インタビュー

【インタビュー】PumaPay 片山氏 ーPumaPayのトークン価格の話、これからどう需要を喚起していくのか(3/4部)

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仮想通貨の決済を浸透させるためのプロジェクトPumaPayは、2018年に実施されたICOの中では資金調達額がトップとなり話題になりました。

PMAトークンを持っている人が多く、12月16日に行われたミートアップはトークンホルダーにとって注目度が高いイベントになりました。

そこで、当メディアではもう少し内容を深掘りするために、PumaPay日本事務局代表の片山森雄氏に対談インタビューを申し込みました。

第3部では、PumaPayトークンの価格が大幅にICO割れしていることについて、率直に当事者がどう思っているかをなど訊いていきます。

第2部をまだお読みになっていない方は、まずは第2部「片山氏イチオシの仮想通貨、日本拠点設立の目的」をご覧ください。

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PumaPay 片山氏 インタビュー 第3部

青字:加藤(訊き手)、黒字:片山氏

PumaPay日本事務局メンバーがみんなマッチョな話

加藤:どうでもいい質問なのかもしれませんが、PumaPayの日本事務局メンバーの方を見ると、みんなマッチョなんですよね。片山さんもそうですし、他の方もそうですし。なんでそんなにマッチョばかりなんですか?(笑)

片山:いえいえ、どうでもよくないです!重要な質問です(笑)やっぱりスタンド使いは惹かれ合うじゃないですけれども、マッチョでつながるブロックチェーンみたいな、くだらないこと言ってますけれども(笑)ライフスタイルが近い人が集まるのかなと思います。

あとは、PumaPayの日本の事務局は入る時にボディチェックがあって・・・

加藤:えっ!!?

片山:いや、ないですよ。冗談です(笑)ポージングしてから入るとかはないですよ。やっぱりライフスタイルかなと思います。あとはボディビル業界にブロックチェーンが浸透していっているじゃないですか。

加藤:それは世界的にですか?

片山:日本的にです。

加藤:それ木下裕司さんじゃないですか?

(補足:加藤と片山氏の共通の知り合いの出版プロデューサーのことです)

片山:かもしれないですね(笑)マッチョの方がブロックチェーンの本を出されてたりとかで、繋がっていますよね。

木下氏プロデュースの本

加藤:ブロックチェーンと関係ないながらも、せっかくなので聞いてしまうと、ご自身の筋トレの取り組みはどんな感じなんですか?

片山:筋トレの取り組みは見せるところを中心に鍛えることですね。

(補足:ここで片山氏のマッチョポーズを撮影しています)

片山氏はマッチョ!

片山氏はマッチョ!

加藤:筋トレは毎日やっているんですか?

片山:毎日はやっていないですね。週2-3回くらいですね。中途半端だとは思いますけれども。ただ、筋トレって仕事の能率上がるんですよ。

加藤:筋トレしない私には刺さる話だ・・・

片山:筋肉を鍛えることって、頭に色々なホルモンとか分泌されて、仕事の集中力が上がったりします。やりすぎると疲れてパーになったりしますけれども、適度な運動は必要ですね。それをやりすぎると、PumaPay日本みたいになっちゃうんですけれども(笑)

加藤:このやりとりも全部記事にしますからね(笑)私の家の近くにエニタイムフィットネスがあるのですが、PumaPayどうですか?

片山:ジムの月額料金は引き落としなので、プル型決済向いていますよね。ありですよね。でも、エニタイムフィットネスはフランチャイズなので、決済手段は各店舗の裁量に任されているらしいです。なので、店舗によってサービスや機材に差があるんですよ。

加藤:なんと、そうなんですか。それはハードル高いですね。

片山:でも大丈夫です。来月からPumaPay払いで筋トレができますので!日本事務局のメンバーのひとりがアジア大会入賞のプロボディビルダーの女性なので、PumaPayの月額引き落としでパーソナルトレーニングを是非(笑)

加藤:おお(笑)よくよく考えるとPumaPayを使うと個人サービスの月額引き落としもやりやすくなるんですね。これは良いですね。

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PumaPayのトークン価格の話

加藤:色んなプロジェクトの人が嫌がりそうなトークン価格の質問です。PumaPayのICO価格って1.8円くらいで、今は0.07円で何と96%オフ!すごい価格下落ですよね。

価格はマーケットが決めることですし、この地合いなので仕方がないかなというところもあるのですが、率直にプロジェクト側からみてこういうトークン価格はどう見えていますか?

片山:正直に言って悲しいとか悔しいと思いますね。というのも、PumaPayとしては価格にプロジェクトが介入することはなくて、市場の需給によって決まるものと捉えているのですけれども、ということは需要が全然ないんだなということですね。

我々PumaPayが目指しているところに対して、需要が今はないんだなということについて悲しいと思っています。

あとは、投資家の皆さんが投資をしてくださったので今のプロジェクトができているわけですが、投資家の皆さんに対しても申し訳ないなと思っています。これからもプロジェクトを進めるにあたり、価格を上がるのは第一の関心として思っています。投資家の皆さんにお返しをすると。

そのために何をやっているかというと、まずはロードマップ通りに開発をしていくと。そして将来のプロダクトが完成した時に需要や流動性をしっかり持たせるために、早期導入事業者とどんどん契約を結んでいますし、あとは実際に使われ始めた時に使いやすいようにするためにウォレットの開発を進めています。

加藤:プロジェクト側でマーケットメイクするにしても、PumaPayの場合は配布トークンが多いですから、自分たちが買い上げてもたくさんの売りが湧いてくるでしょうし、限界がありそうですね。やはり実需を作るのが重要なのでしょうね。

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なぜ早期導入事業者を獲得できるのか

加藤:先程早期導入事業者の話が出てきましたが、WIX.comやポルノハブのような有名企業が名乗りをあげていますが、なぜ決済システムとして未完成状態で、トークン価格変動リスクがあるにも関わずPumaPayがそこまで事業者の支持を獲得できるのでしょうか?

片山:これも2つあると思っていて、1つはPumaPayの利点に共感してくれるということです。もう1つはエコシステムということですかね。

利点に関しては、早期導入事業業者の現状への不満というのが大きいんですよ。それに対してPumaPayが改善する期待感ですね。具体的にいうと手数料とか。

今は早期導入事業者の一覧をみると、オンラインの企業が多いんですよね。ネット上の動画配信サービスとかネット上のWebページ構築サービスとか。こういったオンラインのところって大抵クレジットカードで決済するんです。

クレジットカードって受け取る方が手数料を取られるんですよね。だいたい4-5%が多いのですが、エロのようなハイリスクと呼ばれる産業だと、チャージバックや不正利用が多いので、カード会社から求められる手数料がすごい高いんですよ、10%とか15%とか高いんですよ。

加藤:そんなに高いんですか!?多いと8%くらいと聞いたことがるのですが、二桁パーセント行くんですね。

片山:オフラインでも普通の飲食店で4-5%、高くて7%くらいですが、水商売だとそもそも審査が厳しいんですよね。審査を通ったとしても、じゃあ15%ってなってしまうんです。特にできたばかりの信用がない水商売のところは、10-15%取られています。

普段から売り上げの10%がカード会社に持っていかれる、でも世界中から銀行振り込みで受け付けるわけにはいかないので、どうしようもない状況のまま何年もビジネスをしてきているわけなんですよ。

加藤:消去法でカードを使わざるを得ない状況で、カード会社からお金ばかり取られるというわけですね。

片山:そうですね。そこにPumaPayが現状への打開策を提示して、具体的にはまず手数料がかからないですと。もちろんイーサリアムベースなので、GAS(手数料のこと)はかかるのですけれども、それでも1万円に対して今は5-10円ですからね。

あと、カード会社って売り上げの入金が遅いんですよね。普通のカード会社だと売り上げが立って、その月に締めて、翌月払いになります。なので、1-2ヶ月待つ場合があります。最近はモバイル決済がどんどん流行っていますけれども、それでも2-3営業日待つんですよね。

加藤:少し前にたまたまPayPayについて調べましたが、PayPayは入金されるまで2日でしたね。

片山:それが現状のビジネスの最速なんですよ。なので、今日売ったものの入金を2日もまたなければいけないんだと。2日間かかるんだったら、2日分の売上のお金を運転資金にして持たなければならないんですよ。これがPumaPayだったら、受取者に直接行くのでタイムラグはほぼゼロです。

あとは不正利用ですね。クレジットカードはすごい不正利用が起こりやすい仕組みで、決済に必要な情報がカードに全部載っていて、それを使って決済をするんですよね。

仮想通貨に例えると、秘密鍵を常に公開していて、秘密鍵を教えて決済するようなものですね。そうすると、当然不正利用が起こってしまいます。

これはもともとクレジットカードがオンラインに対応していないということです。それに対応するために、カード会社が4から6桁の暗証番号や2段階認証付けたり、IPアドレスを監視して、いきなり違うエリアで決済されたら弾くということをしているんですよね。すごい後手後手の対応をしているんですよね。

でも、根源的な対応じゃなくて、これですべて弾くことはできないですよね。逆に弾くべきではないものを弾いてしまうこともあるんですよね。旅行先で、普段と違う地域でカードを使おうとして失敗した経験、ありませんか?

加藤:私も経験しました。

片山:不正利用がもし起こってしまったら、それは完全にお店側の損になるので、それはやっぱりなくしたいと。仮想通貨だったら1対1の個々間の話なので、受け取ったらそれっきりなんですよね。どんでん返しが発生しないと。

加藤:構造上不正利用が起きないはずですよね。ウォレットの秘密鍵を盗まれない限りは。

片山:ですよね。今はクレジットカードが普及しているので、お店にとってはしょうがなくそれを使っている状態で、高い手数料を我慢して払って、売上金の入金を待って、不正利用におびえながら商売をしているわけですよ。そこを解決できるのがPumaPayなのです。

もう1つのエコシステムというのは、個々のビジネスにはもちろん声を掛けるのですけれども、BtoCのほかにBtoBも開発しているんです。ポルノハブのモデルの場合は、動画を載せてユーザからお金を取って視聴してもらうというBtoCのモデルのほかに、同時にBtoBもあるんです。

これはポルノハブに限らないのですが、広告を掲載するんですよね。広告を掲載したり、マーケティングを依頼するので、その依頼先は企業なのでBtoBの支払いになります。マーケティングを依頼する先の企業にも声をかけていって、ポルノハブにしたらBtoCで顧客から受け取ったトークンをBtoBで支払えるという仕組みを作っていきます。

今はポルノハブの例ですが、WIX.comやrent24の場合も同じで、自分は顧客からPumaPayで支払いを得るものの、顧客もビジネスをしているので、顧客もPumaPayで支払いをしようと。自分もPumaPayで受け取ったら、そのまま換金する必要がないので楽になりますよね。という動機でどんどん広がっていくエコシステムを形成したいと思っています。

加藤:それが形成できれば、勝ち確定ではないですが強いですよね。

片山:はい、これまで我慢してきたことを解決できる。しかもエコシステムとして受け取れるし支払えるという2つのところでどんどん広げていきたいと思います。

加藤:PayPalでも5-10%くらいとりますし、カードじゃない決済手段でも結構手数料取ったりしますよね。

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PumaPayトークンの需要喚起について

加藤:PumaPayのトークンを持っている人は、おそらくトークンの値上がりを期待して持っている人が殆どだと思います。そうすると、PumaPayの決済システムを使ってくれる可能性は低い気がしますが、これからどのようにトークンの需要を喚起していきますか?

片山:ここではどんどん新しい需要を呼び込んでいきたいと思います。今PumaPayトークンを持っている方は、投機目的かもしれないですけれども、コアな方が多いのではないかと感じます。PumaPayでやろうとしている方に共感していただいてトークン持っている方だと思うので、それは喜ばしく思います。

今後ロードマップでいうとバージョン3のプロトコルを公開して、早期導入事業者がどんどん利用を開始した時に、こうしたコアなファンの方がどう対応していただけるのかはある意味楽しみでもあります。まぁ、予想はできないですよね。

それだけじゃなくて、まだまだPumaPayもCoinMarketCapでいったら、百何十位とパイが小さいですし、仮想通貨自体の時価総額も株の市場と比べたらものすごく小さいので、何百分の一とかですよね。当然それを広げていくことが必要だと思っています。

もちろん、既存のホルダーの方が決済に使ってワクワクするような仕組みにはしていきたいですけれども、それ以上に今PumaPayを知らない方にどんどん認知を広げていって、どんどん使っていただけるようにしたいなと思っています。そのために、マーケティングを色々やるのですけれども、使えるところを増やしていきます。

新規の需要を呼び込んでいくために、PumaPayとしては使える場所を広げていくこと、そして使いやすくしていくという2点を重要視しています。

使える場所を増やすのは早期導入事業者を増やしていきます。今は100ブランド以上があるのですが、これを10倍、100倍、1000倍と広げていって、使えるところが少ないと結局使いづらいので、このサービスでPumaPayで払いますというところを広げていきます。

そして同時にウォレットの機能を広げていくことと、PumaPayの手に入れやすさをあげていくことで、PumaPayを使うことそれ自体をどんどんやりやすく簡単にしていきます。その中でPumaPayのウォレットって今ETHを含めてERC20トークンの保管ができるのですが、それを他の通貨にもどんどん広げています。

具体的には、ERC20以外のCoinMarketCapに載っている上位20位くらいの通貨をウォレットに対応させていきたいと思っています。今ERC20以外にもBTCへの対応が始まりました。12月25日にクリスマスプレゼントみたいな形で公開されたのですけれども、PumaPayウォレットでBTCが保管できるようになりました。

今後もXRPやADAとかどんどん広げていくことによって、より多くの方にウォレットを使ってもらえるようにしていきます。あと、ウォレット内で通貨を交換したりとか、クレジットカードで購入できたりとか、これはもちろん規制との兼ね合いもありますけれども、そういった機能をどんどん増やしていきます。

PumaPayで支払いたいなと思った時にすぐにPumaPayを手に入れることができて、それですぐ使うことができるという利便性を上げていきたいなと思っています。

同時に、仮想通貨自体のパイを広げていく、ブロックチェーン技術の発展を助けていくという役割を担っていくことをします。これは余談になりますが、キプロスのニコシア大学と提携しまして、ブロックチェーンを含む先進技術の研究および実用化に貢献していくという風に、色々な施策を取っていきます。

加藤:結局パイが増えないと、我々の活動領域が増えていかないですからね。ユーザーさんも当然増えないわけで。仰る通りだと思います。

片山:今2000あるプロジェクトが10というパイを取り合っていたら大変ですけれども、10を8000にしたらどんどん広がっていくと思うんですよね。今は、他のプロジェクトに敵対心を燃やしている場合じゃなくて、手を組んでより高みに行く段階なんだなと思っています。

加藤:そうですね。私が入っているプロジェクト(QURAS)でも、手を組んでという方針でやっているので、その考えにはとても共感できます!

色々なミートアップを見ていると、今は少ないパイを取り合っているような気がしてならないんですよね。特にICOで投資家からのお金を呼び込むことに関してはそうですよね。変なプロジェクトが淘汰されていく側面があるにせよ、良いプロジェクトも淘汰されかねないというのが今の状況に感じます。

次回予告

第3部では、PumaPayトークンの現状について当事者の率直な気持ちを訊きました。

第4部では、コミュニティとの対話を重視している背景やPumaPayがこれからどうなっていくかについて訊いていきます。

第4部:なぜそこまでコミュニティとの対話を重視するのか?そしてこれから

PumaPayに関する情報

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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