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「SIRIN LABS FINNEY ミートアップ」レポート

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2019年1月29日にSIRIN LABSのミートアップが開かれました。同日の昼間に行われた記者発表会以上に詳細なプロジェクト説明が行われました。

それでは、記者発表会に続き今度はSIRIN LABSのスマートフォンFINNEYのミートアップ模様をご紹介します。

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Moshe Hogeg氏のプロジェクト説明

SIRIN LABSのFounder & Co-CEOのMoshe Hogeg氏は、これから上映するビデオのストーリーについて語りました。

そのビデオは高校生の頃にオタクだった人が、成長して大人にになったとき、仕事でリーダーになったストーリーです。そして、動画に登場するサッカー少年だったメッシは、ロナウドと違って背が低く、体格的に不利だったものの、最終的に偉大なサッカー選手になりました。

成功するためには、調子が悪いときにもそのアイデアを信じ続けて、ゴールにたどりつくことが大事だといいます。

FINNEYをつくるまでの経緯

Moshe氏は2013年にビットコインに関わり始め、当時その価格は20ドルだったといいます。彼はビットコインについて特別に何かを知っているわけではなく、友人の話を聞いて買い、それはラッキーなことであったと語ります。

SIRIN LABS Founder & Co-CEOのMoshe氏

SIRIN LABS Founder & Co-CEOのMoshe氏

2016年になり、Moshe氏はイーサリアムについてはじめて知り、持っているビットコインを、当時はあまり価値がなかったイーサリアムに換えていきました。イーサリアムのスマートコントラクトに大きな魅力を感じ、これをどう人々に伝えていこうか考えました。

そこで、Moshe氏はイスラエルでブロックチェーンに関する教育事業をはじめました。その過程で、ブロックチェーンとスマートコントラクトに可能性を感じる人が多いにも関わらず、ユースケースが乏しくその価値に見合ってなかったことを残念に思ったそうです。

Moshe氏は、現状のブロックチェーンは2つの用途に使われているといいます。1つは投機、もう1つはマネーロンダリングやブラックマーケットです。

長期的に成功していくには、それを信じて行動し続けることが重要です。トークンが成功するためには価値を作っていく必要があります。それには信者だけでなく、人々に対して価値を作っていくことが求められます。また、実際に商品を出していくこと、マスマーケットの価値を作っていくことが大事であるといいます。

Moshe氏は、ブロックチェーンは複雑なので、簡単なユーザーエクスペリエンスをつくることで成功に導けるのではと感じたそうです。そこで、スマートフォンの利用することにしました。

スマートフォンを利用する上で、秘密鍵やアドレスが長いアドレスへの対処。セキュリティを確保し、ハッキングや盗難を防ぎ、プライバシーやデジタル・アセット守ることができるようにしていくのが課題となりました。

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FINNEYのセキュリティとユーザエクスペリアンス

SIRIN LABSは2012年に設立され、当時はスマートフォンのSolarinを販売していました。Solarinは1万5000ドルで販売され、とてもセキュアな製品として世に知れ渡りました。

Solarinに盛り込まれたセキュリティをFINNEYに取り入れることにより、FINNEYではセキュアなコミュニケーションツールを提供することができるようになります。写真やメッセージのコミュニケーションもセキュアになります。

そしてFINNEYのセキュリティの売りの1つが、内蔵されたコールドウォレットになります。これにより、お金もセキュアになります。

既に他社製のブロックチェーンスマートフォンは登場しており、これらの製品ではセキュアチップが載り、そこに秘密鍵が格納されます。しかし、これらはハッキングのリスクがあるといいます。

セキュアチップ自体をハッキングするのは難しいので、他の方法を使ってハッキングされるリスクがあります。1つ目がキーロガーによるハッキング、2つ目がスクリーンショットを取得されることによるハッキングです。

しかし、FINNEYではハードウォレットは別になっており、ウォレットのスクリーンは端末本体とは分離されています。ウォレットの中身時代もオフラインで、Androidから切り離されているため、ハッキングはできないといいます。

また、FINNEYではトークンを使いやすいものにすることができます。現状のトークンエコノミーを例えるならば、街中にある各店舗が独自コインを発行しているようなものです。利用する可能性がある店舗のコインをすべて保有しておくのは現実的ではありません。

そこで、FINNEYにはトークン同士の交換機能を埋め込みました。また、将来的にはトークンと法定通貨の交換もできるようになる見込みです。

いずれは、FINNEYがクレジットカードのような役割をしたり、通貨を引き出しできたり、モバイル支払いができるようになるといいます。

それらのすべての機能を兼ね備えたものが基本ソフトウェアがSIRIN OSになります。SIRIN OSは、現在はFINNEYだけのものですが、色々なモバイル事業者への採用をアプローチしているところで、採用されれば、そのエコシステムの裏付けにSRNトークンが使われるようになります。

SRNは、SIRIN OSのエコシステムにおいて、手数料の役割になります。

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プロダクトを成功させるための3要素

Moshe氏は、プロダクトを成功させるにはユーザエクスペリエンス(前述)と販売網、価格であるといいます。

販売網は、イギリスとウクライナ、アラブ首長国連邦、日本、香港、アゼルバイジャンとエジプトに実店舗を展開していきます。既に、イギリスのロンドンに実店舗がオープンしています。

また、オンライン販売にも力を入れていき、オンライン販売パートナーとしてAmazon launchpadに受け入れてもらえることになりました。

SIRIN LABSとAmazon launchpadの戦略的提携

SIRIN LABSとAmazon launchpadの戦略的提携

価格については、FINEYの端末価格は約1000ドルになります。良い商品でも高すぎると成功できるわけではないので、これを実質無料にしたいと考えました。そのヒントになったのが、無料のテレビ放送のビジネスモデルだったといいます。

そこでSIRIN LABSでは、FINNEYのためにエデュケーションセンターを作りました。ブロックチェーンプロジェクトがエデュケーションセンターに掲載され、2-3分の教育コンテンツを見ることで、トークンをもらえることができます。もらったトークンは、トークン交換機能を用いてビットコインなどに換えることができます。

各プロジェクトは10-20ドルのトークンを配布します。もしこれが1000プロジェクトあり、1プロジェクト10ドルだとすると、1000ドルの端末から1万ドル分の価値を得られるだろうとしています。

エデュケーションセンターにはDAppsであったり、Learn & Earn、エアドロップのシステムも含まれています。

FINNEYのエデュケーションセンター

FINNEYのエデュケーションセンター

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皆さんはパイオニアである

SIRIN LABSは世界の1万人から資金調達をし、1年後に商品を提供できるようになりました。プロジェクトがゴールを目指し、商品を提供できると証明するところまでたどり着きました。

ミートアップに来ている人たちは、テクノロジーを信じて未来があると思って集まっているのではないか。この部屋にいる人達はパイオニアであるとMoshe氏は語りました。

パイオニアはすべての人が旗を持って掲げていく。その旗としてFINNEYを持っていただきたい、FINNEYはとても良いものなので口コミで広がることによってこの業界が成功に導かれるだろうと自信を見せました。

Moshe氏らは、偽物が多いブロックチェーン業界で、良いプロジェクトを選出して偽物を潰していきたいと考えています。そのため、信じているプロジェクトに投資をしています。最後に「信じているものを買おう」と話してスピーチが締めくくられました。

皆さんがパイオニアであると語るMoshe氏

皆さんがパイオニアであると語るMoshe氏

FINNEYの概要説明

松田悠馬氏より、FINNEYの概要説明が行われました。松田氏はFINNEYを使うとどうなるかを解説しました。

FINNEYは新しくSIRIN OSを使っています。しかし、これはAndroidベースになるため、今までスマートフォンを使っていた方であれば心配無用であるといいます。

FINNEYに内蔵されているウォレットは上に上げるとホットウォレットになり、下げるとコールドウォレットになります。内蔵ウォレットのスクリーンにQRコードを表示することができるため、使い勝手を損なわずに済みます。

FINNEYのスライド型内蔵ウォレット

FINNEYのスライド型内蔵ウォレット

FINNEYのトークン交換機能は、裏ではBancorプロトコルが動いています。通常であれば取引所に送金して交換し、また手元に送金し直すということをする必要がありますが、FINNEYではこれをすべてウォレット内で完結できるとしています。つまり、ウォレット内が取引所になるということです。

しかし、日本の法律上トークンの交換機能は今すぐ対応しているわけではなく、Liquidと調整中とのことです。

FINNEYのトークン交換機能

FINNEYのトークン交換機能

また、FINNEYを使っているとDApps利用時の恩恵が大きいといいます。

松田氏は自身が注目しているブロックチェーンゲームのDecentlandを例に説明しました。DecentlandはVRゲームで、その空間で建物を立てたりすることができ、そのための土地を売買する仕組みになっています。その土地はMANAトークンで売買します。

FINNEYがあることで、内蔵ウォレットを使いシームレスに売買をすることができるようになります。

FINNEYではセキュリティ面が強く、Security Centerアプリがマルウェアの検知や、接続されたWiFiの悪意がないものかを確認します。

また、FINNEYでは多くの認証機能が搭載されます。定番の指紋認証や顔認証のほか、場所認証や音声認証、端末認証も搭載されます。場所認証は、特定の場所にいることで認証をパスできるものになります。また、端末認証は、特定の端末から認証を行えるという、複数端末持ちにとって便利な機能となるそうです。

FINNEYで使える認証の種類

FINNEYで使える認証の種類

FINNEYでは3色のカラーがラインナップされます。HERO、CLASSIC、ELEGANTの3種類が用意されます。

FINNEYで提供される端末カラー

FINNEYで提供される端末カラー

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FINNEYスマートフォンを手に入れるには

FINNEYは、公式Webサイトのショップで手に入れることができるほか、今後は各都市にオープンする実店舗やAmazonで手に入れられるようになります。

また、1月30-31日に横浜で開催されるJAPAN BLOCKCHAIN CONFERENCEの会場でも販売されます。こちらはクレジットカード払い限定になります。

SIRIN LABSに関する情報

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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