プロジェクト解説

Casper Network(CSPR)の概要と解説

プロジェクト解説

本記事では、Casper Network(CSPR)の解説記事を公開しております。

Casper Network(CSPR)の概要

Casper Networkは、CasperLabsにより設立された分散型台帳プラットフォームです。

CasperLabsは、2018年に設立されたブロックチェーン企業であり、完全独自チェーンのCasper Networkを開発しています。現在、ブロックチェーンやフィンテックを中心とする23の投資家から投資を受けており、今まで調達した資金は2850万ドルになります。詳しくは、crunchbaseのページから確認することができます。

今までのブロックチェーンでは、エンタープライズ、開発者、一般消費者のニーズを一度に満たせるものがなく、どれかを妥協するしかありませんでした。例えば、プライバシーを優先すると公開性が犠牲になります。

一方で、Casper Networkでは、エンタープライズの利用も視野に入れ、スマートコントラクトをアップグレード可能にし、予測可能なGAS手数料を導入します。また、イーサリアムのPoS化提案であるCBC-Casperに基づいてPoSを実装しており、高いスケーラビリティを実現します。いわゆるブロックチェーンのトリレンマに陥らないチェーンとして開発されています。

Casper Networkのメインネットローンチは、2021年第1四半期に行われます。

Casper Networkの特徴

開発者フレンドリー

Casper Networkでは、開発者言語にWebAssemblyと採用します。WebAssemblyを扱うことができる開発者は既に3000万人いるとされており、開発者は自分たちが慣れ親しんだ開発環境でブロックチェーンサービスを実装できるようになります。また、Solidityのトランスコンパイラーが提供され、イーサリアム向けのコードをCasper Networkに移行することができるようになります。

一方で、Casper Networkでは後からでもコードをアップグレードすることができます。コードがアップグレードできないブロックチェーンでは、最初から脆弱性をすべて塞ぎ、完璧でなければならないため、開発者のスマートコントラクトのデプロイのプレッシャーが大きいものですが、Casper Networkはそのようなプレシャーを軽減できることも期待できます。

*1 参考:2019年、一番稼げるプログラミング言語は?

高いスケーラビリティを確保

Casper Networkではシャーディングも有効になり、さらに複数のトランザクションを同時に実行することができるため、全体的なパフォーマンスが向上するようになっています。

そのような高速性を実現できるベース技術がCasper NetworkのコンセンサスアルゴリズムであるHighway Protocolになります。Highwayは、イーサリアムのPoS化実装の提案であるCasper CBC仕様に基づいており、Highway自体はDAGベースのプロトコルになります。ノードが共同でプロトコルメッセージを保持し、因果関係の順序を示す有向非巡回グラフを形成するようになっています。

Highwayにより、可変ファイナリティが提供されるようになります。従来のBFTメカニズムでは、バリデーターの1/3は不正しているとの推定のもと、ファイナリティが達成したか・してないかの二択になっていました。Highwayは、ネットワークの2/3以上が正直に動作している期間中に作成されたブロックに対して、二択以外にはるかに強力なファイナリティ保証を提供することができます。

また、Highwayは、従来のBFTモデルでは不可能な方法で柔軟性を実現します。ノードは異なるファイナリティのしきい値を処理することができます。例えば、ノードがしきい値が小さいトランザクションを処理せず、大きいトランザクションのみを処理するということができるようになります。多くの場合、安定性または遅延のいずれかを優先することになり、これによりトランザクションが多様なネットワークを実現できるとしています。

参考:The Casper Network Highway Consensus Protocol

エンタープライズに対応可能

Casper Networkは、企業はネットワーク上でプライベート、もしくは許可型からアプリケーションの構築の種類を自由に選択することができます。これにより、プライベートネットワークの機密性とパブリックネットワークの安全性、両方を活用したアプリケーションを構築することができるようになります。

予測可能な手数料を実装

Casper Networkでは、予測可能な手数料を実装します。これは、手数料を固定化することで実現し、トラフィックの急増時にも耐えるものとされています。

手数料体系は、最終的にイーサリアムと同様に、手数料が高いほどトランザクションを優先させるオークション方式が採用されます。最初は、関わらず先に入ってきたトランザクションをを逐次処理する方式(FIFO)が採用されます。

暗号資産 CSPR

Casper NetworkのネイティブトークンはCSPRになります。これは、イーサリアムのETHと同様にネットワークのGASをとして活用できるものになります。また、CSPRではPoSが実装されるため、バリデーターもしくはバリデーターに委任する人はCSPRが必要になります。

初期において、CSPRは100億CSPRが初期投資家やチームなどに割り当てられます。初期保有者は、最大メインネット開始から36ヶ月をかけてロックアップが解除されていきます。また、Coinlistのセール参加者は購入レートにより、最大12ヶ月までロックアップされ、ロックアップ有りを選択した購入者に対しては、年利8%のCSPRが付与されます。

CSPRは、以下の取引所で扱われます。

Casper Networkのパートナーシップ

Casper Networkでは、複数の企業が既にCasper Networkの技術採用やパートナーシップを表明しています。

IPwe

IPwe は、公開特許の記録ソリューションを構築しており、特許データベースをCasperに移行します。このソリューションでは、Casperを使用して特許データの保存、保護、追跡を行います。そして、特許の付与、公開、所有、譲渡、誓約といった現在のプロセスをCasperブロックチェーン上で行うグローバル特許レジストリの構築を目指しています。これにより、特許使用料が自動的に割り当てられるようになります。

詳細:Intellectual Property and Patent Assets on Casper

Metis

CasperとMetisは、Metis は、DAOの作成、管理、および拡張のためのレイヤー2オープンフレームワークです。Metisはこれまでイーサリアム構築されていましたが、GASコストやネットワークのレイテンシーがネックとなり、開発者の利便性やアップグレード可能なコントラクトなどのコア機能を活用するために、Casperでの構築を選択しました。

詳細:Accelerating Dapps and Decentralized Economies with Metis and CasperLabs

PlasmaPay

PlasmaPayは、分散型ファイナンスへのシームレスな参入を可能にするグローバルなデジタル決済プラットフォームです。このパートナーシップでは、CSPRトークンにフィアットのオン/オフランプを導入することで、国境を越えた取引に、よりアクセスしやすいフレームワークを導入します。

詳細:Wallet and Fiat Ramp Infrastructure for the Casper Network

HeraSoft

HeraSoftは、金で資産を裏付けられたAnthem Goldプロジェクトのトークン$AGLDをCasperネットワークに移行します。Anthem Goldは、イーサリアムで既にERC20, ERC721, ERC1155トークンプロトコルを使用しています。Casperは、初期でERC20に対応しており、その後ERC721, ERC1155に対応する予定です。

詳細:Asset Tracking on Casper with HeraSoft

Casper Networkに関する情報

 

この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTオーナー。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

Junya Katoをフォローする
スポンサーリンク
TOKEN ECONOMIST(トークンエコノミスト)
タイトルとURLをコピーしました