると、DOGEコインに描かれている柴犬のかぼすちゃんが目に付くのですが、どうしてそこまでDOGEコイン好きなんですか?

片山:これは確信を突く質問ですね(笑)

加藤:良い質問でしょ?(笑)

片山:良い質問です(笑)理由は色々あるんですけれども、一言でいうと僕は犬好きなんです。動物を飼ったことはないのですけれども、犬が好きなんです。

片山氏のiPad画面

片山氏のiPad画面

片山:何でDOGEが好きかというと、最初は仮想通貨を買い始めた時にこれ儲かるなとおもって買っていたのですけれども、次第に草コインを見だして、草コインって必ずしも中身がないじゃないですか。

加藤:確かにそうですね。

片山:DOGEって、その中でもめちゃめちゃ中身ないじゃないですか!

加藤:ジョークで誕生したコインですしね。

片山:なのに、CoinExchange.ioではDOGE建て取引ができて、基軸通貨にしたり、寄付やチップに使ったり、結構利用されているんですよね。

中身がないんですけれども、僕が好きなのは単純にかわいいことと、コミュニティが先行しているコインだなと。

加藤:そうなんですね。知らなかったです。

片山:中身がないのに、でもみんなに愛されている。このギャップは何なんだろうなと思ったのですが、やはりコミュニティかなと思ったんですよ。

僕はもともとオタクで、マンガ読んだりアニメ見たりとか、グッズ集めたりしていたのですが、みんなで語れるコンテンツっていいなと思ったんです。

加藤:私も昔テレビゲームばかりやっていたので、みんなでそういうことを語れる場が欲しいと思いましたね。

片山:明確な理由をズバっと言えないのですけれども、犬が好きで、DOGEがかわいいと。DOGEのもとになっているかぼすちゃんのこの流し目やばいじゃないですか(笑)

加藤:(笑)つぶらな瞳ですよね。

片山:これをコインにしようと思ったのはもはやギャグですよね。でもみんなに愛されている。このギャップが好きなんですかね。

後付けなんですけれども、DOGEってブロックチェーン界隈でも角が立たないですよね。例えば、僕が待ち受けにビットコインやイーサリアムのアイコンにしていると、角が立つ気がするんですよね。「え!?お前イーサリアムなの!?おれはイーサリアムは受け付けないわ」って(笑)

加藤:宗教みたいなものですよね。

片山:そう。宗教上の問題でイーサリアムとかビットコインキャッシュ受け付けない人いるじゃないですか。

加藤:いますね、確かに。

片山:DOGE受け付けない人っていないと思うんですよね。いや、やっぱりいるかもしれない(笑)犬アレルギーの人はダメかもしれませんよね。そうやって、みんなに愛される感じというのがすごい好きだなと思っています。

加藤:ありがとうございます。最初の理由を聞くと、けなしているか褒めているかよくわからないですね(笑)

片山:そういう感じがいいんです。やっぱり愛じゃないですか。愛をもって接しないというか・・・

加藤:じゃあ当然ながらDOGEコインお持ちなわけですね?

片山:DOGEコインは持っています。そんなに何十万枚とかは持っていませんですが。

加藤:まぁ、何十万枚持っていてもたかが知れていますよね(笑)

片山:僕がDOGEコイン買った時は、1DOGEが1円の時ですね。

加藤:結構高い価格のところでつかんでますね。

片山:売りも買いもせず、お守りのように持っています(笑)

加藤:私もBittrexで買ったものをお守りのように持っていますよ。

片山:いいんですよ。こうやって話せるところがいいんですよね。DOGEに限っては投機目的とかそんなにないじゃないですか。たしかに、僕が買った時も0.6円くらいから1円になったり、その後1.7円になったりしましたけれども、何十倍、何百倍といった値上がりは仕組み的にも考えづらいですよね。

加藤:Twitterなんかを見ていると、リップルが代表的ですけれども、自分が持っている通貨の優位性をひたすら語る人は多いですけれども、その先にあるのはやっぱり投機目的ですからね。別に投機を否定しているわけじゃないですが。

片山:そうですね。DOGEに限っては癒しですからね(笑)保有の目的は癒しですからね。

加藤:癒し!!

片山:僕は持っていないのですけれども、色んなかわいいコインがあって、コーギーコインとか、ホエールコインとかがありますね。絵がかわいいんですよ。

加藤:それで生き残っているのがDOGEコインになっているという感じですね。

片山:僕も、DOGEみたいにみんなに愛される存在になりたいなと思います(笑)

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PumaPay についての紹介と今の開発状況

加藤:片山さんよりPumaPayについてご紹介お願いできますか?

片山:PumaPayとは決済を変えるプロジェクトです。どう変えるかというといくつかあるのですが、今の決済システムはデジタル化している時代にまったく追い付いていないので、よりデジタル化した存在にします。あとは仮想通貨、ブロックチェーンを使った支払いを日常で使えるシーンが殆どない。使えるところでしか使えないという実情なので、それをあらゆるところで使えるようにするプロジェクトです。

中身を見ていきますと、仮想通貨って今まで振込しかできなかったのです。それを引き落としできるようにしたのがPumaPayなんです。プル型決済といいます。

それに対して、振り込みがプッシュ型の決済です。プッシュ型決済の場合は、送る時にアドレスを入れて、金額を入れて、送金ボタンを押しますという流れですね。

プル型決済というのは、相手から承認を得て、いくらを引き落とすということをやります。これができると何ができるかというと、色んな事ができるんですよね。日常生活を見ると、殆どの場合プル型決済で、振込って殆どしないんですよ。振込って振り込んでくださいと言われた時しか振り込まないですよね。

例えば、コンビニで支払ったり、お店でご飯食べて支払ったりという時にクレジットカード使ったりするじゃないですか。あとから口座で引き落とされるので、あれはプル型決済ですよね。あとは月々払うものあるじゃないですか。ケータイや家賃とか水道光熱費ですね、あれっていちいちコンビニに払込票持っていって払込しないですよね。している人もいるかもしれませんが、面倒ですよね。

加藤:私は毎月家賃を振り込んでいますが、とても面倒くさいです。引き落としに対応していないので、しょうがなくそれを使っています。

片山:面倒ですよね。あれってだいたい月々の引き落としじゃないですか。全部プル型決済ですよね。日常のシーンをみると、多くのところでプル型決済があるんですよね。でも、仮想通貨はプル型決済ができないんですよね。

加藤:仕組み上できないですね。

片山:そうですよね。仮想通貨が広がっていない理由の1つにそれがあるのかなと。要は決済の手段が限られてしまっているということです。じゃあ、そのギャップを埋めたら広がるのではないかというのがPumaPayです。

PumaPayはイーサリアムベースのトークンですが、イーサリアムのメインネット上でプル型の決済を導入しています。その上で、定期支払いに対応するようなプル型の決済方法が選択できるようになっています。そういうプロジェクトです。

今状況としては、今年の初めからICOをして、5月にICOを終えて、128億円ほどを調達しました。その後、すぐにトークンを配布しまして、だいたい780億枚くらいですね。

加藤:枚数が多いですね。

片山:それは調達金額に応じて発行すると決まっていたんですよね。

加藤:なるほど。

片山:その後8月に初めて仮想通貨取引所に上場しました。初めて上場したのがHitBTCになります。ほぼ同じタイミングでCoinBeneにも上場しています。今までで計5か所に上場しています。

それとウォレットのアプリがありまして、今はバージョン2を公開しています。ちょうど昨日(12月24日)バージョン2.1になりまして、どんどん更新が続いています。

あとは、PumaPayの導入を表明しているアーリーアダプター、早期導入事業者と呼んでいるのですが、100ブランド以上出ています。有名どころでいうと、WIX.com、クラウドベースのWebサイト構築サービスで、だいたいここは会員が1億2千万いますね。

加藤:WIXはYouTubeで頻繁に広告を見ますね。

片山:そこは月々の支払いでサーバを借りたりするプランがあるので、そこでPumaPayの引き落としをできるようにします。それに加えて、WIXのシステムを使ってネットショップを作っている人がいるんですよね。そこの支払いにPumaPayが使えるんですよ。

加藤:なるほど、WIXは重要な事業者ですね。

片山:はい、WIXのユーザー1億2千万人がPumaPayで払える、受け取れると。そんな感じでビジネスを広げています。

あとは、rent24というコワーキングスペースをしているところなのですが、オフィスの賃料は月々の支払いなのでPumaPayで引き落としをすることができます。さらに、そのオフィスを借りている企業がビジネスをしているわけなので、当然そこにもアプローチができます。

あとはエロですね。ポルノハブというところが早期導入事業者になっています。ポルノハブは1日だいたい7,500-8,000万人が訪問するモンスターエロサイトです。

加藤:すごいですね。

片山:そこは普通は無料なのですが、有料プランがあってPumaPayで支払いができる契約を結んでいます。

今は代表的な3社をあげましたけれども、100ブランド以上が導入を確約しています。

加藤:十分規模がでかいですね。

片山:プロジェクトの進捗としては、今開発が3段階中の2段階目に入っています。

第1段階では、PumaPayのトークンを配布してウォレットを公開しました。

今の第2段階では、PumaPayトークンを使ってプル型の決済ができるところになりました。ウォレットもバージョン2になりました。

第3段階は、来年の4-5月の予定なのですけれども、ウォレットはバージョン3になります。完成形ですね。ICOをしてロードマップで約束した事項のうちのすべてが完成するのがこの時期です。

加藤:ICOのときのロードマップを達成するのは意外と近いんですね。

片山:今ロードマップ通りに開発しているので、このままいけばあと半年も経たずに実用化されていきます。

加藤:素晴らしいですね。ロードマップ通りに進んでいないプロジェクトが多いですからね。

片山:ロードマップを守るのは大事ですからね。そうすると何が起こるかというと、バージョン3が見えたところで早期導入事業者の100ブランド以上が利用を開始するようになります。

今は、PumaPayトークンの流動性が低いという状況があるのですけれども、それがどんどん解消していくと思っています。なので、PumaPayには期待してください。

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日本拠点の設立の目的

加藤:PumaPayの日本拠点の設立の目的を教えてください。いまの日本だと、仮想通貨交換業があるので仮想通貨決済はハードルが高いと考えています。それなのに、どうして大変な地域から着手していくのかが気になっています。

片山:これは大きく分けて理由が2つありまして、1つはマーケティングになります。ICOをして日本の投資家の方にかなり投資していただいているので、そこに対して情報を発信していって、認知度を上げていって、質問があれば答えていくという窓口的な目的があります。

もう1つは事業開拓ですね。早期導入事業者が日本でまだないので、そこをしっかりと開拓していくと。その中で、日本の規制の状況がすごくハードルになっていて、現状はPumaPayトークンのみの支払いなので交換業は必要ないのですが、最終的には交換業に該当することをやっていくことになっていくと感じています。

日本にわざわざ設立した理由としては、日本の市場は大切に考えていて、日本の皆さんにきちんとアプローチしたいのですが、やはり日本って外から見るとアプローチしづらいので、しっかり中で活動していくというのが目的の一つですね。

あとは日本の金融庁の資金決済法が2017年末にできたのですが、これからどんどん仮想通貨が取り巻く規制の状況が代わっていくでしょうから、それをリアルタイムに察知してくという目的があります。

加藤:日本って仮想通貨の支払いをまともに対応しているところって殆どないですよね。ビックカメラがビットコイン支払い対応しているくらいですが、使われていないですよね。

片山:そうですね。そうしたまだまだ決済が広がっていない理由が3つくらいあると思うのですが、1つは単純に使いづらいと。あと1つは規制。1つは価格の変動ですよね。

加藤:仰る通りだと思います。

片山:使いづらいのはPumaPayで解決できると思っています。規制は、何年かかるか分からないのでしょうけれども、少なくとも良い方向には変わっていくと思います。

あとは価格変動ですね。今は色々な理由があると思うのですけれども、規制が未熟であるということと市場が小さいというのがあると思います。前者はどんどん成熟していくでしょうし、市場の小ささを広げるのはPumaPayが関われるところかなと考えています。

ビックカメラのビットコイン決済は形としてあまり良くないと思うんですよね。あまり利益が出ていないと思います。なぜなら、ビットフライヤーがビットコインを受け取ってビックカメラに日本円を渡しているというモデルなので、しかもバッチ処理なので価格変動のリスクはビックカメラが負いながら、ビットフライヤーがノーリスクで手数料を取るというモデルなんですよね。だからビックカメラがあまり得なことがないのではと考えています。

なので、本来の仮想通貨の利点を全然享受していないように感じるんですよね。多分ですが広告を兼ねて新しいことをやっているというアピールの側面が強いんでしょうね。

加藤:キャッシュレス決済に関しては、ビックカメラはPayPayという新しいツールを手に入れてしまいましたし、彼らにとって仮想通貨決済の存在感は薄いのでしょうね。

次回予告

第2部ではPumaPayがどのようなプロジェクトなのかについて紹介しました。

第3部では、PumaPayトークンの価格が大幅にICO割れしていることについて、率直に当事者がどう思っているかをなど訊いていきます。

第3部:PumaPayのトークン価格の話、これからどう需要を喚起していくのか

PumaPayに関する情報

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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