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暗号資産の支払いソリューション「Slash Payment」のSVLエコシステムの解説

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Slash Vision Labs の概要

Slash Vision Labs(以下、Slash)は、トークン支払いのための支払いシステムとカードサービスを提供しているプロジェクトです。

Web3を取り巻く環境は驚くべきスピードで進化し、日々新たな新しいトークンが発行されています。トークンは通常、そのための専用アプリケーションで使うため、ユーザーはわざわざそれ専用のトークンを手に入れなければいけません。現実世界に例えると、セブンイレブンで買い物をするためにはセブンイレブンコインを使い、ファミリーマートではファミマコインを使うことに等しいといえるでしょう。これはユーザーが不便を強いるのは言うまでもありません。Slashは、このようなトークン決済における不便さの解消に取り組んでいます。

トークン決済の理想は、ユーザーは自分の好きなトークンで支払うことができ、店舗側は価格変動がしないステーブルコインで受け取れることです。Slashは、決済ソリューションとしてSlash Paymentを提供しており、ユーザーは任意のトークンで支払い、店舗は指定するステーブルコインで支払いを受け取ることができます。

しかし、現実的にSlash Paymentだけではユーザー側の利用店舗が限られてしまいます。そこで、Slash Paymentを組み合わせた画期的なサービスとして、ユーザーが暗号資産を日本円に替えてカードで支払いができる2つのサービス、Slash Vプリカ SHOPとSlash Cardを提供します。

Slash Vision Labsの現状

(2024年6月4日時点)Slashは、Slash PaymentSlash Vプリカ SHOP、そしてSlashのトークンである$SVLエコシステムと連携するためのNFTコレクション AliceGenesis NFT をリリースしています。また、Slash Cardは2024年内のリリースが予定されています。

$SVLトークンは、bybitとZOOMEXで上場しており、0.0019 USDT で上場したトークン価格は、その約7.4倍の0.014 USDTで推移しています。毎週木曜日には、Slash Vision Portalで、$SVLをステーキングするユーザーに対して$SVLが報酬として付与され、APR 221.86%(2024年6月4日時点)と高い利回りが特徴です。

Slash Vision Labs の主なプロダクト

決済サービス:Slash Payment

Slash Paymentは、ユーザーが任意のトークンで支払いを行い、店舗側が任意のステーブルコインで受け取ることができるサービスです。例えば、ユーザー側が$UNIで支払い、店舗側が$JPYCで受け取ることができます。Slash Paymentは、ユーザーや店舗に限らず、誰でも利用することができるようになっています。

店舗側が受け取るステーブルコインの種類は限定されており、$USDT, $USDC, $DAI, $JPYC から選択することができます。また、支払いや受け取りに利用できるチェーンはEthereumやBNB Chain、Polygonなど9種類あるため、チェーンの対応不足で支払いに困ることはまずありません。

Slash Paymentの決済例

Slash Paymentの決済例

Slash PaymentでVプリカギフトを購入可能:Slash Vプリカ SHOP

Slash Vプリカ SHOPは、Slash PaymentでVプリカギフトを購入することができるサービスです。これにより、ユーザーは暗号資産の価値を利用してVISAマークがつく店舗で日本円決済することができるようになります。

VプリカはVISAマークがついている店舗で利用することができるプリペイド方式のバーチャルカードです。Vプリカアカウントを開設(無料)することで10万円まで利用することができます。また、本人確認をすることで物理カードを持つこともでき、100万円を上限に利用することができます。

Slash Vプリカ SHOPでVプリカギフトを注文する際、支払いはSlash Paymentを通じて行われます。利用可能なトークンは自由に選べ、さらに支払いチェーンも複数から選択可能です。これにより、事前にチェーン間でトークンを移動させることなく、スムーズに決済を行うことができます。

Slash Vプリカ SHOP における購入例

Slash Vプリカ SHOP における購入例

日本円で支払い可能なクレジットカード:Slash Card

Slash Card

Slash Cardは、任意のトークンを使って日本円決済をすることができるクレジットカードのサービスです。これにより、煩雑な手続きや、日本の取引所による入金拒否リスクを負うことなく、暗号資産を直接日本円決済できるようになります。

ユーザーは、MetaMaskのような任意のノンカストディウォレットから、希望する利用限度額のステーブルコインを担保として預けます。

特筆すべきは、サービスそのものが日本法に準拠していることです。既に海外では、暗号資産をドルでチャージしてVISAやMasterの店舗で決済できるプリペイドカードのサービスがいくつか登場していますが、Slash Cardにより、日本のユーザーも暗号資産を日常の決済に利用することが可能となります。

SVLトークンを用いたエコシステム

Slashでは、プロジェクトのガバナンストークンとして$SVLを発行しています。$SVLをステーキングすることにより、ユーザーは様々な利益を得ることができるようになっています。

SVLトークンのステーキングによる利益還元

$SVLのステーキングには、Slashにより指定されたKey NFTが必要になります。

Key NFT(2024年6月4日時点):

Alice

Key NFTを保有し、最長2年間$SVLをステーキングすることで、その数量と期間に基づいて投票力が決まります。そして、その投票力に比例して、ユーザーには2種類の報酬が配分されます。

  1. MNTトークン

Slashでは、Slash Paymentや Slash Vプリカ SHOP、Slash Card から発生した利益でMantle Networkのネイティブトークンである$MNTを市場から買い上げ、$SVLをステーキングしているユーザーに還元します。

  1. SVLトークン

最初の4年に限り、$SVLの割当のうちのSVL報酬(全体の10%)が配布されます。

$SVLのステーキングの仕組み

$SVLのステーキングの仕組み

SVLトークンを割安で購入できるディスカウントプール

Slashでは、トークン価格の影響を抑えるために、$SVLを割安購入することができるディスカウントプールを提供します。ディスカウントプールは2025年2月25日まで設置され、初期投資家とSlashチームからの$SVLが提供されています。

Key NFTを持っているユーザーは、ディスカウントプールから$SVLを割引購入することができ、割引率はKey NFTの種類によって異なります。プールから購入した$SVLは自動的にステーキングされ、2年間のロックが行われ、$SVLのステーキング報酬として$MNTと$SVLを得ることができます。

Slashのエコシステムから長期的に利益を得たいと思っているユーザーにとっては、ディスカウントプールからの$SVLの購入が、最も高い投資パフォーマンスを望むことができる選択肢となります。

ディスカウントプール

SVLトークン割り当て

$SVLは、100億枚が発行され、以下の割合に応じて割り当てられます。

項目 割合 説明
コミュニティ 13.0% コミュニティ活性化施策用
SVL報酬 10.0% SVLをステーキングした人への報酬(最初の4年)
流動性 8.0% CEX、DEXへの流動性
SVL Foundation 8.0% 将来的なエコシステム、研究開発
Slash Fintech Ltd 5.0% Slashチームによる$SVLステーキング向けの報酬
チーム&アドバイザー 10.0% Slashコアチームとアドバイザー
エンジェルラウンド 1.5% エンジェルラウンンド投資家向け
シードラウンド 15.0% シードラウンド投資家向け
パートナーラウンド 11.0% パートナーラウンド投資家向け
戦略ラウンド 13.0% 戦略ラウンド投資家向け
プライベートセール 5.5% 2024年3月に行われたトークンセール投資家向け

SVLトークンを購入できる取引所

Slash Vision Labs に関する情報

Slash Vision Labs::

Slash Vision Labsのプロダクト:

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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