まだまだ活用方法の模索が続いているパブリックブロックチェーン、しかし多くのパブリックブロックチェーンのプロジェクトは、自分たちが創ったインフラが未来にイノベーションを起こすことを信じながら日々開発競争を繰り広げています。
Orbsもそのようなプロジェクトの1つで、特に企業用途にこだわってブロックチェーンを開発しています。Orbsブロックチェーンの本稼働に伴い、日本事業担当の堀田真代氏にインタビューしました。
第2部では、Orbsを広めるために、どのようなマーケティングを行っているかを訊きました。
第1部がまだの方は、まずは以下のリンクをご覧ください。
Orbsはどのようなマーケティングをしているのか?
加藤:Orbsは世界的に活動しているプロジェクトに見えます。なかなか日本のプロジェクトでOrbsのように活動できているところはないように思えます。Orbsでは、今までどのような活動をしてきたのでしょうか?
堀田:世界で活動しているかということについては、正直なところまだまだしきれていないと思っています。Orbsのオフィスは、シンガポール、サンフランシスコ、ソウルに置いているので、うちのメンバーがそこを中心にマーケットを開拓しています。
これは日本人とイスラエル人の違いだと思っていて、イスラエル人のアプローチだと思っています。イスラエルという国は人口が850万人くらいしかいないので、そもそも自国だけで食べていくことができない国です。そうなると、なにか作ると必ず海外向けに作ることになります。なので、会社の中の言語もすべて英語ですし、何かプレゼン資料を作ろうと思ったときも英語です。そもそもヘブライ語のウェブページは作っていないです。
最初からOrbsやブロックチェーンに限らず、なんでもそういう文化の中にいるということです。
加藤:なるほど。世界でPRするというのを意識するのではなくて、最初からそういうものだということですね。
堀田:ユダヤ人がという話も変ですけれども、ユダヤ人が多くネットワークが広いアメリカは、今まではイスラエル人にとって到達しやすいマーケットでした。
ただ、ブロックチェーンにおいては、アメリカは規制がいろいろあるので、Orbsはアメリカではなくアジアの方を目指しています。今は韓国やシンガポールにオフィスを置いて、韓国では幅広く活動ができていると思います。
加藤:そうするとマーケティングの中心はアジアになるわけですね。
堀田:優先順位は、韓国、日本、インド、あと東南アジアですね。あとヨーロッパとアメリカをどうしようかと考えているところです。2019年、どこまで攻めていくのかということです。
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加藤:Orbsは一番初めに韓国で上場するようですが、どうして韓国のマーケットに注目しているのでしょうか?人口がそこまで多い国ではないですし。
堀田:まず、私たちの技術はパブリックです。パブリックとなったときに、ネットワークを作っていく必要があります。
OrbsはProof of Stakeでやっているのですが、私たちのProof of Stakeを助けてくれるコミュニティがどれだけあるかというところで、まずはOrbsトークン保有者になります。将来的には法人に拡大したいのですけれども、今は個人が多いです。
もう1つあるのは、企業パートナーです。KakaoやYES24と提携できているというのが強いところですね。YES24というのは韓国のアマゾンみたいなもので、大手のオンライン書店です。それ以外にも、まだ公表できないのですが、話が進んでいるところがたくさんあります。
さらに、重要になってくるのがガーディアンやバリデーターになります。韓国には、そういう方々がいてくださるというところがあります。私たちのネットワークを形成するための重要なプレイヤーが韓国に揃っているということです。
加藤:現在の世界からみたときにOrbsの認知度はいかがですか?
堀田:これは地域によって全く違います。一般の人が知っているところまでになっているのは韓国のみです。東南アジアに関しては未着手というところです。アメリカから見たときも未着手というところが多いです。ただ、アメリカではカンファレンスへの出席や登壇の機会をどんどん作っているので、聞いたことがあるという人が少しずつ増えているかもしれないです。ヨーロッパでは全く認知されていません。
日本でいうと、幸いにもトークン保有者がたくさんいるので、特定のコミュニティの中で非常に知られています。最近企業を訪問すると、時々聞いたことがあるといってくださるのは嬉しいです。
加藤:法人の開拓はこれからなのですね。
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なぜ日本のマーケットで活動しているのか?
加藤:堀田さんは日本の事業責任者とのことですが、なぜ日本で活動しているのでしょうか?日本のマーケットに期待していることは何ですか?
堀田:先程の韓国と被りますが、まずはProof of Stakeといったときに、色々なプレイヤーが必要になってきます。まずはOrbsトークン保有者がたくさんいてくださるのは力強いサポートです。
また、ブロックチェーン業界に限らず、日本とイスラエルのビジネスには潜在的成長性があると考えています。日本にはこれだけ大企業がいて、イスラエルみたいなゼロイチを作るような会社と、日本の1から100を作る会社は相性が良いです。私自身、独立コンサスタントをやりながらその潜在的可能性の大きさにいつも触れていました。
あとイスラエル人が親日なのです。彼らは日本が大好きなのですよ。昨年はおよそ4万人のイスラエル人が日本を訪問しています。小国イスラエルにとって、200人に一人(延べ人数)が日本を訪問した計算です。
加藤:私は、日本の大企業はゼロイチのイチに手を出すまでが遅すぎて効率が悪いように感じているのですが、堀田さんが大企業と相性が良いと話すのは意外だと感じています。そのように思っている背景や経験談というのはあるのでしょうか?
堀田:コンサルタントとしての私の活動経験になります。
日本の会社とPoCをやろうとしたときに、通常1ヶ月で終わるところが半年かかります。もしかして1年かかるかもしれない。でも1年後にコミットしてもらったときには、本当にきちんとコミットしてくれる。本当のコミットなんです!
1ヶ月でいい加減にコミットしてくる他の国がありますけど、そことは違う価値がある。そこから本当に手をつないで一緒に頑張ろうよねというところまで行けるので、時間をかける意味がある市場なのです。
また、まだ1億2千万人近くの人口がある国はイスラエルから見たときには魅力的なのです。
加藤:それは日本の国民性や企業文化に根ざしたところにあるといってもよさそうですね。最初は大変だけれども、入り込んだらあとはOKという感じなのですね。
堀田:そうです。私がOrbsに入る前の経験からも、そこはすごく感じています。
次回予告
いかがでしたでしょうか?
第2部では、Orbsが世界や日本においてどのような意図をもってマーケティングをしているのかについて語っていただきました。
第3部では、なぜ企業はOrbsを選択するべきなのか?その理由やOrbsの今後を紹介していきます。
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