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【インタビュー】PumaPay 片山氏 ーなぜそこまでコミュニティとの対話を重視するのか?そしてこれから(4/4部)

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仮想通貨の決済を浸透させるためのプロジェクトPumaPayは、2018年に実施されたICOの中では資金調達額がトップとなり話題になりました。

PMAトークンを持っている人が多く、12月16日に行われたミートアップはトークンホルダーにとって注目度が高いイベントになりました。

そこで、当メディアではより内容を深掘りするために、PumaPay日本事務局代表の片山森雄氏に対談インタビューを申し込みました。

第4部では、コミュニティとの対話を重視している背景やPumaPayがこれからどうなっていくかについて訊いていきます。

第3部をまだお読みになっていない方は、まずは第3部「PumaPayのトークン価格の話、これからどう需要を喚起していくのか」をご覧ください。

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PumaPay 片山氏 インタビュー 第4部

青字:加藤(訊き手)、黒字:片山氏

価格変動が激しいトークンがはたして決済に使われるのか?

加藤:現状だとPumaPayはPMAトークン払いになるので、ユーザも販売店もPMAトークンの価格変動リスクを負うことになります。これは率直に使いにくいと感じます。

このような状態でPumaPayを広げていくための何か勝算があるのでしょうか?また、この問題にこれからどのように対処していくのでしょうか?

片山:これは現状と今後の計画があるのですけれども、現状はPumaPayトークンで受け取った企業が価格変動のリスクを持つというのが発生してしまう部分であります。

短期的な解決策として、PumaPayトークンで受け取った瞬間にすぐにUSDTのようなステーブルコインに変換することで金額変動のリスクを抑えることができます。ただ、これは毎回面倒ですし、リスクがないわけでもないですし、当然手数料も多少かかるので、あくまでも短期的な対応策になります。

PumaPayももう100ブランド以上ある早期導入事業者と話を進めていく上で、色々な懸念点や改善の要望を受けて、できるだけ対応していきたいと思っています。

PumaPay 日本事務局代表の片山氏

PumaPay 日本事務局代表の片山氏

片山:その中の1つで、やはりPumaPayトークンで受け取ることに金額変動があるリスクへの懸念について言われています。これはあくまでも計画ですけれども、それの対応として受け取る通貨を選べる仕組みを考えています。

例えば、今はPumaPayトークンで送って、PumaPayトークンで受け取るという仕組みなのですが、この間に1回通貨の交換を噛ませて、送られてきたPumaPayトークンを受け取る通貨を選んで、例えばUSDTで受け取りたいとかBTCで受け取りたいとかいう要望に対応できるようにしようと思っています。これは受け取る瞬間に自動で交換のステップが入るということですね。

これは面倒がないけれども、受け取った瞬間に自分が欲しい通貨になっているので、もしかしたらそのままETHにして何かの支払いができるかもしれないですし、そのまま1ヶ月保管したいとしたら価格変動が小さいテーブルコインにするということができるようになります。

そうすることによって、利便性が増してリスクが抑えられて、かつPumaPayトークンが常に使われるという仕組みになるので、よりPumaPay広がっていくのではと思っています。

さらに広げると、送る方も決済通貨を選べるようにしようと思っているので、好きな通貨で支払いをして、受け取りも好きな通貨でできるイメージですね。システム内では、支払い通貨と受け取り通貨の間にPumaPayトークンを噛ませるようになると思います。

加藤:ブリッジ通貨みたいなイメージになるんですね。

片山:そういった感じになるかもしれません。価値の移転にはPumaPayトークンが使われます。それによって、利便性が増す上にPumaPayトークンが必ず使われるので、流動性が増して価値も上がっていくという姿を目指していきたいなと思います。

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丁寧なTelegramコミュニティ対応

加藤:PumaPayの日本Telegramコミュニティを見ると、片山さんはとてもやりとりが丁寧で、私だったらここまでできないなと感じるくらいです。なぜ代表という忙しい立場の人がそこまで丁寧に対応していくのでしょうか?コミュニティとの対話において心がけている点があれば教えてください。

片山:これは僕がそもそも几帳面という性格上のこともあるのですけれども、一番気を付けていることは人と人とのつながりや関係性というのは大事に考えています。

例えば、コミュニティって外注してしまえばやることができるのですけれども、そうやると毎週レポートをもらったりとかするのですが、どうしてもコミュニティと距離が離れるんですよね。単にコミュニティに情報を渡すだけだったら良いのかもしれないですが。

コミュニティの大きな役割というのはコミュニティとして何らかの意見や質問をどんどん上げてもらってプロジェクトに反映させていくということがあります。そうじゃなかったら、コミュニティなんて要らないじゃないですか。極端な話、毎週テレビCMでも流せばいいですし、テレビCMでお金がかかるんだったら、Twitterでもいいですし。

なぜTelegramというコミュニティを持っているのかというと、相互に対話をしたいからです。対話をする目的は、言われたことを受け止めたいからなんですよね。

なので、僕はそれなりに忙しくさせてもらっていますけれども、一番進まないといけない方向性というのはコミュニティとの対話の中でしか出てこないなと思っています。

今PumaPayのコミュニティを探している方って、PumaPayのファンだと思うんですよね。ファンの方がどう考えているのかな?今何を心配しているのかな?何を嬉しく思っているのかな?というのを受け止めたいんですよね。

それに対して私の考えも言いたいですし、PumaPayが伝えたいことをうまく伝わっているかなということを確認しながら伝えていきたいんですよね。という距離感をしっかり密に取っていきたいなと思いが強くあります。

それはPumaPayの本社も同じように考えていて、キプロス本社と日本の時差は7時間もあるのに、できるだけ日本のコミュニティの状況を知りたいといって、彼らも日本語がわからないなりにコミュニティを見ています。

ちょっと確信を突くような質問がでたら、それを私に聞いてきたりしますね。このコミュニティの人は何と言っているのか?とか。それくらい興味をもってやっています。なので、僕もそれ以上の温度感をもってやりたいと思っています。

加藤:ちょうどTelegramを見ながら今の回答を聞いていましたが、片山さんへの質問が今この時点でも来ていますね。すごい丁寧な対話に見えます。

昔私が見た時は、トークン価格の話で荒れていた印象がありますが、今はコミュニティが落ち着いているように見えますね。生産的な質問が多くなってきているように感じます。片山さんがここまでコミュニティを持っていったんですね。

片山:それもあるとは思います。もちろん、本社から色々発表があって前向きな雰囲気になっているというところもあるのですけれども、あとは価格の面もあると思います。そこに関しては、今後に期待していただきたいなと思っています。僕自身も期待していますし。

加藤:質問している人たちは、自分たちがウォレットを使う前提の質問ですね。良いですね。

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PumaPayはこれからどうなっていく?

加藤:PumaPayはこれからどのようになっていきますか?それにより、我々仮想通貨ユーザーの未来はどのように変わっていくのでしょうか?後半は壮大な質問ですが(笑)

片山:PumaPayはこれから実用化されていくと思っています。

プロジェクトとしてかなり堅実ですよということを言いたいのですが、計画を発表した通りに進めていて、進捗状況や公式アナウンスも随時発信していますし、半年足らずで実際にプロトコルやウォレットが完成して、早期導入事業者が100ブランド以上が使っていくので、流動性がぐっと上がっていくと思います。

ある意味、プロトコルの完成、ロードマップの第3段階の完成というところが1つの区切りになります。そこで実用化が始まると思っています。そうなると当然流動性が上がっていくので。

今は正直なところ、投機目的やファンの方が買っていただけるくらいの需要しかないと思っていますが、それが実際に使えるとなると、ぐっと流動性が上がってそれが価格に反映されていくのかなと思います。

仮想通貨の未来はどうでしょうね、明るいとは思いますけどね。明るいといいな・・・

加藤:決済は日常的に使える分野なので、PumaPayで本当に使えるシステムを作れたら、その未来の主導権を握るというのは言い過ぎかもしれないが、そういう一端を担う可能性というのは十分あると思います。なので、PumaPayからみてこういう状態であってほしいというビジョンはありますか?

片山:仮想通貨が何らかの地位を確立するだろうなと思っています。お金は古くからありますが、日本では法定通貨の信用が高いですが、世界的には法定通貨が信頼できない国というのがあるので、そういうところで仮想通貨が特に必要とされ、広がっていくのだと思っています。

特に新興国では、新しい仕組みがこれまでの仕組みを飛び越えて一気に広がっていくリープフロッグというのがどんどん起こっていくと思います。日本はキャッシュレス発展途上国なので、そういうことが起こっていく余地はあると思います。

最近もアメリカで法案の提案が出たじゃないですか。今まではSECが牛耳っていましたけれども、仮想通貨はデジタルトークンとして扱うというものですね。良い方向だなと思っています。今日本では資金決済法で一緒くたにされていますけれども、そもそもが違うので、人類の歴史上を見ても便利なものはどうしても広がっていきますからね。

仮想通貨の広がりを止められる人は誰もいないはずです。なので、ブロックチェーン、仮想通貨の未来は明るいと思います。

加藤:私も、長期的に見て仮想通貨の未来は明るいと思っています。そうじゃなかったら、今の業界にいないですしね。

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メディアに期待すること

加藤:PumaPayを広げるにあたり、何か我々メディアに協力してほしいことはどのようなことがありますか?

片山:たくさん露出したいです。僕が脱ぎたいという意味じゃないですよ(笑)

加藤:なるほど!(笑)

片山:露出をどんどん高めていきたいですね。あとは、これはPumaPayだけじゃなくて仮想通貨自体の正しい情報やワクワクする情報をどんどん発信してもらって、仮想通貨に触れたことがない人や、仮想通貨を詐欺と思っている人達に面白いという印象を持ってもらえるようにしてほしいですね。そして、仮想通貨のパイを広げることをしてほしいですね。

加藤:もともと、このパートは書くつもりじゃないですが、やっぱり書かねばならないですね。他のメディアにこの部分だけでも読めや!って(笑)

片山:もちろん、毎月PumaPayの記事を載せてよというのもあるんですけれども、それだけじゃつまらないじゃないですか。仮想通貨自体をもっと広めてくださいと思うんです。

加藤:確かに。それは情報を発信する側の役割ではありますね。

片山:そう思います。PumaPayは最近試験的ですけれどもレストラン雑誌に載せて貰ったりするんですよね。

何がしたいかというと、仮想通貨に触れたことがない人にも触れて欲しいんです。かつ去年の出川組みたいなことにならずに、広く浅くどんどん広がっていて欲しいなと思っています。

PumaPayが掲載されているレストラン誌

PumaPayが掲載されているレストラン誌(※首都圏のみで発売されています)

ユーザやコミュニティに協力してほしいこと

加藤:仮想通貨を広げるにあたり、ユーザやコミュニティって非常に大事です。仮想通貨に限らず、何でもそうなんですけれども。自分たちがPumaPayを広げるにあたって、彼らにこういうことを協力していただけたら嬉しいということはありますか?

片山:あります!まずは、もっとビシバシ意見言ってくださいというのはありますね。というのは、裏を返せば、プロダクトを積極的に使ってもらえると嬉しいということです。

例えば、ウォレットをもっと使ってみて、単に使いづらいということだけでもいいです。できればもっと具体的に、このボタンが押しづらいとか、そういう話でも良いですし、今日の対話のような「こういう問題があると思うのですが、どうするんですか?」という疑問をどんどん上げていただきたいなと思っています。

僕も考えますし、本社とも一緒に考えますし、それが引いてはプロジェクトの進捗にも関わっていくので、コミュニティを公式で運営している意義意義というか、コミュニティに期待していることとしてどんどん意見や要望を上げて欲しいんですよね。

もちろん、プロジェクトがやりたいことというのもあるのですが、それはあくまで自分たちの発信なんですよ。でも捉えたいのは大衆なので、実際に使いたい方々はコミュニティにいるはずなので、そこからもっとこうしてほしいということを入れていったら、もっと良いものができるはずなんですよね。

これは求め過ぎなのかもしれないのですけれど、できたらどんどんサービスを使ってもらって、厳しい意見でも甘んじて受けますので発言してほしいなと思いますね。

あとは、周りのお友達にご紹介ください(笑)

加藤:口コミというのは大事ですからね。

片山:ウォレット使ってみてよでも良いですし、PumaPayトークンあげるよなんかもで。別にそれでアフィリエイト報酬も入らないですし、エアドロップがないですけどね。あと、メディアにお願いしたことと一緒ですが、仮想通貨自体の宣伝もして欲しいですね。

さっきの規制の話で思い出しましたが、親の世代って「仮想通貨って何それ?詐欺でしょ」みたいに言う人が多いと思うんですよ。そこを少しでも説明をすると良いのかなと思います。

加藤:本当に多いですよね(苦笑)私がこの前参議院銀会館でブロックチェーンの公共活用についてプレゼンテーションした時に、年配の世代を中心にブロックチェーンや仮想通貨を受け入れようとしない理由をひたすら話してくるような人がいたんです。

その気持ちが分からないこともないのですが、上の世代が受け入れないと本格的に広がっていかないのかなと感じます。規制を決めていく側が年配者であることが多いでしょうから。

片山:仮想通貨はいいよというと怪しいので、その場でウォレットを作って、1円でも10円でもとりあえず持たせてしまえばいいんだと思います。

加藤:そうですよね。株が分かりやすいですが、とりあえず持てば興味を持つようになるとか言いますしね。それと同じですよね。

片山:ただし、それで興味をもって、一気にへそくりを突っ込もうとしたら止める必要があります(笑)

加藤:仮想通貨を一気に買わせようとする怪しいセミナーが多いですからね(笑)

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これからの意気込み

加藤:これからの意気込みを教えてください。長いインタビューだったので、ここでビシっと締めましょう!

片山:PumaPayエコシステムを広げていきたいと思っているので、楽しみに期待していてください。

加藤:・・・シンプル過ぎて短いので、もう一言くらいお願いできますか?

片山:意気込みじゃないですけれども、1月にイベントがあるのでぜひ来てください!

1月は2つあって、まずはミートアップのようなファンイベントをやります。1月27日(日)と28日(月)です。あと、JAPAN BLOCKCHAIN CONFERENCEにも出展します。何か大きな発表があるかもしれません!

加藤:ありがとうございました!あと、1月19日に私がいるプロジェクト(QURAS)で新年会を開くときにプレゼンテーションをするプロジェクトを探しているのですが、PumaPayさんプレゼンしませんか?

片山:やります!

加藤:ということで、1月19日もPumaPayさんが参加するイベントがありますので、是非ご参加ください。

PumaPayに関する情報

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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