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【インタビュー】プラチナエッグ 竹村氏(1/4)ー竹村氏とプラチナエッグの紹介

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最近マイクリプトヒーローをはじめとして、だんだん世に名前が出つつあるブロックチェーンゲーム。その歴史はまだ2年も経っておらず、各社が試行錯誤しつつも業界の先駆者に名乗りを上げるべくしのぎを削っています。

今回は、国内のブロックチェーンゲーム開発では先駆者である株式会社プラチナエッグの代表、竹村也哉(たけむら なりや)氏にゲームメーカーとしてのブロックチェーンへの取り組みを伺いました。

インタビューは全4部構成になります。第1部では、竹村氏自身とプラチナエッグについて訊いていきます。

プラチナエッグ代表 竹村氏[the_ad id=”13126″]

竹村氏の自己紹介

加藤:竹村さんのゲーム業界のキャリアをみると経験豊富だなと感じます。今までどのような歩みをしてきたのでしょうか?

竹村:ゲームについては20年以上開発をしています。今まで関わってきたゲームは色々あるのですが、最初に開発したのはセガサターンのカオスシードというタイトルでした。マニアックなゲームで、ダンジョンに潜ってヒーローを撃退するというゲームでした。当時は売れなかったけれども、今はプレミア価格がついています。(筆者注:Amazonだと12,000円程度で売られています)

そのあとは、ドリームキャストやプレイステーション、Xbox、Nintendo DSの開発もやっていました。

加藤:本当に主要なゲーム機で開発をしていたのですね。

竹村:はい、いろいろやっていました。それで、モバイル系の開発に入って、iモードのゲームやガラケーのソーシャルゲームを作りました。そこから、スマートフォンのゲームを作り、今はブロックチェーンゲームに至っています。

加藤:関わったゲームの数が多いようですが、その中で有名なタイトルはありますか?

竹村:あまりないと思います。強いていえば、ドリームキャストの「シェンムー」です。

加藤:私はシェンムーはやったことがありませんが、記憶の限りでは当時ドリームキャストのゲームとしてはゲーマーの期待が大きかったタイトルだった気がします。

竹村:シェンムーをやっていた人は相当いますが、多分これは文字起こししないほうが良いと思うのですが・・・(苦笑)

加藤:だいぶ昔の話なので、きっと大丈夫ですよ!でも、これ以上は文字起こししないでおきますね(笑)

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プラチナエッグの紹介

加藤:竹村さんが代表を務めるプラチナエッグの紹介をお願いします。

竹村:プラチナエッグは2002年にできた会社になり、今年で17年目ですね。

加藤:設立から長いですね。素晴らしいです!

竹村:最初は、携帯電話のゲームを作るのがメインで立ち上がっていて、当時は家庭用ゲーム機よりもランクが下という風潮でした。でも、これは絶対伸びてくるだろうなと思って携帯電話ゲームをやっていました。そうこうしているうちに、モバゲータウンとかソーシャルゲームが立ち上がってきたので、そちら向けのゲームを作っていることが多かったです。

加藤:プラチナエッグとしては携帯電話向けのゲームがメインだったのですね。直近で開発したゲームというのはどのようなものがあるのでしょうか?

竹村:比較的新しめのことをやろうと思ってずっとやってきているので、iPhoneが出た当時からiPhoneのゲームや、Apple Watchのゲームも作っていました。

加藤:Apple Watchってゲームを作れるのですか!?とてもチャレンジングですね。

竹村:全然売れませんでしたね。

基本的に携帯電話が出たときに、携帯電話のゲームが絶対流行るといわれていたのは、家庭用ゲームより持ち歩いていて触れている時間が長いからという話でした。将来的には絶対そっちのほうがくるといわれていて、じゃあApple Watchだったらもっと触れている時間が長いはずからくるかなと思っていたのですが、全然こなくて(苦笑)

Apple Watchは、やれることが少なすぎましたね。3択のクイズとかそんなものしかできなかったので。

加藤:たしかに、Apple Watchはできることが少ないように感じますね。

竹村:Apple Watchは、一応メッセージの入力などもできるのですが、インターフェイスが辛すぎますね。デバイスとしても、通知を受け取る使い方が主なので、これはゲームには違うのだろうなと。

そのような感じで、新しめのことを色々やって、ブロックチェーンがきたからブロックチェーンゲームを作ったらそのうち伸びるのではないかと思いました。ブロックチェーンゲームは2017年から始めました。

加藤:記憶の限りだと、ブロックチェーンゲームの先駆けはCryptoKittiesだと思うのですが、あれは2017年でしたね。そう考えると、竹村さんが目をつけるのはタイミングとしては早い方ではないのでしょうか。

竹村:そうですね。その少し前にICOがくるという時代があったと思います。日本だと、その頃COMSAがICOをしていました。当時、私はリアルワールドゲームのビットハンターズを手伝っていました。

加藤:ビットハンターズのことを知らなかったので、その場でググって調べてみたのですが、仮想通貨を稼げるRPGなのですね。

竹村:そうです。その当時Ingressというゲームがあって、それをたくさんやっていた人たちがIngressみたいなものでもっと面白いものを作れるはずだし、歩いて健康になれるアプリを作れるはずだということになっていました。なので、たくさん歩かせようというゲームだったのですが、ちょうどその時にCOMSAが出てきて、仮想通貨をやったら絶対儲かるという流れになったんです。

加藤:確かにあれだけ調達できるのを見ると、そうなるのも無理はないですね。

竹村:当時、私はICOという単語を全然知らなかったのですが、ICOをやったら何億、何十億をもうかるとチームの人が話していました。当時は、何をいっているんだこの人はと思いました(笑)

でも、実際COMSAで一気に資金が集まるのを見てしまって、それで集まるのかとなりました。そこから、ゲームのプロジェクトでICOをやろうということになり、2017年の夏に動いていました。だから、その頃にちゃんとICOをやると決めてしまって、年内にやれれば相当集まったと思います。

だけれども、実際には色々あり年内にやれるのかやれないのかという感じになり、結局そうこうしているうちに春になると規制がうるさくなるので駆け込みでやるのかやらないかという話もあって、結局ICOが流れてしまいました。

ただ、プロジェクト自体はずっと続いていて、仮想通貨を手に入れてトークンエコノミーを作れるという形で進んでいて、2017年の夏くらいからイーサリアムをいじり始めました。

それで、ゲームと仮想通貨で何かできるのではないかなという矢先にCrypto Kittiesがポンとでてきました。なるほど、もっと違うゲームも作れるのだなと。じゃあ、これは将来的にくるのかなということで、知り合いとうちも2017年の末くらいからゲームを作ってICOができるのかできないのかという相談をはじめました。

加藤:やはりICOをしようかというのは議題に上がったのですね。

竹村:まぁそうですね。2017年末だと頑張って駆け込みでICOをやればまだワンチャンスあるのかなという時期だったのです。

加藤:たしかにICOの盛り上がりが最高潮のときでしたね。

竹村:ただ、同時に厳しくなるかもという話が出ていたときでもありますね。

結局、2017年にゲーム作るためのICOやろうという話があって、その後自分たちでICOをやるための種銭を集めなければいけないとうことになり、なんだかんだでICOではなく、ゲームとプロジェクトで始めて利益を出していく方がいいのではないかとなりました。これが2018年の頭から半ばにかけてです。

加藤:情勢を見つつ、色々検討していたら、お金集めるよりは最初にゲームを作ってブロックチェーンを実装するほうがいいという形になったのですね。

竹村:うーん、でもそれはどうかな・・・。今でもわからないです。

ICOをやれるのだったら、やっておいたほうが良かったと思うんですよ。当時ICOが胡散臭いといわれ始めていて、胡散臭いと見られるのであれば、モノをつくってからお金を集めたほうがいいのではないかという話もありました。でも、そうはいってもお金は幾らか要るよねという話もあり、グルグルしていましたね。

あとは、CryptoKittiesでお金が超儲かっているらしいぞとなっていたのが2017年末で、2018年の前半はそこまで儲かるわけではないらしいぞとなっていて、もうお金が集まりにくくなっていました。

加藤:色々な試行錯誤があった過去だったのですね。

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第2部の予告

第1部では竹村氏の自己紹介を交え、ブロックチェーンゲームを始めるに至ったきっかけのストーリーを伺っていきました。

では、そもそもブロックチェーンゲームとは何なのか、ブロックチェーンゲームの魅力はどこにあるのか、第2部ではそのようなことをゲーム制作者の視点で語っていただきます。

第2部:ゲーム制作者の視点でみたブロックチェーンゲームとは

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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