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XRP MEETUP JAPAN イベントレポート(第1部)ーChris Larsen氏、北尾吉孝氏 ビデオメッセージ、山田正勝氏 基調講演

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りっぷる君

2019年11月10日、XRPコミュニティ主催のミートアップ「XRP MEETUP JAPAN」が、ブロックチェーンビジネスハブBINARYSTARで開催されました。

このミートアップは日本のXRPコミュニティ主催で開催され、それににも関わらず、リップル社からもメンバーが駆けつけ、業界著名も登壇するなど、豪華な顔ぶれとなりました。

今回は当メディアもプレスとして取材してきたので、その模様を何部かにわたりご紹介していきます。

イベント主催者のページ:

XRP Meetup Japan

リップル創業者 Chris Larsen氏 ビデオメッセージ

最初に、リップル社創業者のChris Larsen氏のビデオメッセージから始まりました。

Larsen氏は、日本のXRPコミュニティについて、日本のコミュニティほど「価値のインターネット」のビジョンにコミットをし、重要な貢献をしてくれるコミュニティはないと思っていますと述べました。

Larsen氏がリップル社のCEOだった頃、日本に行った思い出を語りました。当時日本に行った目的は、SBIとパートナーシップ結ぶためでした。

その日の東京は雪が積もっており、美しく、Larsen氏はそれが良いパートナーシップの予兆と感じていたそうです。その日のうちにその場で、SBIとリップル社はパートナーシップの合意をしました。リップル社もSBIもこれこそが未来であると知っていたからこそだといいます。

最後に、Larsen氏はコミュニティに対して「価値のインターネット」のビジョンに共感し、そして世界をいかにより良い場所にするかについてのコミットメントや貢献について感謝の意を述べ、一緒に「価値のインターネット」を実現しましょうと締めくくりました。

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SBIホールディングス 北尾吉孝氏 ビデオメッセージ

ビデオ出演のSBI北尾氏

ビデオ出演のSBI北尾氏

北尾氏は、SBIだけではなく自身がアメリカのリップル社の役員を兼務しています。

SBIとリップル社が提携してから一貫しているのは、XRPの実需をいかに拡大していくかということだと、北尾氏はいいます。そのために、SBIでは日本におけるXRPのエコシステムを米国と同じように作っていこうとしています。

米国では、リップル社がゲーム会社のCoilに出資をし、実際にXRPを使われていくようになります。このようにSBIでは、日本において私たちの生活の中でXRPが使われていくようなエコシステムを作っていこうとしています。

まず、SBIが注目しているのは在留外国人です。日本では今年6月末の在留外国人が283万人で、アジア出身者が206万人いる状況です。アジア出身者は出稼ぎが多く、母国に送金する需要があります。SBIでは彼らの国際送金でXRPを使えるようにしたいと考えています。

SBIでは、国内最大級の国際送金会社SBIレミットを有しており、既に7,500億円200カ国以上の送金実績があります。リップル社が提携した米国のMoneyGramは、以前からSBIとも提携しており、このような環境を活かしながらXRPを実需として使う仕組みを作っていこうとしています。

その中でも、北尾氏らが国際送金を最も推進したい国はベトナムになります。ベトナムは、既にSBIレミットのアジア向け国際送金の62.6%を占めています。次いで国際送金が多いのが、タイです。

SBIではベトナムのTPBankに出資しており、TPBankは利益水準がうなぎ昇り状況だといいます。一方のタイでは、SBIとサイアム商業銀行で先端分野を強化しています。SBIは、国際送金でXRPを使い、それぞれの銀行がその受け皿となるように取り組んでいます。

そして、SBIがXRPに関して力を入れているのが、地方創生のための地方銀行の強化になります。

SBIは送金サービスのためにMoney Tapという子会社及びサービスを設立しました。現在30行のち銀と大手銀行が参入しており、あと2つの大手銀行が参入予定だといいます。さらにAPIを通じて9社がMoney Tapのサービスを使うことができます。このようにXRP使って、安全スピーディなスケーラブルな形で送金を実現しようとしています。

さらに、SBIのではソフトバンクのPayPayと提携しました。北尾氏は、Money TapとPayPayの相性の良さを感じており、PayPayが極めて低コストで運営することができるようになると見込んでいます。

また、北尾氏は先日のラグビーの試合を見ていて、ふとXRPを使って入場チケットを買えればよいのではないかと思いつきました。このような仕組みについて、R3と連携してCrodaのシステムにXRPを組み、2025年の万博までに実現できるようにしていきたいとしています。

この他、SBIでは機関投資家に対しても実需を作り、一般投資家に対して新しい金融商品やサービスを提供していきたいとしています。

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SBI VC Trade 山田正勝氏 基調講演

SBI VC Trade 山田正勝氏

SBI VC Trade 山田正勝氏

北尾氏に続いて、SBI VC Tradeの山田正勝氏が基調講演を行いました。

山田氏は、SBI VC Tradeのビジネス環境について、当局が仮想通貨について曖昧な態度を示しているとコメントしつつ、XRPの実需を作っていきたいと話しました。

そして、山田氏は通貨とはなにかという話について解説をしていきました。その中で大きな時間を割いたのが通貨の歴史です。

通貨は紀元前1200年頃から貝の通貨が世界中で使われていました。そして紀元前700年頃に、貝不足と鋳造技術の発展により金属通貨が登場しました。

その後、997年から中国の北宋時代に紙幣が発明されました。これは、印刷ができるようになったことによります。また、1100年頃に貿易で手形が使えるようになり、信用を供与するという形の決済ができるようになりました。そして、現在の紙幣として扱われる銀行券は1661年にスウェーデンで誕生しました。

さらに、19世紀末にクレジットカードの原型が登場し、1950年にプラスチックカードの決済が登場しました。さらに今日に近づくにつれて、非接触型IC決済やQRコード決済や仮想通貨が登場して今に至ります。

ここまでに山田氏がいいたかったのは、技術の進歩があったから通貨が変わってきたということです。つまり、仮想通貨が出てくるのは歴史の必然ということになります。まだまだ仮想通貨が広がっていない現状ではありますが、山田氏は仮想通貨にならざるを得ないといいます。まずは、仮想通貨の需要を喚起して後で法律がついていくのが自然な流れではないかとしています。

最後に、山田氏は個人的な好みとして、ビットコインはマイニングがエコではないと考えており、ある程度秩序があるXRPは良いのではないかと述べました。

ただ、まだ業界の課題は多く、大口のクリアリングやレバレッジ規制、貸借の場合の金利の取り決めなどが解決すべきだともしています。

会場の様子

ここで会場の様子の一部をご紹介します。

今回のミートアップは、すべて日本のXRPコミュニティによって運営されました。会場には、登壇者の似顔絵が入ったバックパネルが設置されており、来場者がここを背景に写真を撮っていました。

XRP MEETUP JAPAN バックパネル

会場では、SBI VC Tradeがスポンサー出展をしていました。ミートアップ会場と同じビルにあるパーティ会場で使えるドリンクチケットをMoney Tapで購入できるキャンペーンを開催していました。

SBI VC Tradeのスポンサー出展

このように、会場はXRP一色でした。

第2部の予告

続いての第2部では、「After Bitcoin」の著者でもある中島真志の講演の様子をお届けします。中島氏は、決済システムの世界動向を研究し、リップルの競合についてもわかりやすく解説をしています。

▼第2部はこちら

XRP MEETUP JAPAN イベントレポート(第2部)ー中島真志氏: XRPの利用拡大とデジタル通貨の流れ
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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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