インタビュー

SKYHASH 藤井真幸氏 インタビュー【第2部】マイニング業界の闇を暴く

SKYHASHのメンバー インタビュー
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筆者自身がここ1年、日本発のブロックチェーンプロジェクトで最も注目しているのがSKYHASHです。SKYHASHは暗号通貨のマイニングにフォーカスし、第3世代マイニングを謳っています。

この思想をひとことで表すと「経済活動を行なっていく上で大切なものを作るプラットフォームである。その上でマイニングという行為は自らお金を生み出す」ということです。

世間では、マイニング案件が増えていますが、藤井氏によるとそれらの多くは質が良くないものだといいます。そこで、第2部ではマイニングの専門家である藤井氏に、良くないものの見分け方について訊きました。

第1部をまだお読みになっていない方は第1部「そもそも暗号通貨のマイニングとは何か」をご覧ください。

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怪しいマイニング案件の見抜き方とは?

SKYHASH 藤井真幸氏

SKYHASH 藤井真幸氏

加藤:ここからは、まだSKYHASHの話に入らないです!個人的にぶった切った話をしてほしいので、まずはそちらをしていただきます(笑)最近マイニングやりませんかという話が明らかに増えてきましたね。

藤井:そうですね、増えてきましたね。

加藤:そういう話は、わざわざMLM(ネットワークビジネス)にしたり、「これどうなんだよ?」と思うものもあり、ユーザの無知に付け込んだものが多いなと感じます。特にマイニングはブロックチェーン分野の中でも、無知への付け込み方が酷い分野だと感じます。

藤井:確かに酷いですね。

加藤:なので、藤井さんがマイニング業界にいる身として、業界の黒い話やこういうのは関わってはいけないというものを、私含め一般の人にも教えていただきたいです!

藤井:僕がマイニング協会を立ち上げた理由が、そもそも自分のところでちゃんとした数字をいって販売したにもかかわらず、他社の営業マンが嘘の数字をいって、Aというマシンで100というパワーしか出ないのに、200でますよといって、それを信じて込んで買ってしまう人がたくさんいました。

僕は200は出ないですよといって、お客さんの目の前でCryptoCompareというマイニング報酬が計算できるサイトがあるから、それを叩いて数値を示しているのにもかかわらず、悪いものを掴まされているというのが今の業界の現状なんです。

CryptoCompare.com – Live cryptocurrency prices, trades, volumes, forums, wallets, mining equipment, and reviews

藤井:僕がいかに正しいことを言おうが、こういう風体なので、お客さんがきちんとした格好をしている他の営業マンの方を正しいと思ってしまうんです(笑)

加藤:それは見た目で損をしすぎていますね!

藤井:マイニング業者の黒い話というのは、まずは販売事業者の知識がないですね。知識はないのですが、太陽光と一緒で販売力がある。販売力があるということは、その人に魅力があったから売れたのだと思いますが・・・

マイニングのMLM(マルチレベルマーケティング、ネットワークビジネスのこと)をやった場合でも、説明されるほどのマイニング報酬というのは実は出ないです。要は多段階に分かれて報酬を配っていくのがMLMの報酬なので。

だから、その人たちがマイニングをやっているというのが僕は許せないです。そもそも言葉が間違っています。マイニング案件に投資をしているとか。例えば、クラウドマイニングだったら、クラウドマイニングに私は投資しているとか、そういう言い方が適切ですね。

僕らの中で、マイニングをやっているといったら、マシンを設置して自分たちで手まで入れてマイニングをやっているというのが前提条件としてあります。

加藤:なるほど!

藤井:今までネットワークビジネスのトップの人たちに会ってきましたが「俺、マイニングやっている」といっているんだけど、それ単にマルチじゃないかと(笑)そういう人たちがどうしても多いというのが、マイニング業界のみならず、クリプト業界の一番黒いところかなと思います。

もうひとつは、新しいマシンが登場した時でした。例えば、FPGAが出た時に「FPGAは低電力でここまでマイニングできるよ」と謳って販売されていました。確かにFPGAで一瞬ハッシュレートがでるかもしれないですが、FPGAはASICマシンとGPUの合いの子みたいなものなので、それがイーサリアムのようにアルゴリズムを変えた瞬間にFPGAでマイニングができなくなる場合もあります。もし、ETCやXMRを掘るという機能がついていれば良いのですが、そんな機能もありませんでした。

加藤:それだと、アルゴリズムが変更されたら、マイナーは死亡してさようならですね。

藤井:そうです、死亡してさようならです!売る側がそれをわかっていたのかは不明ですが、そういうのを販売していたというのが黒いですね。

また、真面目な事業者を装って、某P社なんかはめちゃくちゃな数字を出していました。販売資料を取り寄せたのですが、出るハッシュレートが嘘、コストも僕らより倍くらい乗っていると。コストは会社の内部事情もあるので、しょうがないところもあります。だけど、掘れる量で嘘をつくということは、これは明らかに悪意があるとしか捉えられないですね。

加藤:さすがにスペック詐称は問題外の行為ですね。

藤井:あと、マイニング報酬って本来は毎日のようにウォレットにくるものです。なんとかクラブとかなんとかシティとかなんとかエクスプレスとかは、画面にくるだけでウォレットに現物はないんですよ。

僕らが実際にマイニングプールにつなぐと、プールからもらえる報酬というのは毎日きちんとウォレットに現物が入るんですよね。これがいわゆる一般的にエビデンスなるわけです。いちいち、出金申請をする必要というのは本来ないんですよ。

加藤:実は、私は無知な時代になんとかクラブに入ったことがあって、あれがきっかけでブロックチェーンをわかるようになりました。マイニングそのもののパフォーマンスとしてみた場合は終わっているレベルですね。今は自分への戒めとしてアカウントはそのままにしています。今思えば愚かな行為でしたが、これでだいぶ学びましたね(笑)

藤井:そうなんですか?(笑)そこは、マイニングに関せずブロックチェーン業界の黒いところですね。それが商品としてマイニングなのか、なんとかコインなのかというだけですね。それを一掃したくて、マイニング協会を立ち上げたということです。

加藤:その考えはとても共感できます。そういう変なものが横行すると、まともにブロックチェーンに取り組む人たちにとっては害でしかないですから。

藤井:また、一般の人へのアドバイスですが、暗号資産の地合いが良くなっているので、勧誘を受けた時にCryptoCompareを見ることです。ネットで検索したら見ることができるので、営業マンにプレゼンされながら、それを叩いてみれば良いです。

加藤:使い方を教えていただけますか?

藤井:例えばビットコインの場合、CryptoCompareから「MINING CALCULATORS」の配下にある「Bitcoin(BTC)」に進みます。まず「Hashing Power」を入れます。「Power consumption (w)」がマイニングマシンの消費電力です。例えばAntminer S9だったら、14.5TH/sで1365Wです。これはカタログ値を見ればわかります。「Cost per KWh ($)」は電力単価なので、地域によります。単位はUSドルで入力します。「Pool Fee (%)」はそのままでOKです。

そこにでてくる結果の「Profit per year」が、電気代を差し引いた場合の生の数字で年間利益になります。

CryptoCompareの入力例

CryptoCompareの入力例

加藤:もちろんこれは今の採掘難易度で計算された値なので、将来的に難易度が上がってProfitは下がってくるという前提で考えておいたほうが良いということですよね?

藤井:そうです。これはあくまでも今日その時点の収益予測です。明日になったらもちろん違います。でも、人に案内するのであれば、今日の段階しか出すことができません。CryptoCompareは世界的にみんなが使っています。

でも、これは得られるのが現物の場合の値になります。例えば、クラウドマイニングやホスティングだったらここから保守費を引かれることになるので、もらえるコインの量、つまりProfitは減っていきます。

加藤:これを見れば、少なくとも業者がスペック詐称しているかがわかるということですね。

藤井:これは一撃でわかる!営業マンの話を聞いて、そうなんですねといいながら横で値を入れていけば、そいつがホラ吹きなのかどうかがわかります。これがハナから騙しにかかっているかはわからないですが、そもそも知識のない人間から商品を買うというのはありえないじゃないですか!

加藤:そうですよね。

藤井:みんなに言うのですが、普通のビジネスで保険商品を買おうと思ったら保険屋さんから買うし、墓石を買おうと思ったら石屋さんから買うし、普通はそうなんですよ。変なブローカーみたいなやつから買わないんですよ。

それが暗号通貨の世界でいうと、マイニングのことを知らない人間が、技術までは知らなくてもいいにしても、スペックや今日どれだけ掘れているかわからないような人間に営業されてしまうと。しかも、買うユーザのリテラシーも低いから、正しいことを教育しようということでまず協会をつくりました。

CryptoCompare使えば、こいつが嘘ついているんだなというのが確信できます。これは読者に是非教えてほしいです。

加藤:これを知っているだけでもだいぶでかいですね!

藤井:そうです、これはでかいですよ!

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第3部の予告

第2部では、マイニング業界の怪しい案件や営業マンの嘘の見抜き方など、マイニング業界の闇について訊いていきました。

いよいよ次は3rd Generationを謳うマイニングとはどのようなものかを、詳しく訊いていきます。

第3部:SKYHASHはどのようなプロジェクトか

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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