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Solv (V3)の解説

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Solv (V3) の概要

Solvは、オンチェーンの金融商品の作成と利用の障壁を下げ、多様な金融商品と利回りの機会をもたらすための投資プラットフォームです。世界中のファンドマネージャーはオンチェーンに金融商品を展開することができ、ユーザーはそれらをMetaMask等のウォレットから簡単に購入することができるようになっています。Solvは2020年からサービスを提供しており、2023年9月時点でバージョン3となるSolv V3が提供されています。

Solv v3は、よくあるDeFiのサービスとは異なる金融商品がラインナップされます。具体的には、CeFiやDeFiを利用したデルタニュートラル、利回り製品、仕組債や現実資産(Real World Asset: RWA)が対象となっています。これらの金融商品には発行体へのトラストが必要になるものが多いため、Solvではファンドマネージャーやプローカー、格付け金融機関などが共同でSolv上で展開される金融商品のスクリーニングを行います。また、プラットフォーム上で調達された資金は、マーケットメーカーとプライムブローカーが共同管理するSafeによるマルチシグウォレットに送られ、許可にもとづいてファンドマネージャー側に渡るようになっています。

Solvのユニークな点として、ユーザーは金融商品を購入するとそれをSFT(セミ・ファンジブル・トークン)で受け取ることがあげられます。SFTとは、ERC-3525の規格にもとづいた分割可能なNFTです。SFTを活用することで、ユーザーは償還期間の途中でも、SFTのいち部分を売却することで、支払いを待たずに金融商品を換金することができるようになります。

2023年9月現在、Solvはトークノミクスを発表していないものの、$SOLVの多くをコミュニティに割り当てるとしています。2021年からこれまでに合計1100万ドルを、Shima CapitalやBinance Labsなどを中心に30の投資家から調達しました。

Solv V3 プラットフォームで取り扱われている金融商品

Solv V3のプラットフォーム上では、2023年9月時点で73種類 1.6億ドルの資産が管理されており、オープンエンド型ファンドとクローズドエンド型ファンドに区分してファンドが公開されています。どちらのファンドでも、扱われている商品傾向は似通っています。

  • オープンエンド型ファンド:いつでも換金可能なファンド。発行者が、投資家からファンドの換金の申し込みを受けた場合に、買い戻すことを保証している。
  • クローズドエンド型ファンド:発行者が買い戻しを保証していないファンド。

Solv v3のオープンエンド/クローズドエンド型ファンド

例は、オープンエンド型ファンド「Blockin GMX Delta Neutral Pool」の場合です。このファンドはデリバティブDEXのGMXでデルタニュートラルのヘッジを行った利益を分配するというものになります。

Overviewにファンドの概要が表示され、Net Asset Valueに時系列によるファンド価値の移り変わりが表示されます。

Blockin GMX Delta Neutral Poolの例

また、ファンドの管理下にある資産額や投資家数、直近のアクティビティが表示されているため、資産の人気度が可視化されてわかりやすくなっています。

Blockin GMX Delta Neutral Poolの例

SOLVトークン

Solvでは、$SOLVトークンを発行する予定です。

2023年9月時点で詳細はまだ決まっていないものの、トークノミクスページによると、トークン供給の一部がオープンエンド型ファンドの保有者に対して優先的にエアドロップされていくことになっています。

Solvに関する情報

 

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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