コラム

自分らしい取引所の選び方

コラム
3844328 / Pixabay
スポンサーリンク

BTCの動きが活発になり、最近良く聞かれることがあるのだが、それは取引所の人間から見る本当に良い取引所って何だ、何処を使えばいいの、という内容である。

実際のところ我々の取引所を使って頂きたい本心はあるが、正直にお答えすると、どこでもいいと思う。自身が使いやすい取引所や、知人もしくはSNSで噂になっている取引所を開設して使っていけばいいだろう

。但し、突然の取引所閉鎖により出金停止になる問題があるので、既にある程度成熟しきっている取引所を使っていくべきである。それに満たない取引所はどんどん潰れていくだろうし、今回のG20でも議論の対象にはなる筈だ。そして、将来的に取引所から出金が出来ずに… 、ということになり兼ねないので是非とも注意して頂きたい。

[the_ad id=”13126″]

ハッキング

我々取引所として気を付けておきたいことは、ユーザーにとってデメリットなく安心して使って貰えるか、これに尽きる。取引所を運営していく側にも色んな問題はあるが、ユーザー側からしてみれば一番の問題点はハッキングに関してだろう。

先日、世界ランキング第一位のBinanceもハッキング被害を受けた。そこで、私としては取引所のハッキング被害を受けた、の「被害を受けた」というところに注目して頂きたい。ハッキングされた取引所を庇う訳ではないが、自発的でない以上は取引所だって進んで流出をしているのではなく、被害を受けたのはユーザーだけではないということが言えるだろう。ハッキングされたという噂が立てば、それこそ経営には大きなダメージを与えることになり兼ねないのだ。

仮想通貨取引所のハッキングで過敏になっているのは金銭を抜かれたからだろうが、ハッキング事件において問題になっているのは仮想通貨業界だけではない。

例えるならば、以前トヨタ自動車は不正アクセスにより、310万件の顧客情報が流出した可能性を発表した。購入客や試乗客の氏名・住所・生年月日・職業などが流出したという。ヤフーでは30億にもなるユーザーのアカウント情報が流出した。銀行カードの暗証番号は盗まれていないとされているが、ユーザー情報はほぼ盗まれていると見ていいだろう。中国ユーザーには少なくとも数千万人のヤフーユーザーがおり、ヤフーアカウントでウェイボーの登録をしている人は全員情報流出の可能性があるという。

結局は信用

では、国民の資産を預かっている銀行に関してのハッキング事件がないのかと言えば、必ずしもそうでもないようだ。被害総額は360億円とされ、違法に金銭が引き出されダミー口座に送金されていたようなのである。

こういう曖昧な表現をしているのは、銀行本体が公表することは決してないからで、預金が別の口座に差し替えられている事実に関してはコンピューター・セキュリティ大手会社が公表した。

ハッキング被害に遭ったことを明るみに出せば銀行としての信頼は大きく揺らぐだろうし、最悪の場合は銀行の倒産ということも考えられるだろう。それは主要株主である政府側にも大きな打撃を与えることになる。しかし、銀行に関しては問題なく大衆的に使われている。

銀行のハッキングに関して言えば、世界的にも同じことが言えるのだが、以前として使われ続けている。これは、銀行が確固とした信頼を獲得しているからである。過去最大流出したCoinCheckも今や問題なく利用されている。

つまり、前述したようにハッキング被害やその他問題が起こった場合でも、取引所自体の対応や信頼が揺らがない限り、ユーザーは使い続ける、ということになる。

以前、ホワイトハッカーの友人に聞いた話だが、ハッカーという存在が潰えるということはないらしい。正義が勝つというよりは、悪は滅びないという定説の方が合っているようだ。どんなに新しい技術が開発されたとしても網の目を潜って手を伸ばしてくる存在は必ず出て来るので、どんな時代でも注意すべきと言えるだろう。

[the_ad id=”7916″]

選択

そもそも選ばれる取引所というのは何だろうか。世界には無数の取引所があり、日本で認可を受けているものでさえ一つ二つの話ではない。正直な話、トレードするためであればどこでも良い訳で、自分のお気に入りのプロジェクトが上場したという理由以外でマイナーな取引所を使っている人は少ない。

これは業界人の中でも一般的に言われていることであるが、近い将来、取引所やプロジェクトは大きく淘汰されると考えられている。理由は様々考えられ、経営困難、強力な法や税による規制あたりであろうか。

この考えが施行されることは無いとしても、仮想通貨取引所が蔓延ることは徐々に無くなっていくだろう。実際、私も主に使っているのは2つ、3つほどで、取引所が大量にあっても仕方ないとは思っている。

だからと言って、それぞれに経営者やオーナーが存在しており上場済みで抱えているプロジェクトも存在している筈なので、直ぐに廃業という訳ではないだろう。

将来的には、証券会社とFX会社のように二分化されるのではなかろうか。つまり、証券会社とFX会社では稼ぎに雲泥の差があるので、運営側にとってはここが正念場と言えるだろう。

つまり

結局のところ何が言いたいのかというと、大多数は段々と良いものに流れていくということだ。

どんな場面や事象においても言えることであるが、不必要な存在や害悪な存在は段々と排除されていくので、時代の流れと共に余計な圧を掛けなくとも勝手に収束していく。つまり、過程で色んなものに触れて大小なりとも不満を被るだろうが、将来的には特に心配はせずとも周りに流されていくということだ。より良い結果に進むことが出来たのならば、それは自身の選択の賜物と言えるだろう。

是非とも、健全で安全に投資に励んで欲しいと思っている次第である。

[the_ad id=”7916″]

スポンサーリンク
この記事を書いた人

ブロックチェーン業界であれば誰もが知るグローバル取引所のメンバー。
職務上様々なプロジェクトと接する中で、プロジェクトを見る目が洗練されており、業界や市場のトレンドに非常に敏感な立場でもある。

Fをフォローする
TOKEN ECONOMIST(トークンエコノミスト)
タイトルとURLをコピーしました