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2020-2024年のビットコイン価格は?ビットコイン価格予測の新モデル「Stock-to-Flow Cross Asset」モデルの紹介

コラム

ビットコインの半減期が2020年5月12日に迫っており、ブロックチェーン業界では半減期後のビットコイン価格がいくらになるのかの議論が盛んになっています。その議論の過程で、様々な価格予測モデルが考案されています。

ビットコインの価格予測モデルで最も有名なのが、PlanB氏が考案したStock-to-Flow(S2F)モデルになります。このモデルは、2019年3月に公開され、2020年5月に入ってからも、ビットコイン価格はモデル通りに推移しています。

PlanB氏は、2020年4月にStock-to-Flowモデルのアップデート版ともいえる、Stock-to-Flow Cross Asset(S2FX)モデルを発表しました。S2FXモデルに関する原文は、下記ツイートのリンクから読むことができます。

本記事では、Stock-to-Flow Cross Assetモデルがどのようなものかを紹介していきます。

Stock-to-Flow Cross Assetモデルを理解するための前提条件

Stock-to-Flow Cross Asset(以下、S2FX)モデルを理解するためには、Stock-to-Flow(以下、S2F)モデルをある程度理解しておく必要があります。

S2Fモデルは、ビットコインの希少性に注目したモデルになります。

ビットコインはそのものから収益を産まないアセットであり、供給に関する数字が明確になっています。ビットコインの供給上限は2100万BTC(厳密にはそれより少し少ない)であり、上限に達するまでの日々の供給量はプロトコルによって決められています。そのため、その時点におけるビットコインの希少性を定量化することができます。

S2Fモデルでは、”希少性”をStock to Flowとして定量化しています。Stock to Flowの値(SF値)の算出は非常にシンプルで「SF=現在の備蓄量(Stock)÷年間新規供給量(Flow)」という算数で求められます。ビットコイン市場規模の時系列データより、SF値と市場規模には相関関係があることから、その時点におけるSF値を基に1ビットコインあたりの価格を予測することができます。

以下の図は、ビットコインの実価格(カラフルなジクザクした線)とS2Fモデルに基づいた予測価格(青線)の比較になります。S2Fモデルでは、2025年末に1BTC = 1億3000万円程度が予測されています。S2Fモデルについての詳しくは、当メディアのコラム「統計データからみた半減期前後の価格推移、ビットコイン価格はどこへ行く?(後編)」をご覧ください。

S2Fモデルによるビットコイン価格の実価格と予測価格

S2Fモデルによるビットコイン価格の実価格と予測価格の推移 2020年5月10日時点(出典元:Bitcoin stock to flow model live

Stock-to-Flow Cross Assetモデル

Stock-to-Flow(以下、S2F)モデルの特徴は、ビットコインの時系列のStock to Flowを追っていき、それを価格に落とし込んでいくというものでした。これに対し、新たなStock-to-Flow Cross Asset(以下、S2FX)モデルでは、S2Fモデルに存在していた時間の概念を排除してビットコインの価格を予測していきます。

アセットの段階推移

S2FXモデルでは、アセットの段階推移という考え方が取り入れられています。

米ドルを例にすると、初期の米ドルは「1ドル=371.25グレインの純銀=24グレインの金」になり、その後は価値が金で裏付けられている紙幣(兌換紙幣)になります。最終的に、中央銀行の信用のみで成り立っている、何の資産の裏付けもない紙幣(不換紙幣)という変遷をたどり、今に至ります。

S2FXモデルでは、ビットコインにも同じような段階推移があり、以下の段階推移を定義しています。

  1. 概念実証:ビットコイン論文の発表後の段階
  2. 支払い:USDと同等な段階(1 BTC≒1 USD)
  3. E-Gold:1回目の半減期(2012年11月28日)後の段階(1 BTC≒1オンスの金)
  4. 金融資産:2回目の半減期(2016年7月28日)後の段階(1日あたり10億ドルの取引量、日本とオーストラリアで法的な扱いが明確化、CMEとBakktによる先物市場の確立)

Stock-to-Flow Cross Assetモデルへの適用

上記の段階を踏まえ、ビットコインの市場価値(紺色の点)とSF値の関係を示したのが、以下の図表です。

図表において、紺色の点は集団を形成していることがわかります。これら集団は、前述したビットコインの段階推移とほぼ一致しています。

Stock-to-Flowとマーケット規模の関係

Stock-to-Flowと市場価値の関係(出典元:Bitcoin Stock-to-Flow Cross Asset Model

これらの集団は、図表のそれぞれ下から先程の「概念実証」「支払い」「E-Gold」「金融資産」という段階になっています。それぞれの段階を定量化して表現したものが、以下の表になります。

段階 SF値 市場価値(USD)
1 概念実証 1.3 1,000,000
2 支払い 3.3 58,000,000
3 E-Gold 10.2 5,600,000,000
4 金融資産 25.1 114,000,000,000

さらに、金(SF値 33.3、市場規模56.1億USD)や銀(SF値 58.3、市場価値10兆880億USD)の先程の図表上にプロットすると、以下の図表の通りになります。

Stock-to-Flowと市場価値の関係に金と銀を追加したもの

Stock-to-Flowと市場価値の関係に金と銀を追加したもの(出典元:Bitcoin Stock-to-Flow Cross Asset Model

S2FXモデルは、金と銀の市場価値データを回帰分析で使用して作成されており、重相関関係における決定係数R2は0.99678と、有意な相関を示しています。故に、モデルの精度は高いとみなすことができます。

Stock-to-Flow Cross Assetモデルにおける将来のビットコイン価格

上記を総合して、S2FXモデルは2020年5月の半減期後における次の段階(2020-2024年)のビットコインについて、以下のように予測しています。

  • SF値:56
  • 市場価値:5兆5000億 USD
  • 1 BTC = 288,000 USD(約3071万円)

以下のツイートは、PlanB氏によるS2FXモデルと実際のビットコイン価格推移の比較になります。S2FXモデルは時系列価格の算出を対象としていないため、ビットコインの段階ごとの価格は横ばいになる点にご注意ください。

免責事項:注意点として、S2FXモデルはまだ登場したばかりであり、第三者の査読がない点にご注意ください。このモデルを信じてビットコインに投資をして損をした場合でも当メディアでは責任を負いかねます。くれぐれも、投資は自己責任で実行をするようにお願いいたします。

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