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CROSS exchangeのXEXトークン価格は今後どうなるのか?

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CROSS exchangeのXEXトークンの価格が下がっています。CROSS exhangeのLINEやTelegramのコミュニティ、Twitterなどでは悲観論と、これから論が交錯していますが果たしてどうなるのでしょうか。

以下は、筆者が様々な取引所マイニングを扱っている取引所を調べてきた上で、総合的に考えた今後のシナリオになります。最初に断っておくと、XEXに大きく賭けている人にとってはがっかりする構成になっています。もちろん、相場は生き物でこの通りになるとは限らないので、あくまでも一個人の意見としてお読みください。

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今後CROSS exchangeのXEXトークンの価格はどうなるのか?

CROSS exhangeからみたXEXの存在意義

はじめに、念のためXEXというトークンがどのようなものか確認をしておきます。

XEXとはCROSS exchange内における取引マイニングで入手できるトークンのことを指します。CROSS exchangeでは、暗号資産を売買することにより、手数料相当がXEXというトークンで還元されます。さらにXEXを保有して最大90日間のロックアップをすることで、取引所収益の20-80%が毎日還元されるようになります。その還元率の高さから、CRROSS exchangeはよく最近話題の配当型ウォレット案件(ほぼポンジスキームの詐欺)と比較されがちですが、XEX保有者への還元はCROSS exchangeの手数料収入の中から行われるので、それ自体が破綻することはありません。もちろんですが、詐欺性はありません。

取引マイニング自体は、マーケティングツールとしては大変有効であり、XEXのような取引マイニングトークン欲しさによる取引を促すことができることから、取引所の売買高を増加させることができます。取引所ランキングサイトで、取引マイニングを採用した取引所が売買高上位に入っているのはこのためです。しかし、その売買高の大半は実態のある取引需要ではないことから、ブロックチェーン業界において取引マイニングに否定的な意見は少なくありません。

CROSS exhangeでは、取引マイニングについて否定的な意見を十分認識しつつも、取引マイニングが継続している間に取引所のサービスを充実させる戦略を採っているものと思われます。その一環が、機関パートナー向け制度であり、インフルエンサーが主導のXEXトークンの収益性をウリにしたマーケティング活動になります。

CROSS Exchangeの取引マイニングの仕組み

CROSS Exchangeの取引マイニングの仕組み

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XEXの価格は戻るのか?

2019年8月18日現在、XEXは取引を開始した初日の価格水準まで低下し、7月中旬から下降トレンドに転じています。以下が、XEX/USDTの日足チャートになります。

XEX/USDT の日足チャート 2019年8月18日時点

XEX/USDT の日足チャート 2019年8月18日時点

XEXトークン価格はなぜ下がっているのか?

「XEXのトークンがどうして下がっているいるのか?」という疑問がSNS上でよく見られますが、その答えは突き詰めると1つしかありません。トークン価格は、シンプルに需要と供給で決まります。その裏付けとなるファンダメンタルズがあるかもしれませんが、突き詰めると需要と供給に帰結します。つまり、現在のXEXトークンは、買いよりも売りの数量が多くなっているということです。

XEXに限らず取引マイニングでは、トークンがマイニングし尽くされるまでは、次第にトークンの発行量が増えていきます。発行量が増えるほど、1トークンのあたり希少性が薄くなっていき、1トークンあたりの取引所収益の還元額の割当も減るため、理屈上はトークン価値は下がっていきます。これは取引所マイニングトークンの宿命です。

いままでCROSS exchangeでは、XEXのロックアップを促すことにより、発行量が増えつつも流通量を抑えることができていたため、トークンの買いの数量と売りの数量のバランス調整ができ、XEXの価格維持ができていました。しかし、今後はロックアップを促すキャンペーンをどんどん打ったとしても価格維持が難しくなっていきます。ここからもう少し突き詰めて考えていきます。

8月18日付近は、ロックアップ比率が88%程度で推移しており、過去にこのラインからは大きく上下することはありませんでした。そこで話をわかりやすくするために、ロックアップ比率が90%を維持されていくと考えた場合、これだと価格維持が難しくなります。XEXの発行量は日々増加していくので、今日の発行量が1000だった場合、流通量は100となります。さらに時を経て発行量が2000になった場合、流通量は200となります。当然ながら流通量が多いほうが売りが湧きやすくなるために価格が下がりやすくなります。現在のXEXは、発行量がまだ発行上限の半分に届いていないため、このようなシナリオは現実的にあり得ます。

上記を総合すると、ロックアップ比率が維持できても、取引所の売買高が劇的に上がらない限りは、XEXの価格は良くて横ばいか長期的には緩やかな下降トレンドになることでしょう。ただし、暗号資産の世界はまだ伸びしろが大きく、暗号資産相場が再びバブルのようになれば、この状況が一変する可能性は残されています。

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XEXトークン価格はいつ戻るのか?

上記の理屈や、他の取引マイニングを採用している取引所の歴史を省みても、筆者はXEXの価格が元に戻るのは難しく、戻るにしても取引マイニングが終了してから相当後になるとみています。また、これからXEXの価格維持をするのは更に難しい状況に入ると予想しています。その理由は、前述の通り取引マイニングトークンそのものが価格上昇しにくい構造になっているからです。

ここまでいくと、だいたいXEXの価格の形成のシナリオが見えてきます。XEXトークンが上げに転じる状況とは、ファンド資金の買いなど一時的なものを除くと、以下のシーンに集約されます。

  • (取引マイニングがまだできる状態)取引所の売買高の増加スピードがXEXの増加スピードを上回る
  • (取引マイニングが終わった状態)取引所の売買高が増加していく

前者は取引所のマーケティングが順調にワークし、ものすごい勢いで取引所のシェアが拡大している場合になります。現在は1日平均500万XEXがマイニングされているため、直近のXEXトークンの増加スピードは、1日あたり+0.37%になります。単純計算で、取引所の売買高が今後100日で+37%以上増加していればXEX価格が増加に転じる可能性があります。もし、100日後に市場が大盛りあがりしていればあり得るシナリオではあります。100日ごとに30%以上の出来高上昇を繰り返すのは困難であるため、保守的に考えると、XEXの価格形成は後者のほうがより現実的です。

そうなると、どこでXEX価格が再び上昇に転じるのかという話になります。そのヒントになるのがFCoinかもしれません。FCoinは取引マイニングの先駆者であり、CROSS exchangeほど取引マイニングの仕組みが成熟していない状況で取引マイニングを提供していました。その後、FCoinの初期の取引マイニングは2ヶ月程度で終了しています。

初期の取引マイニングが終わったFCoinでは、その後の取引所マイニングトークンFTの価格は長い間低迷していました。そこから、CROSS exchangeファンドに相当するトークンアロケーションを新たに「持続可能なマイニング」(参考:FCoinトリセツ。)の枠として解放したり、FTトークンを独自ブロックチェーンFractalのメインアセット(EthereumでいうETHのような位置づけ)に移行させたり、これからオープンする先物取引所FMEXの利益をFT保有者のコミュニティに還元するようにしたりと、FTトークンの価値向上につとめてきました。結果として、FTトークンの価格は底入れから上昇に転じています。

以下は、2018年8月18日時点におけるFT/USDTの日足チャートで、価格が底入れしたあとの値動きになります。バブル時のピーク価格1.26 USDTには及ばないものの、価格が安定して推移しています。

FT/USDT 日足 2018年8月18日時点

FT/USDT 日足チャート 2018年8月18日時点

CROSSプロジェクト(CROSS exchangeとしてではなく)でも、独自ブロックチェーンや追加サービスのリリースを予定しているため、FCoinでたどってきたことと同様のことがXEXでも起こっていく可能性は十分にあります。

まとめ

上記のように、取引マイニングの仕組み故に今後のXEXトークンの価格は横ばいか緩やかな下降トレンドになると予想されます。しかし、ビットコイン相場が盛り上がり直している状況を考えると、今後の市場の盛り上がり次第では、XEXトークンが上昇に転じる可能性はあります。

今まで書いてきたように、XEXの将来に期待している人にはこの記事はがっかりする内容になると思います。あくまでも、これらの視点は感情論を抜きにして、過去のデータや数字から導いたものになります。一個人の意見としてご理解ください。

ちなみに、筆者自身もXEXホルダーであるので、XEXトークン価格は下がってほしくないと思っています。

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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