インタビュー

【インタビュー】ASOBI COIN 近藤氏 ープロジェクト紹介と国内外の評価 (1 / 3)

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暗号資産(仮想通貨)相場は冷えてクリプトウィンターと呼ばれています。しかし、その基盤となるブロックチェーン技術への社会実装は着々と進んでいます。

今回は実際にブロックチェーンを実用化し、コンシューマ向けへのプロダクトを提供するASOBI COINの Co-founder CEOの近藤克紀氏にインタビューを行いました。

当メディアによるASOBI COINについてのインタビューは2回目になり、前回はCIOの大下秀実氏(現在は退任)にインタビューになります。

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近藤氏の自己紹介

加藤:近藤さんの自己紹介をお願いします。ブロックチェーンとどう出会ったのでしょうか。

近藤氏:大学の頃は当時ゲームセンターで格闘ゲームを流行っていて、学校に行かずにゲームばかりしていました。

将来を決めるとなった時に、起業するかゲーム会社に行くかの2択で迷いました。親にも相談した結果、いったんは会社に入ろうということになって、大阪でSNKという会社に入りました。それはアーケードゲームの会社なのですが、そこからキャリアとしては、ずっとゲームですね。

ゲーム会社に務めて4年くらいしてから独立して、家庭用ゲームの受託をやっていました。これからモバイルの時代が来るだろうなと思っていたので、モバイルで仕掛けていくことにしました。

はじめに手をつけたのは、モバイルのMMORPGだったのですが、当時としては、モバイルのMMORPGというのは先進的でした。ガラケーでMMORPGが遊べるものだったので、お客さんからは好評いただきました。そこから、パブリッシャーとしてスタートしました。

当社の出だしがMMORPGだったので、ゲーム内のアイテムトレードが結構頻繁にありました。ところが、お客さんの中には、データを不正にコピーしてしまうのです。それは我々がコピーできないようにしなければいけないのですが、あの手この手でコピーの方法を探してコピーされました。

加藤:できてしまうのですか!?

近藤氏:そうなんです。例えばトレードする瞬間に電源を落としたりすると、データが書き込まれるタイムラグを利用して、コピーされてしまいます。そうやって、手を込んだことをやられるのです。なかなかコピーが完全に防げなかったです。

ずっとそのことを頭の中で悩んでいて、どうすればデジタルコンテンツなのにコピーができなくて安全に取引できるようになるのだろうかというのが、課題としてありました。

その中でブロックチェーン関連の記事を読んだことがあって、そこにコピーできないと書いてあるのですよ。デジタルデータなのに。そんなアホなと!デジタルデータというものは無限にローコストでコピーできて当然と思っていたので、コピーできないのはどういうことだと不思議に思いました。

それで調べていくうちに、なるほどなと思いました。確かにビットコインはデジタルコンテンツみたいなものですが、絶対コピーできない仕組みになっているし、分散台帳のおかげでコピーしても嘘だと判るようになっていると。

なおかつ、所有者がウォレットアドレスで明らかになっているので、これはなかなか面白い仕組みだなと思いました。これはゲームに使えないかなと思い始めたところが、我々とブロックチェーンの出会いです。

我々としては、ゲーム開発における大きな課題があったわけですが、それを解決するためにブロックチェーンに足を踏み入れたというわけです。そこで踏み入れていく中で、確かに素晴らしいテクノロジーだなと思い始めて、ゲームだけにしておくのはもったいないなと。

ゲームのアイテムはデジタルコンテンツなわけですが、もっと広げていくと、例えば電子書籍や音楽だとか映画とか、デジタルコンテンツって今無限に広がりつつあるわけですね。ですから、ゲーム以外の部分にも広げていこうじゃないかというところで生まれたのがこのプロジェクトです。

ですから、今漫画村の問題などがいわれていますが、そういうところも含めてデジタルコンテンツにブロックチェーンテクノロジーを入れていくことで、ビットコインやイーサリアムのように安全に取引できるのではないかと考えています。

加藤:ちなみに、ブロックチェーンと出会ってASOBI COINの構想を始めたのはいつですか?

近藤氏:2年くらい前ですね。

加藤:ブロックチェーン業界としては早い方ですね。

会社とプロジェクトの紹介

加藤:会社のアソビモの紹介、ブロックチェーンプロジェクトのASOBI COINの紹介をお願いします。

近藤氏:アソビモは純粋なゲーム会社です。自分たちでゲームを考えて、スマートフォンのマーケットに提供しています。

特徴としては、非常にハイエンドなゲームを作っています。手の込んだ3Dのグラフィックなど、リアルタイムで多人数が同時で遊ぶゲーム、いわゆるMMORPGとよばれています。

MMORPGでは、ネットワークをフルに使って、端末の性能をフルに引き出して、きれいなグラフィックで遊べることに特化して開発をしています。そういうゲームを作れる会社は、実は日本にほとんどないのですよ。だから、日本でMMORPGをちゃんと作れる会社は、うちと上場しているAimingさんくらいで、あまり多くないです。

プロジェクトのASOBI COINは、デジタルコンテンツの保護流通プラットフォームと呼ばれるものです。ビットコインやイーサリアムのように、デジタルコンテンツを安全にユーザ間同士で取引できるプラットフォームを作るというのが我々のプロジェクトです。

ASOBI COINには、大きな可能性があると思っています。既にゲームアイテムの売買に対応しています。

また、アマゾンや楽天のように、みなさん色々なところで電子書籍を買うわけですが、あれは読んだらそのまま本棚の中に入れっぱなしですよね。もう読まないものもずっと入ったままです。ところが、実物の本であればそれを中古ショップに持って行ってお金に換えられるわけです。しかし、デジタルだとそういう環境がないというのが、使っている側としてはずっと疑問だったわけです。そういうのを解決します。

皆さんにとってとても役に立つプロジェクトなんじゃないかなと思います。

加藤:実際にニーズがあると思うとのことですが、それを感じる実体験はあったのですか?

近藤氏:私自身の体験としてもKindleの中に山ほど電子書籍が入っていて、探すのも面倒くさいと感じています。捨てるのもなんだか・・・となるのですよね。

あとは、ゲームもたくさん積んでいて、やったことがあるのも、ないものもあって。でも、ダウンロードしたやつは売れないし、どうしようかなと思ったこともありまして、そういったところを手軽に売りに出せる環境が欲しいと。純粋に自分でそれを望んだというのがありますね。

加藤:私も最近ダウンロードゲームを手放すのに困ったのですが、既に使っていないWii Uというゲーム機を親がいない子供たちの施設に寄付しようとしました。ただ、ダウンロードゲームはアカウントに紐づいているので、ゲームをそのまま子供たちにプレゼントできないのですよね。本当はそのままダウンロードしたゲームごとプレゼントしたいのに。

近藤氏:それがパッケージソフトならそのままあげられるのですけどね。そういうのは非常に不便ですよね。これは、やはりデジタルが故の不便さですよね。

コンテンツ提供側から見ると、デジタルは無料で完全コピーがすぐにできてしまうという不便さがあるので、そこはブロックチェーンの出番になります。本当に待ち望まれているのだと思います。

加藤:私も早く使いたいです。要らない電子書籍売りたいです(笑)

近藤氏:もうすぐです!

加藤:本当に心待ちにしています。

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日本市場からのASOBI COINの評価

加藤:ASOBI COINさんは、日本のブロックチェーン業界からみたプレゼンスは大きいと感じています。業界として活動が活発なプロジェクトに見えているというのがその理由ですが、ASOBI COINのプロジェクトは日本国内からはどのような評価を得ていますか?それはなぜでしょうか?

近藤氏:評価に関してはどうなのでしょうか。私がいうのもなんですけれども、期待はされているのかなと思います。応援メッセージをたくさんいただきますし、とても期待していただいているという印象を持っています。

加藤:どういう方からよくメッセージがきますか?

近藤氏:ミートアップに来た方から応援していただいています。そういう社会が早く来て欲しい、便利だよねと。

加藤:皆さんデジタルコンテンツの処分に困っているということなのでしょうか。

近藤氏:そうだと思います。

例えば電子書籍だと、コミックだけではなくて、アダルトもありますし、ビジネス書もあります。それぞれの好みに応じてダウンロードして利用すればいいのではないかと思いますね。

ただ、アダルトだと問題があって、ブロックチェーンがゆえに全部トレーサビリティがあると。誰がこのアダルト本買ったのがばれてしまうという問題がありまして、そこは隠せるようにしようという話は出ていますね(笑)

加藤:プライバシーを守るのは必要ですね。

近藤氏:全部丸見えになると、趣味や趣向がばれてしまいますね(笑)

海外市場からのASOBI COINの評価

加藤:ASOBI COINは、去年の7月のTokenSkyから始まり、今まで世界各地のカンファレンスに出展していますね。実際世界からの反響はどうでしたか?

近藤氏:実際フォロワー数がたくさんいて、日本以上に盛り上がっているなと強く感じます。Telegramしかり、海外のコミュニティサイドしかりで、日本より数は20倍くらいがいます。実際のASOBI COINホルダーの数も海外が多いですね。

加藤:海外のASOBI COINホルダーが多いということなのですが、日本のプロジェクトは海外におけるプレゼンスが低いと感じます。これから海外に出ていくプロジェクトに対して、こうやると海外がうまくいくよという話をしてもらうことはできますか?

近藤氏:うちはもともと海外にコミュニティがあるのです。ゲームがあったので。ゲームは、海外の方がアクティブユーザが多いですね。その関係もあり、色々コインの情報を流していったので、海外が育ったというのがあると思います。海外にコミュニティを持っていないところが海外にいったとしても、なかなか戦えないでしょうね。

加藤:これは他のプロジェクトは真似できないですね。

次回予告

近藤氏のインタビューの第1部では、プロジェクトの概要と国内外の評価をお伝えしました。

第2部では、競合プロジェクトとの比較やコンテンツホルダーとの提携状況について訊いていきます。

第2部:ASOBI COINの強み、コンテンツをどう拡充していくのか、UXはどうする?

ASOBI COIN公式情報

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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