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b.Circus2020 Future of Blockchain イベントレポート

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2020年7月12日に東京秋葉原にて、新型コロナCOVID-19が流行りはじめてから初となる、大型ブロックチェーンイベント「b.Circus2020 Future of Blockchain」が開催されました。

当メディアにて取材してきましたので、その一部をご紹介します。

▼イベントページはこちら

b.Circus2020 Future of Blockchain ~ブロックチェーンが魅せる未来~ ♯4
ウィズコロナ時代初のオフラインイベント!当カンファレンスイベントは、ウィズコロナ時代の新しい生活様式に基づき、完全コロナ対策を行い開催いたします。・入場時、検温、手の消毒、・マスク... powered by Peatix : More than a ticket.

▼当日のビデオ配信はこちら

ステージイベント

ステージイベントでは、多くがオンライン参加の中、一部の企業は実際に登壇していました。取材できた範囲でご紹介します。

Coineal Japan – Woo Jongho氏「ブロックチェーン技術とプロジェクトの未来」

Coineal Japan: CEO - Woo Jongho氏

Coineal Japan: CEO – Woo Jongho氏

Coineal JapanのCEOであるWoo Jongho氏は、自身がコンサルティング企業を営んでいる立場から、ブロックチェーンプロジェクトが何をすべきかを述べていきました。

まず、Coinealについてになります。Coinealは、取引所ランキングサイトで上位の売買高に位置し、現在は1日1000億円程度の取引量を誇ります。さらに、登録ユーザー数が743万人に達しており、グローバルな取引所として知られています。

Woo氏はブロックチェーン技術について述べた後、自身がコンサルタントと取引所の立場の視点から、ブロックチェーンプロジェクトが直面している点とプロジェクトがするべきことを紹介しました。

Woo氏はプロジェクトの失敗要因として、コミュニティ不足、開発を重視しすぎること、貧弱なホワイトペーパーをあげました。特にブロックチェーンでは、コミュニティが大きいプロジェクトが最終的に持続するため、コミュニティの信頼性を獲得することが非常に重要だといいます。

現在プロジェクトが直面する問題点

現在プロジェクトが直面する問題点

また、プロジェクトを広げるために、注力する国を決めてビジネスをグローバルに展開し、夢物語ではなく実現可能な事業モデルを定めることがプロジェクトが行うことだと述べました。

プロジェクトは何をするべきか

プロジェクトは何をするべきか

WBF – Balle Fang氏、羅 晶晶氏「WBFは世界最大のデジタル資産取引所を目指す」

WBFの発表では、CEOのBalle Fang氏、日本市場ディレクターの羅晶晶氏が同社の独自の取り組みについて紹介しました。

WBFは、世界13カ国に運営拠点を設けており、250人の従業員で運営されています。既に米国政府が発行したMSBライセンス、オーストラリア政府が発行したDCEPライセンスを取得しており、現在シンガポールのライセンスを申請しています。そして、ユニークなのが、株式市場ではおなじみの「打鐘セレモニー」を世界初で取り入れている点です。

暗号資産取引所として世界で打鐘セレモニーを導入

暗号資産取引所として世界で打鐘セレモニーを導入

現在は、WBFに214プロジェクトが上場し、登録ユーザー数が500万、毎日のアクティブユーザー数が9-10万となり、急激な成長を遂げています。4月21日には、先物取引を開始しました。

また、WBFは新型コロナCOVID-19の状況下で、慈善活動にも力を入れており、羅氏が中心となり、日本にマスクやフェイスマスクを送ったといいます。羅氏は、やっと中国と日本の架け橋になれたと語りました。

WBFの慈善活動

WBFの慈善活動

羅氏は、最後にお客様が使いやすいスーパーアプリケーションを作りたいと意気込みを述べ、発表を締めくくりました。

TomoChain – グエン・テイ・タオ氏「TomoChainパブリックブロックチェーンのご紹介」

TomoChainは、ベトナム発のパブリックブロックチェーンのプロジェクトです。NEMブロックチェーンの立ち上げにも関わったLong Vuongらにより作られ、イーサリアムなどのパブリックブロックチェーンが抱える問題点を解決するために創業しました。2018年12月にメインネットをローンチし、BinanceやKucoinなど、世界の主要取引所で暗号資産TOMOが取り扱われています。

Tomochainは、既存のプラットフォームより優れた性能を持ちます。150のマスターノードから成る投票ベースのPoSであるPOSVコンセンサスが採用され、ブロック生成時間が2秒で2000TPSの処理時間を持ちます。さらに、ほぼゼロに近い取引手数料で取引可能で、EVM(Ethereum Virtual Machine)との互換性を持ちます。

TomoChainプラットフォームの特徴

TomoChainプラットフォームの特徴

TomoChainでは、プロジェクトが主導でプロダクトを開発しています。発表の場で、グエン氏はTomoZとTomoPを推しました。

TomoChainによるプロダクト群

TomoChainによるプロダクト群

TomoZは、トークンによる取引手数料払いを実現できます。例えば、TomoChainでAトークンを発行した場合、手数料をAトークンで支払うことができます。

また、TomoPはトランザクションのプライバシー保護ができる機能で、アドレスが知っているユーザー同士でも、取引情報や残高を秘匿することができるようになります。この機能は、2020年後半にリリースされる予定になっています。

続いて、TomoChainの3つのユースケースが紹介されました。特にNFT(Non-Fungsible Token)を使ったデジタルコンテンツ管理では、NFTの流通にかかる手数料を発行者が代払いできる実用的な実装について紹介されました。

CROSSLINK – 池住義行氏

Theotex Group: 池住義行氏

Theotex Group: 池住義行氏

CROSSLINKは、ブロックチェーンを使った位置連動型ゲームです。ブロックチェーンゲームは、ゲーム業界として見てみると、バズるほどまでヒットしたゲームは存在していません。そこで、池住氏らはバズらせるためのキーワードを突き詰めていきました。その結果「稼げる」ではないかとの結論に達したといいます。

ゲームは、主に放置をすることで展開していきます。プレイヤーは、世界中に出現するレイドボスを倒すためにヒーローを派遣します。レイドボスを一人で倒すのは不可能なので、多くのプレイヤーがヒーローを派遣してボスを倒すことになります。

CROSSLINKの遊び方

CROSSLINKの遊び方

しかし、ヒーローを派遣しても、すぐにボスにたどり着けるわけではありません。プレイヤーが今いる場所が重要になり、そこからボスにたどり着くまでには時間がかかるため、結果的に放置することになります。その間に、ヒーローは道中でモンスターを倒し、モンスターが落とす宝箱をあけてアイテムを回収していきます。宝箱には、ビットコイン(厳密には引き換える権利)が入っていることもあります。

レイドボスを倒しにいく道中の様子

レイドボスを倒しにいく道中の様子

ヒーローがボスまでたどり着き戦い始めると、戦いの経験によりプレイヤーランキングが形成されていきます。上位のランキングに入ると、ビットコイン(これも権利)をもらうことができます。

CROSSLINKのランキング

CROSSLINKのランキング

これらのビットコインの原資は、ゲーム内広告で賄うことで成り立つようになっています。また、プレイヤーは無課金でもビットコインをもらうことができるようになっています。これは、今までビットコインに触れたことがなかった人に触れてほしいとの想いがあるそうです。

また、CROSSLINKでは、現実と仮想世界を交差するための計画をしています。その中の1つのアイデアとして、クロスリンクバーの構想があり、バーの一杯チケットやゲームアイテムプレゼントなどが検討されています。池住氏は、クロスリンクバーをきっかけにどんどん現実と仮想世界をミックスいきたいと語りました。

ブース展示

SKYHASH

SKYHASH

第3世代のマイニングの提供を目指すSKYHASHは、直近でまとまった進捗を発表しました。詳しくは、Discordより参照できます。

Discord - A New Way to Chat with Friends & Communities
Discord is the easiest way to communicate over voice, video, and text. Chat, hang out, and stay close with your friends and communities.

SKYHASHは、2-3ヶ月後に南米のパラグアイでマイニングファームをスタートします。新型コロナ状況下において、特別な入国許可を獲得しました。パラグアイにした理由は、日本人が多く、電力が安い点になります。世界で一番発電量が多いイタイプダムからの再生エネルギーを使用し、200MW規模のファームを立ち上げ、段階的に300MW規模まで拡張していきます。パラグアイのファームで、現在開発しているSKYNETの適用をすすめていきます。

また、SKYNETの市場予測機能であるO2W-AIの開発が進捗しています。短期予測をするCNN、長期予測をするLSTMと呼ばれるアルゴリズムが開発されており、これからそれらを利用者が簡単に扱えるユーザーインターフェイスの開発をしていきます。また、CNNやLSTMを利用したアービトラージのボットを作っており、サービス展開ができるか検証しています。

CNNとLSTMの説明の様子

CNNとLSTMの説明の様子

投資家が最も気にするであろうRIGコインについては、市場の先行きや取引所側のリソース問題により、上場が無期限延長になりました。また、IMO取引所の自社ウォレットを使った資金調達のために発行されたXRGトークンの、RIGコインへのスワップが計画されています。

CROSSLINK

CROSSLINK

※CROSSLINKのゲーム詳細は、ステージイベントの内容をご覧ください。

現在、CROSSLINKでは、既存のブロックチェーンゲームにはない切り口でマーケティングを行っています。その背景には、ブロックチェーンはまだ怪しいと思われているため、先入観なくブロックチェーンに触れてほしいという想いがあるといいます。

直近では、東京都内の有名スポットに街頭ビジョン広告を流す予定で、7月13日(月)からはCROSSLINKを知ることができるWebマンガ「ちょこっとクロリン劇場」(略して、ちょこクロ)がCROSSLINKのTwitterアカウントや提携ヒーローのTwitterアカウントで開始される予定になっています。

また、CROSSLINKは新たな層の開拓として「お小遣い稼ぎ市場」を狙っています。レビューサイトやお小遣いサイト、ポイントサイトに次いで、放置するゲームとしてのCROSSLINKの立場の確立を目指しています。

マーケティングを担当する池住氏(写真左)は、CROSSLINKが別にブロックチェーンゲームだと気がついてもらわなくても構わない、ゲームをやっていたら稼げていた状況を作っていきたいと述べていました。

会場の様子

今回のイベントは、新型コロナCOVID-19が流行りはじめてから日本国内で初の比較的大規模なブロックチェーンイベントとなります。

会場オープン当初は、通常時より明らかに空いていました。現実的に、新型コロナのための2mのソーシャルディスタンスを確保することは難しいものの、席の間隔が広めにとられており、ある程度の対策が採られていました。

b.Circus会場オープン当初

後半では、席がだいぶ埋まってきました。それでもやはり新型コロナの影響が明確に出ています。

b.Circus会場イベント後半

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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