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USDと連動するステーブルコインの PAX とは?その特徴を紹介

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現在最も使われているテーブルコインといえばTether社が発行しているUSDTですが、現在その信用を急速に失いつつあります。

それとは逆に、USDと価値が連動する他のステーブルコインが勢力を伸ばしつつあります。今回はその1つのPAXOS STANDARD(シンボル:PAX)を紹介します。

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なぜUSDTは信用を失いつつあるのか?

PAXOS STANDARD(以下、PAXと表記)について紹介する前に、まずはなぜUSDTがその信用を失いつつあるのかを解説します。その理由を知ることにより、PAXの優位性がわかってくるからです。

USDTはTether社が発行するステーブルコインで、その価値は1USDに固定されています。法定通貨に価値が連動したステーブルコインとしては世界初になります。

TetherはUSDTを発行する時に、それと同量のUSDを保有するため、USDTはUSDの預かり証のような役割になります。そのため、USDTの価値はUSDと同じという理屈が成り立つのです。

しかし、この理屈が成り立つのは「発行済みのUSDTと同じ量のUSDがTether社に保管されている」ということが大前提になります。実はUSDTでは、この前提の部分がグレーなので、度々その価値が本当かどうかという問題が浮上しています。

そもそも、このような問題は外部監査をつければ解決するはずです。しかし、Tether社は2018年1月に監査法人との契約を打ち切っています。その後は、法律事務所や報道機関によって発行済みのUSDTと同量のUSDがあることが確認されていますが、いずれの確認も監査法人ではないため、その内容が公式に大丈夫なものとして扱われてはいません。

つまり、USDと価値が連動するステーブルコインにとって最も重要なのは、ステーブルコインと同量のUSDが保管されていることが証明できるかどうかにかかっています。

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PAXOS STANDARDの特徴

USDTの問題を把握できたところで、PAXの特徴を見ていきます。

発行会社自体がNY州の認可を受けた信託会社

PAXの発行体はPAXOS社になります。PAXOS社は米国ニューヨーク州の金融サービス局の認可のもと活動をしている信託会社になります。

信託会社は顧客の預金を保護する受託者として機能するため、顧客の資金は常に分別管理されています。

また、さらに預金はFDIC(連邦預金保険公社)により、PAXOS社が破綻した時に預金を保証する政府機関の保証下にあります。

ちなみに、PAXは金融機関が発行したステーブルコインとしては世界初となります。

預金残高の監査を受けている

PAXOS社が法に準じた活動をしているとはいえ、それがはたして発行したPAXと同量のUSDを保有しているかどうかは別の問題です。

PAXでは監査法人のWithum社と契約し、Withum社はAIPCA(米国公認会計士協会)の規格に基づいて監査を行います。その結果は、月次で発表されます。

監査結果は、Monthly Attestation Reports(月次監査レポート)のページに掲載されます。

PAXは発行されてからまだ日が浅いため、監査結果は2019年1月時点で3回しか掲載されていませんが、いずれも発行したPAXと同量のUSDを保有していることが証明されています。

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Ethereumウォレットを使うことができる

PAXはEthereumプラットフォームを利用したERC20規格のトークンになります。既にトークン情報はEthereumのエクスプローラであるEtherscanから参照することができます。

ERC20を採用することによるメリットは、大きく2つがあります。

1つ目が取引所にとってのメリットです。PAXがERC20規格を採用しているおかげで、取引所はPAXを簡単に上場することができるようになります。

というのも、ERC20規格のトークンは大変種類が多いため、多くの場合、取引所には既に何らかのERC20規格のトークンが上場されています。そのような背景もあり、取引所からみるとERC20規格のトークンは扱いやすいものになります。

2つ目が、既に世に出回っているウォレットの多くでPAXを扱えるようになるという点です。

例えば、最もMyEtherWalletやそのフォーク製品であるMyCrypto、Ledger WalletやTREZORでもPAXを扱うことができます。これらはほんの一例ですが、EthereumのERC20規格に対応しているウォレットであればPAXを扱うことができます。

ちなみに、PAXを自身のウォレットで扱えるようにするようにするには、利用しているウォレットに以下のトークン情報を登録します。

  • トークン契約アドレス:0x8e870d67f660d95d5be530380d0ec0bd388289e1
  • トークンシンボル:PAX
  • 桁数:18

PAXOS STANDARDを売買できる主な取引所

PAXは以下の取引所で売買することができます。特にZB.COMやBinanceではPAX建ての取引ができるようになっています。

PAXOS STANDARDに関する情報

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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