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COSMOS JAPAN Genesis #1 イベントレポート

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COSMOSの日本コミュニティ「COSMOS JAPAN」が初めてミートアップを開催しました。COSMOSはブロックチェーン界隈で注目されていただけに、取材してきました。

イベントページ:Cosmos Japan Genesis #1

COSMOS JAPAN イントロダクション

COSMOS JAPANの説明は、COSMOS JAPANの中の人うどん氏から紹介されました。

COSMOS JAPANは、日本のCOSMOSのコミュニティであり、法人格はありません。COSMOS本体とは関係なく自発的にできたコミュニティではあるものの、本体から公式コミュニティとして認定されているようです。

COSMOSは、ブロックチェーンのインターネットを掲げています。まずは、ネットワークの歴史と対比されました。ネットワークの歴史では、各企業は異なる通信プロトコルを作っていました。これを個別につなげ合うのは困難で、結果的にできたのはハブを通した通信形態です。

今のブロックチェーンは、異なる通信プロトコルが乱立しているネットワークの過去と似ています。そのため、COSMOSでも同じようにハブを設置し、ブロックチェーンの相互互換性を確保できるようにします。

TCP/IPとInter-Blockchain Communication (IBC)との対比

TCP/IPとInter-Blockchain Communication (IBC)との対比

また、相互互換性以前の問題として存在している、ブロックチェーンのユーザビリティ、スケーラビリティ、ガバナンスもCOSMOSで解決していきます。

COSMOSのここがスゴイ

COSMOSのスゴい点について、大石哲之氏が語りました。

大石氏は、古くからブロックチェーンに親しんでおり、COSMOSのICOに参加した過去を振り返りました。COSMOSのICOでは、ファンディングツールをCLIで実行し、自分でアドレスを作らなければいけなく、不親切極まりないICOだったといいます。しかし、現状のコア部分であるTendermintのベースができていたので、真面目なプロジェクトであると印象を受けたそうです。

COSMOS SDKがスゴイ

大石氏は、COSMOSはブロックチェーンの相互接続に目が行きがちであるが、スゴイのはCOSMOS SDKだといいます。

今までのブロックチェーンは、スケーラビリティを確保する決定打がなく、自分たちのブロックチェーンを作るしか方法がありませんでした。しかし、これは非常に困難なことであり、技術の横綱級が複数人いないとまともなものが作れません。その解決策が、COSMOS SDKです。SDKを使うと、独自ブロックチェーンを比較的簡単に作ることができます。

COSMOS SDKでは、自分でコードをハードコーティングして独自のブロックチェーンを作ります。ブロックチェーンのためのパーツが用意されており、それらを組み合わせることができます。例えば、Binance Chainは、COSMOS SDKで作られ、自分たちが作ったDEXのモジュールが追加されています。

大石氏は、このような仕組みでプライベートチェーンを構築していた層をすべて取り込むことができるようになると考えています。無料で使える上に、オープンソースだからです。これから、SDKのモジュールが充実していけば、すごいことになるのではないかと予想しています。

また、COSMOSは非常にプロトコル的だといいます。疎結合でレイヤー設計がされており、オープンで入れ替え可能な点が、インターネット的だとしています。

COSMOS SDKのスゴイ点

COSMOS SDKのスゴイ点

Tendermintがスゴイ

Terdermintとは、COSMOSのコンセンサスアルゴリズムです。このTendermintのアルゴリズムがスゴイといいます。

大石氏が示したこのグラフは、バリデータ(グラフ内のvals)、ブロックサイズ(横軸)、TPS(縦軸)との関係を示したものです。ブロックチェーンは、バリデータが増えると処理速度が遅くなるのがボトルネックになります。EOSやBinance Chainは、単にバリデータの数が少ないから速いだけです。

バリデータ数と処理速度の関係

バリデータ数と処理速度の関係

COSMOSでは、COSMOS Hubは100のバリデータが存在しており、それでいて2000-3000 TPSが出るとされています。実際に運用していて特に問題なければ、バリデータを300まで増やす計画があります。

バリデータ

COSMOSでは、ステーキングとデレゲーションが行われます。COSMOSのATOMコインについてはPOSで処理され、ステーキングによる利回りが7-20%になります。ステーキングの割合が66%を突破すると、利回りが7%に収束する設計になっており、ミートアップ当日についに66%を突破したので7%に収束します。

また、バリデータはステーキングとデレゲーションした量を基準に、ノードのトップ100が選出されます。バリデータには制約があり、それに違反すると保有しているATOMがバーンされてしまいます。オフラインの時間があるとステーキングしているATOMの0.01%がバーンされ、致命的なものがあるとダブルサインという扱いで5%がバーンされます。本日、ダブルサインが発生してしまったバリデータがあるそうです。

COSMOSのガバナンスは、60%と高い投票率になります。バリデータが代理投票をできるからだといいます。また、ガバナンスにおけるユニークな点は拒否権があることです。投票における33%以上の拒否権が行使されると、それが発動します。

COSMOSのガバナンス

COSMOSのガバナンス

ブロックチェーンを相互接続するIBC

最後にCOSMOSの特徴のブロックチェーンの相互接続についてです。これはInter-Blockchain Communication (IBC)プロトコルを利用した仕組みで、接続先のコインをロックし、その分だけのIOUコインをリリースします。これにより、様々なブロックチェーンと接続します。

COSMOSにおいて、ビットコインやイーサリアムのような確率的ファイナリティがあるブロックチェーンに関しては、Pegg Zoneを使うことで接続できるようになります。これを使い、FacebookのLibraも接続することができます。

IBCで様々なブロックチェーンと繋げる

IBCで様々なブロックチェーンと繋げる

大石氏は、IBCが正式リリースされると、企業にとってはブロックチェーンの総合接続が圧倒的に楽になるのではないかとしています。もし、IBCの利用が一定のネットワーク効果を超えると、IBCがブロックチェーンの相互接続についてのデファクトスタンダードになるのではないかと予想しています。

現在IBCの開発進捗はMVPを作っている最中になり、7割ほどの進捗になります。テストに時間がかかる機能であるため、実際にメインネットにデプロイされるのは来年になるのではとしています。

COSMOSの見どころ紹介

COSMOSの見どころは、木村優氏から紹介されました。大石氏と被る内容が多々あるので、差分のみをお伝えします。

COSMOSの重要な部分は、COSMOS Hubになります。もしN個のブロックチェーンがあった場合、それらを相互接続すると爆発的な接続経路が増えます。現実的にこれらの接続経路をすべて把握するのは無理なので、Hubを経由することで効率化することができます。また、Hubは分散的に作ることができます。

COSMOS Hubの存在理由

COSMOS Hubの存在理由

また木村氏は、COSMOS SDKも魅力的だといいます。SDKでは、Tendermintのパッケージを使うことで、独自のブロックチェーンを開発することができます。SDKで提供されているモジュールは、4種類が紹介されました。

COSMOS SDKのモジュール

COSMOS SDKのモジュール

木村氏は、この中でも特に面白いのがガナバンスのモジュールだといいます。単純な投票の他、オンチェーンガバナンスを導入することができるため、投票結果をノードに強制適用することができるようになります。

この他、COSMOSのユースケースが紹介され、COSMOS上でMakerDAOのようなことをするKavaや、COSMOS上にペイメントチャネルを実装するCOSMOS Paychan、PlaylistやIcnemintが紹介されました。

COSMOSのユースケース「lcnemint」

COSMOSのユースケース「lcnemint」

COSMOSに関する情報

公式情報

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Junya Kato

TOKEN ECONOMISTの管理人、ブロックチェーン専門誌「月刊仮想通貨」「CRYPTO CROWD」の執筆陣。ブロックチェーンプロジェクトでは、QURASのコミュニティマネージャー。 より多くの人にブロックチェーンの未来を感じてもらうべく、先進的なブロックチェーンプロジェクトやイベントのレポートをお伝えしています。 ブロックチェーンの素晴らしさを世に広げたい!!

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