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Stader(SD)の解説

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Stader(SD)の概要

Staderは、シビルコントロールメカニズムにProof of Stake(以下、Pos)を採用するブロックチェーンのステーキングを柔軟にするためのプロジェクトです。

PoSブロックチェーンにおいて、Staderでは主に以下の3つの問題に焦点を当てていきます。

  1. ステークが集中化することにより、ノードの力関係が偏り分散度が落ち、チェーンのセキュリティが低くなる。
  2. デリゲートするユーザーが委任先を発見し、適切な委任先を選ぶことが困難。
  3. バリデーターが、適切な可視性ユーザーからの委任を得ることが大変。

Staderは、複数のPoSブロックチェーンのためのステーキングミドルウェアを提供し、ユーザーのニーズに応じてより多様な運用方法が選択できるようになっています。委任先のリバランスや、リキッドステーキング、カスタマイズされたステーキングなどの機能を通して、一般ユーザーから機関投資家までがステーキングを利用しやすくなる環境を整備していきます。

2022年1月16日時点、プロジェクトのフェーズはStader v2まで進捗しています。Stader v1では、Terra($LUNA)のステーキングに対応し、ステーキング報酬の自動再投資やエアドロップのワンクリック請求に対応しました。さらに、Stader v2では、さらにリキッドステーキングや戦略機能が追加され、より柔軟なステーキングが実現できるようになっています。その後は、サードパーティ製アプリの統合機能やその他ブロックチェーンへの拡充を予定されています。

Staderの特徴

以下は、Stader v2のフェーズまでに展開されているサービスについて述べたものになります。

委任先が自動的に最適化される

ステーキングにおいて、委任先のパフォーマンスは一様ではありません。例えば、手数料率やスラッシュ(ペナルティのこと)により、パフォーマンスには差が生じます。

Staderでは、任意のバリデーターグループに対して$LUNAのステーキングを行います。ステーキングの委任先は1つだけではなく、直近のパフォーマンスにより自動的に資産がリバランスされるようになっています。

委任先の自動最適化

報酬の柔軟な受け取りが可能

ユーザーによって、ステーキング報酬をすぐに受け取りたい、またはステーキングに再投資したいといったニーズは異なっています。Staderでは、これらの比率を柔軟に調整することができるようになっています。例えば、報酬の50%はすぐに受け取り、残り50%は再投資するという設定を行うことができます。

報酬受取の戦略

リキッドステーキングを行うことができる

Staderには、通常のステーキング(プレーンステーキング)の他に、リキッドステーキング機能が搭載されています。通常のステーキングでは、資産がロックされ、ステーキングを解除するまでは資産が一切動かせなくなります。これは資金効率の観点では好ましくありません。一方で、リキッドステーキングでは、ステーキングすると債権トークンが発行され、債権トークンを運用することによって新たな利回りを獲得することができるようになります。元の資産を取り戻す必要が生じた場合は、債権トークンと引き換えることになります。

Staderでは、$LUNAをステーキングすることにより債権トークン$LUNAXが獲得できるようになっています。さらに、LUNA-LUNAXペアを流動性提供することでStraderのプラットフォームトークン$SDを獲得することができます。

リキッドステーキング

エアドロップの一括請求に対応

Terraをはじめとして、Cosmosエコシステムではステーキングしている人に対して頻繁にトークンのエアドロップが行われています。Teraの場合、Anchor Protocol ($ANC)やMirror Protocol ($MIR)など、6種類のトークンがエアドロップされました(2022年1月16日時点)。これらのトークンを請求するには、毎回プロジェクトのページにいかなければなりませんが、エアドロップの種類が増えるごとに手間になっていきます。Staderでは、エアドロップ一括請求機能を設けることによって請求の手間を軽減します。

SDトークン

SDトークンの用途

$SDは、Staderにおけるプラットフォームトークンになります。以下の用途で$SDが活用されます。

優先デリゲート・保険:バリデーターはが$SDをステーキングすると、自らステーキングした$SDの数量に応じて、ユーザーから委任されるトークンの数量が比例配分されます。またステーキングされた$SDがスラッシング保険に割り当てられます。万が一、スラッシュが発生した場合、ステーキングされた$SDが補償金として利用されます。

ガバナンス:$SDをステーキングすると、Staderプロトコルの戦略や拡張、バリデータプールの選定、バリデータの選定などを提案し、それらに投票することができます。

Staderインフラを利用した開発へのアクセス:サードパーティがStaderを利用したサービスを開発する場合、$SDをステーキングする必要があります。

SDトークンの配分

$SDは、総供給数が 150,000,000 SDになっています。うち、以下の内訳に基づきトークンがリリースされます。

区分 % リリーススケジュール
報酬 & ファーミング 36% ガバナンスで決定した個別報酬プログラムに基づくリリーススケジュールに準じる
チーム & アドバイザー 17% 6ヶ月後に配布開始し、36ヶ月で段階的にロックアップ解除
プライベートセール 17% TGE時のロック解除:0-5%を配布
TGE後のロック解除:36ヶ月で段階的にロックアップ解除
DAOファンド 15% ガバナンスににより決定される
エコシステムファンド 11% TGE時のロック解除:0.5-1.5%をロック解除
TGE後のロック解除:ガバナンスににより決定される
パブリックセール 4% CoinListによる販売ルールに基づく

SDトークンが売買できる取引所

2022年1月16日現在、$BLDの現物を扱う取引所は存在していません。トークンセールが、1月26日にCoinListで行われる予定です。

Staderに関する情報

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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