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EMURGO Showcase & Charles Meetup イベントレポート(第4部)ーチャールズ・ホスキンソン

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6月10日に、Cardanoブロックチェーンの事業開発会社EMURGOにて、Cardanoブロックチェーン採用プロジェクトとチャールズ・ホスキンソンのミートアップが開催されました。

イベントページ:EMURGO Showcase & Charles Meetup イベントレポート

今回は内容が盛り沢山なので、複数部に分けてご紹介します。これまでの内容は、以下よりご覧ください。

第4部は、いよいよチャールズ・ホスキンソン氏の講演になります。EMURGOにより動画も公開されたので、お時間がある方は併せてご覧ください。

チャールズ・ホスキンソン氏

チャールズ・ホスキンソン氏は、まず最初に長い月日を経ても日本のコミュニティが支援をしてくれることについてお礼を述べました。

チャールズ氏らは、2015年からCardanoに取り組んでおり、多くの科学者を雇って業界を変えようとしてきた想い、そして現在に至るまで40以上の論文を発表し、EMURGOと組み、Cardanoのコードも何回か書き直していることを話しました。

これまで、チャールズ氏らが様々な国を訪れて人々から聞いたのは、技術的な話ではありませんでした。例えば、モンゴルの外務省を訪れたときは、ウランバートルで売られている薬の表示が間違ってて、期限が切れていたりといった問題を解決したいという話でした。

人々の関心は、具体的な技術の話やバズワードになりがちですが、やるべきことは世の中の人達の問題を解決するだけだといいます。

問題解決には様々な選択肢があり、すべてに一長一短があります。これはブロックチェーンでも同様です。例えば、EOSやHyperledger Fabricは中央集権化していますが、分散化したプロジェクトには別の課題があります。

もちろん、未来や現状がよくわかっていれば良い選択ができますが、未来はもちろんのこと、現状もわからないことがほとんどです。だからこそ、チャールズ氏らは現状の把握を学術的に行い、トレードオフを検証し、現実的な解決策を模索するアプローチをとっています。

Cardanoは、これから分散化が進んでいくフェーズに入ります。今まではチャールズ氏らのプロジェクトだったものが、その手を離れて人々のものになっていきます。そうなると、Cardanoにおける決定が人々の手に委ねられるようになります。そのためには、人々が正確な情報を見ることができるのが必要最低限になります。

今はG20やFATFでブロックチェーンの規制が議論されており、あらゆるトランザクションデータに個人のメタデータを付属しないとダメだと考える人すらいます。法規制の対応はどこの規制に順応していくのか、何が賢明な判断なのかはチャールズ氏自身はわからないといいます。

しかし、人々の専門性から未来を導いていく必要があり、その決定は次世代に影響するので、慎重である必要があるのはいうまでもありません。そのために、チャールズ氏らは学術的なアプローチを採っています。

これから、CardanoはShellyやGoguen、Bashoと続いていきます。今まで賢明な判断や正しい情報共有、意見交換を重視しているからこそ、今のCardanoやEMURGOがあるといいます。

チャールズ氏らは、これまで52カ国をまわってきて、感銘した出来事を紹介しました。それが、Cardanoの技術について情熱的な関心を持っているファンについてです。技術的な質問やコメントを受けるとチャールズ氏はやる気が出るといい、アフリカのルワンダに行ったときに17歳の少年が技術的な質問をしてきたときは嬉しく思ったといいます。

このような経験からも、チャールズ氏はブロックチェーン業界のスケールの可能性を感じています。現在のIOHKでは、200名体制でプロジェクトを進めており、さらにCardanoコミュニティの力は爆発的に広がっています。チャールズ氏は、コミュニティ力と比べ自分の力は小さいと対比します。

最近では、エチオピアの若い女性の開発者が、プログラミング言語についての問題点を指摘しました。非常に優秀な人だったので、チャールズ氏は、彼女を雇用したといいます。彼女は、今はエチオピアのインフラで、料金の支払いに関わる問題を解決するためのプロジェクトに関わっています。

チャールズ氏は、ミートアップの前は帝国ホテルにいました。そこには日本刀が飾られており、そのプロセスが自分に重なったといいます。日本刀は一人が作り出したものではなく、様々な人が関わったからこそ素晴らしいものになっています。チャールズ氏は、ブロックチェーンもこれと同じだろうと考えています。

先程のエチオピアの料金の支払いに関わる問題の解決も、日本刀と同様になるとチャールズ氏はいいます。最終的な結果は、ワンタッチで支払いができるシステムという想像はできるものの、それができるまでの過程は、国の関係省庁を巻き込んで、さらに店舗デバイスやアプリケーション開発、トークン発行ができるメカニズムなど、チャールズ氏が関わらないプロセスがたくさんあるからです。これだけの複雑さが、たった一つのことを成し遂げるのに必要になります。

チャールズ氏には、若き日のヒーローがいます。それがノーマン・ポーランという人です。ノーマン・ポーランは植物がとても好きな人で、植物の育て方を世に広めようとしました。彼の功績で、将来にわたり餓死を防いだ人は10億人いるといわれています。つまり、人類の7分の1が救われたということです。しかし、誰も彼の名前を知りません。

偉大な文明や技術というのは、意外と知られていない人達によって、そしてその哲学や思想によって成功するものが多くあります。チャールズ氏は、Cardanoもその1つになると考えています。

最後に、チャールズ氏は自分たちが引っ張っていくのには限界があり、これからどんどんプロジェクトが分散していくことによってCardanoが広がっていくだろうと述べ、プレゼンテーションを締めくくりました。

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Junya Kato

TOKEN ECONOMISTの管理人、ブロックチェーン専門誌「月刊仮想通貨」「CRYPTO CROWD」の執筆陣。ブロックチェーンプロジェクトでは、QURASのコミュニティマネージャー。 より多くの人にブロックチェーンの未来を感じてもらうべく、先進的なブロックチェーンプロジェクトやイベントのレポートをお伝えしています。 ブロックチェーンの素晴らしさを世に広げたい!!

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