国内のブロックチェーン展示会が立て続けに中止になるなか、久々に都内の秋葉原でミニカンファレンスが開催されました。今回はピッチ内容をご紹介します。
前半記事をご覧になりたい方は「Future of Blockchain #2 イベントレポート(ピッチ前半:STO)」を先にご覧ください。
イベントページ:Future of Blockchain #2-ブロックチェーンが魅せる未来-令和元年、歴史に残るブロックチェーン社会実装の現状を体験する祭典、序章開幕!!
ブロックチェーンゲームが魅せる未来
CryptoGames「ブロックチェーンゲームで実現するコミュニティ」
CryptoGamesは、ブロックチェーンカードゲームの「CryptoSpells」を開発運営しています。
CryptoSpellsは1ヶ月で8,500人のユーザを抱え、DAUが1,500人、ウォレットなしで無課金でもプレイすることができます。カード販売により、300人から900ETHを調達しました。そして、このゲームの熱量の高さを表す数字が100です。CryptoSpellsでは、ユーザが自主的にイベントを行い、100万円をプレゼントする企画が行われました。この資金の拠出元はCryptoGames社ではなくユーザです。
ゲーム内で使われるカードはERC721のNon-Fungsible Tokenになっています。これにより、CryptoSpellsではアナログのトレーディングカードゲームにある資産性をデジタルの世界に取り入れることができます。トークンを売買することによって自由にトレーディングができるようになり、ブロックチェーンにより発行枚数や所有者、取引が可視化されます。
そのため、アナログなカードゲームと同じようなことが起きているといいます。例えば、世界に○枚しかない本物のカードを手にすることができ、カードにシリアルナンバーを降ることで、別の人が使っていたカードが明確にわかるようになります。また、キリ番によるレア度などの価値を出せるようになります。これらは、デジタルな世界にかかわらず嘘偽りないものになります。
また、ブロックチェーン上に記録されたカードというデジタルアセットは別のゲームでも使用可能になり、MyCryptoHerosとのコラボレーション企画が予定されています。
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EOS LaoMao「DAppsの可能性を広げるEOS」
EOS LaoMaoは、EOSにある21のスーパーノードの保有企業の1社であり、EOSベースのDApps開発を行っています。
EOSは管理されたブロックチェーンネットワークで、分散型コミュニティによって維持されるパブリックブロックチェーンです。WebAssemblyで書かれたスマートコントラクトを動かすことができます。また、DPoSと呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを採用しています。
EOS上で扱われるDAppsは、データやコードがブロックチェーンのネットワークに保存されます。また、参加者はトークンを使うことでブロックチェーン上に自らの行動履歴を刻み、それらのアクションすべての透明性が確保されます。DAppsには独自トークンを使うサービスもあれば、トークンを使わない分散型取引所(DEX)もあります。
なぜEOSでDAppsをつくるべきか?それは、EOSがユーザにとって使い勝手が良いものだからです。EOSのDAppsは取引手数料がゼロになり、4,000TPSというイーサリアムより格段に速い処理速度を確保することができます。特にこのTPSはEOSが支持される大きな要素を占めます。
現在は、世界のDAppsがEOSにシフトしているとのことで、EOSのDAppsのアクティビティ数はすべてのブロックチェーンで最も大きなものになっています。
また最近リリースされた「Bank of Staked」と呼ばれるアプリケーションは、2,000行以上のコードがあり、5万アカウントを捌くことができ、中規模のDAppsを走らせることが証明できました。
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輝けるSTOの可能性
ZeLo「米国STOの法規制について」
米国におけるSTOは、特に今までの法律と変わりなく「デジタルアセットは証券なのか?」ということが重要な問いになってきます。もし、証券に当てはる場合、証券法の対象になります。
一般的に株や債権は明確に証券ということがわかります。しかし、判別が難しいのが投資契約になります。投資契約か判別するためにはHoweyテストがあります。
Howeyテスト現金を投資する、所有者が複数存在する企業に投資する、ある程度の利益が見込めるなどの条件があり、総合すると他人の努力でその利益が上げられる組織に投資する場合、それは証券であるとみなされます。
証券である場合、それをSECに登録するか免除プログラムを利用して資金調達することができます。
一例として示されたStartEngineでは、免除プログラムの506(Reg D)が利用されました。Reg Dでは適格投資家にしか証券を販売できないものの、その資金調達額は無制限になります。
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STANDAGE「暗号通貨・ブロックチェーン技術を通じて、世界の貿易は圧倒的に便利に・身近になる!」
STANDAGEはデジタル金庫のサービスを作りました。このサービスが使われるのは中小企業向けの貿易になります。
貿易は中小企業にとって非常にリスクが高いものになります。それは、資金回収リスクとキャッシュフローの圧迫があるからです。そのため、現状は商社を通して余計なマージンを払い取引をしています。
資金回収リスクでは、商品を提供したのに資金を回収できない。また逆のことが起こり得ます。そのため、ブロックチェーンを使ったデジタル金庫に資金をエスクローし、原則は関係者の合意形成があったときのみ、金庫からエスクローした資金を回収できるようになります。両者が合意せずに裁判沙汰になる最悪の事態に備えて、STANDAGEでもデジタル金庫を開けられるような仕組みをとっています。やりとりされる資金には、Circle社が発行したUSDペグのステーブルコインのUSDCが使われます。
しかし、これだけではキャッシュフローの問題は解決しません。そこで、POファイナンスサービスを取り入れ、受注書で早期資金化をできるようにすることで、この問題を解決します。
この他、STANDAGEでは煩雑な見積もり・出荷業務をワンクリックで行えるサービスを提供し、さらにBtoBマーケットプレイスを提供することにより、客付けの問題を解決します。
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