インタビュー

DODO Founder & CTO – Diane Dai氏【前編】DODOはどのようなプロジェクトか

インタビュー

かわいいキャラクターで人気が高いDODOは、PMM DEXをはじめとするDeFiプラットフォームを提供しています。DODOは発足してから1周年を迎え、グローバル展開とプロダクトのさらなる進化を加速させています。そこで、当サイトでは、DODOのFounder&CTO Diane Dai氏にDODOの取り組みについてインタビューしました。

インタビューは2部構成になっています。前編では、DODOのサービス内容そのものを中心に訊いていきます。

前編 DODOはどのようなプロジェクトか

Diane Daiさんの自己紹介

加藤:プロジェクトの話に入る前に、最初にDiane Daiさん自身について教えてください。もともとどのような経歴をお持ちなのでしょうか?何がきっかけでブロックチェーン業界に入りましたか?

Dai:Diane Dai(@Diane_0320)と申します。周りは、私のことをDai Daiと呼んでいます。私が暗号資産マーケットの世界に入ったきっかけは、DDEXという中国発のプロジェクトにインターンシップをしたことでした。そこで3年間、メディアマーケティングとコミュニティ構築を行い、仕事を通して暗号資産について学びました。

当時は2018年でしたが、まだDeFiという言葉が人々に知られていない時代でした。今では業界で誰もが知るUniswapやCompoundが当時からローンチしていて、私はこれらの情報や、暗号資産に関する情報発信をしていました。やっていたことは、文章の翻訳やプロジェクトの解説、プロダクトの使い方などです。今思えば、私は中国において最初のDeFiインフルエンサーの1人でした。

加藤:2018年に関してDeFiに注目するというのはとても早いですね。なぜ当時から注目していたのでしょうか?

Dai:私がDeFiに興味を持ち始めた直接のきっかけはDDEXです。仕事の過程でUniswapやCompoundを調べていたのです。また、他にもたくさんの気づきがありました。ブロックチェーン技術は金融との相性がとても良く、金融の発展はブロックチェーン技術にとっての未来だと思いました。そして、DeFiはより多くの人に平等な金融の機会を与える素晴らしい仕組みだと思いました。これらは、私がDeFiの道を進み続けてくための信念になっています。

DODOの動機と紹介

加藤:DODOのプロジェクトを始めた経緯について教えてください。DODOはどのようなDeFiプラットフォームで、どのような問題の解決を目指しますか?同じようなサービスが多いDeFi領域において、DODOはどのように差別化点を打ち出しているのでしょうか。

Dai:DODOを始めた経緯は、私がDDEXにいたことがきっかけになります。DDEXはオーダーブック型のDEXで、DDEXそのものは2019年に解散しました。そこで気がついたのは、DEXでオーダーブック型は非効率であるということです。その頃、Uniswapの台頭があり、私たちはAMM(Automated Market Maker)の仕組みに目に付きました。

AMMは金融世界の扉を開けたと言えますが、オーダーブックと比べ資本効率が悪いと感じました。一方で、オーダーブックはブロックチェーンとの相性が悪く、AMMはブロックチェーンと相性が良いのです。

オーダーブックのマーケットメイキングモデルは、市場の動きに応じて戦略を調整することができるため、資本効率に優れています。しかし、オーダーブック型の仕組みは複雑で、トランザクションが多いので、GAS代が多くかかり経済面では非効率的でした。つまり、ブロックチェーンには、オーダーブック型の仕組みが向いていないということです。

オーダーブックと比べると、AMMのほうが単純なのでトランザクションは非常に安くて済みます。しかし、最大の問題点は資産効率の悪さです。すべての資本が各価格帯に均等に配分されてしまうからです。これは、市場価格の近くに配分された資本しか利用されていないことになります。

そこで、私たちが思いついたのは、AMMの良いところとオーダーブックの良いところをかけ合わせることです。それがPMM(Proactive Market Maker)です。PMMでは資金効率の高いマーケットメーキングモデルを提供します。

PMMは、この後の章で詳しく訊いていきます。

加藤:確かに以前EtherDeltaというオーダーブック型のDEXがありましたが、GAS代が高すぎて使い物にならないと言われていましたね。他にDODOの差別化点はなにかありますか?

Dai:DeFiが直面しているもう1つのジレンマは、PolygonのようなサイドチェーンやArbitrumのようなLayer2ソリューションが開されていく中で、流動性がどんどん分断化されていくことです。DODO CEOであるMingda Leiは、Crypto Briefingのインタビューでこの話題について語りました。彼は、レイヤー2ソリューションがDeFiの未来であると考えていますが、Binance Smart Chainのようなサイドチェーンは、すでに強固なユーザーベースを構築しているため、短中期的にはこの2つのソリューションの間で資本とユーザーが分断すると考えています。DODOのPMMアルゴリズムは、流動性の不足を高い資本効率で補うことができるため、流動性がますます分断されていく今後のマーケットには最適だと思います。

また差別化点として、DODOでは流動性提供者にスムーズな体験を提供します。流動性提供者は、資産ペアの片側のみに流動性を提供することができるようになっています。これは、インパーマネントロスに晒す資産を、AMMより減らすことができるため、流動性提供者にとっての大きなメリットになります。また、DODOはマルチチェーンにも対応しており、現在6種類のチェーンに対応しています。さらに、直近ではNFTの分割所有化プラットフォームを提供します。このように、DODOではPMM以外でも様々な差別化点を打ち出しています。

DODOが対応しているチェーンは、以下の通りです(2021年10月21日時点)

  • Ethereum
  • Binance Smart Chain (BSC)
  • Huobi Eco Chain (HECO)
  • Polygon
  • OKEx Chain
  • Arbitrum

PMM(Proactive Market Maker)のアイデア

加藤:ここからはDODOで重要なコア要素、PMM(Proactive Market Maker)について深堀りしていきます。DODOについて語るとき、PMMを避けることはできません。未だに多くのDEXは、Uniswapから生まれたAMMをそのまま使っていて、DODOのように自分たちのマーケットメイカーを独自に提供しているところはごく一部です。PMMのアイデアはどこから来ているのでしょうか?AMMと比べた場合、PMMの優位性は何ですか?

Dai:AMMの最大の問題点は、資産を価格帯に均等に資金を分散させることです。実際に使われる資金は、市場価格の周辺に割り当てられたもののみになります。これは、大半の資金が有効に活用できないということです。一方で、オーダーブック型の人間のマーケットメイカーは、それと比べると遥かに効率的です。

PMMは、AMMとオーダーブックの両方の仕組みを組み合わせたプロダクトです。基本的には人間の行動をAMM上で模倣するように作られています。PMMアルゴリズムは、Layer2ソリューションによって実装されたオラクル価格によって、市場価格のまわりに流動性を集中させることができます。また市場価格が変化すると、PMMは価格カーブを同じ方向にシフトさせ、市場価格の周辺部分がフラットになるようにしています。これによって、十分な流動性を継続的に確保することができるようになります。

PMMの価格曲線

加藤:面白いアイデアですね。もし可能であれば、他のソリューションと比べた場合のDODOのメリットを教えていただくことはできますか?

Dai:はい、大丈夫ですよ。AMMの進化形は、外部情報を導入し、より柔軟なグリッドトレーディングツールを構築することです。 設計者は「1. 外部情報をどのように利用するか」「2. 外部情報をどのように入力するか」「3. 外部情報を誰が入力するか」という3つの問いに答える必要があります。現在、この問いに答えようとしている主なDEXは3つあります。Uniswap v3、Curve v2、そしてDODOです。

これらの共通点は、外部情報を利用して、資金を流動性のある価格に集中させるという点です。しかし「3. 外部情報を誰が入力するか」という点が異なっています。Uniswap v3はユーザーが自分で入力しますが、Curve v2は内蔵されたEMAオラクルを用います。そして、DODOはユーザーが自分で入力するか、Chainlinkオラクルを使用するかを選択することができます。

3者の根本的な違いは、流動性提供者が外部情報を見つけるのを手助けするかどうかです。私たちは、流動性提供者のために外部情報を見つけるプロジェクトをアクティブ派と呼び、自分たちで外部情報を用意させるプロジェクトをパッシブ派と呼んでいます。

Curve v2はアクティブ派で、内蔵されたEMAオラクルを使って外部情報を積極的に更新していきます。これにより、流動性提供者はお金を預けるだけで済みます。その分、プロジェクトは正しい外部情報を提供するという責任を負う必要があります。

Uniswap v3はパッシブ派で、流動性提供者が外部情報をすべて手動で入力する必要があります。一般ユーザーが、これを利用するのは難しいですが、プロジェクトは正しい外部情報を提供する責任を負わなくて済みます。

一方で、DODOはパッシブ派とアクティブ派の両方のやり方を採用しています。DODOは、基本的にChainlinkのオラクルを使って外部情報を積極的に更新しますが、自分で外部情報を入力することを好む人もいるため、パッシブ派向けのツールも提供しています。

DODOでは、外部情報を入力することは、高度に専門的知識と努力を要求されるタスクだと認識しています。 人間はもともと怠け者なので、ユーザーが自分でこの知的競争に参加することはまずないことでしょう。 これからのDEXは、ユーザーのために外部情報を入力できるかどうかを競うものだと思います。

DODOは現在、いくつかのマーケットメーカーと提携しており、そのすべてが良好な収益性を達成しています。 DODO v3の設計も順調に進んでおり、市場の情報と資本をより効率的にマッチングさせ、最終的には流動性を大きく豊かにすることができると信じています。ぜひこれからのPMMの進化にご期待ください!

後編へのつなぎ

前編では、DODOのサービス内容そのものを中心に訊いていきました。後編は、DODOのコミュニティや今後DODOがどのようになっていくのかを訊いていきます。

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTオーナー。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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