暗号資産の分野でも、中央集権取引所(CEX)分野は特に競争が激しい分野の1つです。未だに、新規に参入してくる取引所も少なくありません。Tapbitは、新興の取引所でありながら、新勢力ならではのユーザー体験を実現しています。
Tapbitの概要
Tapbit(旧Billance)は、2021年10月に設立された新興の暗号資産取引所です。今日の取引所に求められる現物取引、無期限先物取引、コピートレード、貯蓄性商品などを取り揃え、この分野としては後発にあたりつつも、すでに他の中堅取引所と同程度の取引高と流動性を誇っています。
各社がもはやサービスメニューでの差別化が難しくなっている中、Tapbitではユーザーが安心できる環境の整備に努めています。プラットフォームによる損害が生じた場合の保険基金として、4,000万ドル (約58億円)が割り当てられています。加えて、サポートは日本語を含む複数言語に対応し、ユーザーが問い合わせしてから平均5分以内で返答が来るようになっています。また、プライバシーを気にするユーザーに対してもサービスを利用できる余地を提供しており、KYCなしでほとんどのサービスが利用できるようになっています。
Tapbit取引所そのものはセーシェルに設立されているものの、ライセンスは米国のMSB及びMTLライセンスを保有しています。
Tapbitの特徴
Tapbitで利用できるサービス
現物取引
Tapbitでは、2022年10月時点において現物取引では191種類/221取引ペアの暗号資産を扱っています。
取引所規模としては中堅ではあるものの、CoinMarketCapにおける平均流動性スコアは608となっており、大手と比べても遜色ない流動性を有しています。
無期限先物取引
Tapbitでは、2022年10月時点において無期限先物において28取引ペアを取り扱い、最大100倍のレバレッジに対応します。また、コピートレードにも対応しており、取引に自信がない人は好きなトレーダーを選んで、取引をフォローすることができます。
FX
FXは、ベータサービスになり、EUR/USDペアの取引を行うことができます。最大200倍のレバレッジに対応しており、決済通貨にはUSDTを使用します。
貯蓄性商品
貯蓄性商品では、引き出しまでの期限が固定される定期性のものと、いつでも引き出しが行えるものがあります。後者は、BTCやETHで年率12%程度と、この手のサービスとしては高めになっています。
NFT
NFTでは、Tapbitのアカウントを使ってガスを支払うことなくNFTを購入することができます。
Tapbitならではの特長
KYCが任意になっている
KYC(実名認証)はマネーロンダリングの点から重要視されている一方で、万が一個人情報が流出した場合のリスクを増大させるものになっています。例えば、最悪の事例としてCelsiusのように全ユーザーの取引履歴が公開されてしまう場合があります。そのため、依然としてKYCをしたくないユーザーは少なくありません。
Tapbitでは、KYCが任意になっており、KYCをしない場合の出金制限は1日あたり1BTCになります。また、KYCをしない場合は、クレジットカードによる暗号資産の購入が制限される程度で、現物取引や無期限先物取引などを利用することができるようになっています。
4,000万ドルの保険基金を用意
Tapbitでは、4,000万ドル (約58億円)の保険基金を用意しています。これは、プラットフォームの不具合が原因で発生した損失の他に、レバレッジ取引において突然の急落や上昇により、証拠金でまかないきれないほどの損失が出た場合に保険基金から補償が実行されるというものです。補償は、影響を受けたすべてのユーザーに対して、24時間以内に行われるとされています。
サポートのレスポンスが高速
グローバル展開を行っている取引所のサポートはチャットが主流になっており、当然のことながら、取引所によってその対応にはばらつきがあります。Tapbitでは、最初に問い合わせを入れてからの応答時間が平均5分程度になっています。
試しに筆者にて日本語で問い合わせを入れてみたところ、30秒程度で返答がありました。
Tapbitの登録方法
画面はモバイルのものですが、パソコンでも表示される項目は同一になります。
Tapbitの登録ページにアクセスします。1番上の項目でメールアドレスを入力した後、2番目の項目の「コードを取得する」をタップして、メールに送られてきた6桁の数字を入力します。その後、3番目の項目にパスワードを入力して、規約の同意にチェックを入れたたら「登録済みですか?」をタップします。
モバイルでは、その後アプリのダウンロードページにリダイレクトします。アプリをダウンロードして、先程の手順で登録した情報でログインします。