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ICO CROWDセミナー”資産構築と富の継承” イベントレポート 前編(市況解説/QURASミートアップ)

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2019年4月18-21日にブロックチェーン専門誌ICO CROWD主催のセミナー「資産構築と富の継承」が開催されました。今回は4月21日の東京開催分を取材してきましたので、その模様をお伝えします。当イベントレポートは、前編になります。

イベントページ:ICO CROWDセミナー”資産構築と富の継承”

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暗号通貨市況の解説

ICO CROWD編集長 - 足立氏

ICO CROWD編集長 – 足立氏

最初に、ICO CROWD編集長の足立氏が暗号通貨市況を解説しました。解説の「ステーブルコイン」「IEO」「流動性とアービトラージ」になります。

ステーブルコイン

ステーブルコインは、主に法定通貨と連動して価格が安定している暗号通貨のことを指します。ブロックチェーンの社会実装に向け、ステーブルコインが増加しています。ステーブルコインのメリットとして、法定通貨の送金手段としての役割や、価格が安定し、理解しやすいという利点があります。

なぜステーブルコインが直近で注目されているかというと、世界のトップ金融であるJPモルガン・チェースがJPM Coinと呼ばれるステーブルコインを発行したからです。発行には、イーサリアムベースのQuorum(クォーラム)と呼ばれるプライベートブロックチェーンが採用されています。

JPモルガンが注目されている理由は、その資産額のインパクトです。仮に、JPモルガンの資産の1%がステーブルコインになった場合を想定しても、その総量は既存のステーブルコインの時価総額を優に上回るといいます。JPモルガンの他に、現在大手がこぞってこの分野に参入しようとしていることから、今後この分野は注目だといいます。

ステーブルコインの時価総額とJPモルガンの資産額比較

ステーブルコインの時価総額とJPモルガンの資産額比較

IEO

IEO(Initial Exchange Offering)は、ICOに変わる資金調達方法で、取引所がコラボレーションとしてトークンを販売する方法になります。

IEOには、複数のメリットがあります。プロジェクトからみると取引所の顧客にアプローチでき、KYCが容易で、プロジェクトの信頼性が向上、法規制を回避できるなどのメリットがあります。取引所からみても、プロジェクトの顧客や投資家を取り込めたり、KYCが不要になるなどのメリットがあります。顧客にもメリットがあります。プロジェクトが取引所により審査されているため、ICO詐欺のような最悪なケースを回避する事ができます。

直近の大きなIEOの例として、香港の暗号資産取引所が3300億円を調達した例が紹介されました。

流動性とアービトラージ

直近では、ビットコインの価格上昇などで流動性が上がってきました。

このような状況では、アービトラージが有利になります。アービトラージは裁定取引(さいていとりひき)とも呼ばれ、割高なものを売り、割安なものを買う取引のことを指します。

特にビットコインは世界のあちこちで取引されているため、取引所により価格差が存在し、流動性が上がってきた相場こそチャンスだになります。

アービトラージは手動でやると大変であるため、自動取引システムを使うのが有利だといいます。

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QURASミートアップ

QURAS Founder&CEO - 角谷氏

QURAS Founder&CEO – 角谷氏

QURASのミートアップでは、Founder&CEOの角谷氏がサングラス姿で登場しました。サングラスは、個人を特定しづらくするための匿名の象徴だといいます。

角谷氏は議員秘書をしていた経験があり「見ざる、聞かざる、言わざる」を学びました。また自身のビジネスにおいて、取引先の税務調査の反面調査のために、自宅に突如税務署職員が押し寄せて来て、取引の中身をすべて覗かれていた体験をしました。このような経験から、プライバシー保護の重要性を感じたといいます。

現状の暗号通貨の代表であるビットコインでは、プライバシーがありません。第三者にも自分の取引の閲覧がされてしまうということです。透明性の高いビットコインに対して、CoinMarketCapの上位には、Monero、DASHといった取引のプライバシーを保護できる匿名通貨が位置しています。それほどまでに、世界におけるプライバシー保護のニーズは高いといいます。

QURASでは、プライバシー2.0を目指しています。QURASでは、送金やスマートコントラクトの取引のプライバシーを匿名技術により保護することができます。世界からみてもこのようなプロジェクトは少なく、今まで世界の10以上のカンファレンスに出展するたびに、プロジェクトへの自信を深めていったといいます。

QURASで採用するプライバシー保護技術

QURASで採用するプライバシー保護技術

また、QURASではスマートコントラクトの取引で生じた送金手数料をプロジェクトに還元するという世界初めての試みを行います。そもそも、このようなことををするに至った背景は、イーサリアムプラットフォームで発行されたトークンが流通しても、取引のきっかけがそのプロジェクトのおかげにもかかわらず、プロジェクトに見返りが無いことに角谷氏が疑問を持ったからだといいます。そこで、QURASでは手数料の2-4割をトークンを発行したプロジェクトに還元するようにします。

このような考えの基礎には、Common good(共通善)という考え方があります。世の中にいる人は、考え方も年齢も性別も異なります。お互いの違いを受け入れ、最適な答えを出していくことがCommon goodです。プライバシーについても同じことがいえます。例えば、健康データがビジネスに使われるとデータ提供者の不利益になる可能性もありますが、公共的なものに使われるとそれが全体や個人の利益となる場合もあります。

また、QURASでは2種類のコインを発行します。1つが価値移転に利用するQURASコイン(QRS)、もう1つが送金手数料に利用するQURAS GASコイン(QRG)になります。QURASコインを持っていると、15秒に1回の割合でステーキングが行われます。つまり、QRSを保有しているとQRGが手に入るということです。QURASネットワークに参加しているQRS保有者は、ネットワークに参加しているインセンティブとしてQRGをもらうことができ、QRGはネットワークを活性化させるために使われます。スマートコントラクトが積極的に利用されるようになると、QRGの価値が上昇することが見込まれています。

QRGのステーキング

QRGのステーキング

QURASでは、メインネットがリリースされた後でもプロトコルをアップデートしていきます。ゼロ知識証明やリング署名の高速化、追跡可能なIDベースのリング署名の実装が予定されています。

QURASのプロトコルアップデート計画

QURASのプロトコルアップデート計画

QURASでは、このようにプライバシー保護に特化することにより、金融やヘルスケアなどの改ざんが許されないデータを扱い、なおかつプライバシー性が求められる産業にブロックチェーン利用ができるようになります。

 

後編:ICO CROWDセミナー”資産構築と富の継承” イベントレポート 後編(チャーリー・タカ氏/JobCoin近況)

QURASについて

公式情報

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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