コラム

ブロックチェーン業界にいる身として、仮想通貨投資をしている人に思うこと

投稿日:2019/12/25 水曜日 更新日:

筆者はブロックチェーン業界にいるので、少なくとも他の人よりはリサーチもしており、ありがたいことによく「この仮想通貨はどうですか?」と見解を求められます。そこで、最近は色々と思うことがあります。

それはシンプルに「自分の行動に責任を持って、もっと自分で調べる努力をしようよ」ということです。

なぜ私がこのようなことを書こうかと思ったかというと、わからないことを言い訳にして、自分で調べずにひたすら人に聞く、取引所の送金もままならない、自分で資産をコントロールできない状態にも係わらず、仮想通貨に投資している人が多いと感じるからです。自分のお金をかけているのに、自分の投資に無責任すぎませんか?ということを強く言いたいです。

筆者自身は、2017年の無知な時代にビットクラブに手を出したり、ゴミのようなICOに手を出した経験があります。だからこそ言えるのですが、仮想通貨の投資は基本的に掴んだものがゴミになるということです。

これは、当たり前すぎる話で、仮想通貨を発行するプロジェクトのほとんどが設立間もないベンチャー企業になります。当然ベンチャー企業の死亡率は高いので、仮想通貨が無価値になる可能性も同様に高いということです。中にはブロックチェーンが本当に必要で、仮想通貨を発行するプロジェクトがありますが、これは本当に稀な存在です。

私の目からは、ほとんどが単なる資金調達をしたいという理由で仮想通貨を発行しているプロジェクトに見えています。実直なビジネスをしているのであれば、株式を発行するか、金融機関から借り入れをすれば良いだけです。

そもそも、プロジェクトが仮想通貨を発行して資金調達をしている時点で、そのビジネスは何かしらリスクのあることをしているということであり、それでも自分が仮想通貨に投資する場合は高いリスクとっているという自覚が必要です。

未だにセミナーで仮想通貨を売って資金調達をするプロジェクトがありますが、彼らの謳い文句はICOブームの頃からあまり変わっていません。「自分たちには実業があるからOK」「事業が成長すると仮想通貨(トークン)価格が上がる」ということです。

大半のブロックチェーンプロジェクトが、特定のサービスで使うことができる仮想通貨を発行します。特定のサービスということは、その仮想通貨はサービス利用券と捉えることができます。冷静に考えてみればわかることですが、わざわざ高値で”サービス利用券”を買ってまでサービスを使おうという人は多くありません。

仮想通貨でサービスを受けるということは、わざわざ現金と交換してまで手に入れる面倒な手間をかけてもOKなほどの、強烈に魅力的なコンテンツが必要です。ですが、それほどに魅力的なコンテンツはまずありません。少なくとも実業があるからOKで片付くレベルのものではありません。

そのため、仮想通貨を販売する人は買い手が失敗したくないという気持ちに答えるトークを展開します。つまり、先ほどのような言葉を使ってきます。しかし、事実は失敗確率のほうが圧倒的に高いわけです。なぜならば投資先は死亡確率が高いベンチャー企業なのだから。

つまり、失敗したくないというあなたのその気持が、結果的に失敗を呼び寄せるということです。

事実として、実業があるということは仮想通貨の価格と全く関係ありません。もちろんあるに越したことはありません。

プロジェクトの名指しになりますが、PumaPayはロードマップで公表した内容を完璧にこなしたにも係わらず、仮想通貨は0.0000000x BTCの価格に落ち着いてしまっています。仮想通貨とは単に受給で価格が決まるものであり、そこにビジネスの優位性は反映されないからです。

ここで私が訴えたいのは、仮想通貨に投資するなということではありません。仮想通貨のリスクを認識して、自分がリスクを負っていることを自覚して投資をする必要があるということです。もちろんそのためには、できるだけリスクを軽減しておく必要があります。

例えば、自らプロジェクトについて疑って調べる。調べた上で、第三者からのセカンドオピニオンを取ってみる。他にも、自分で取引所に送金や売却ができるようになっておくなどの行為がある程度のリスク軽減につながることでしょう。できることは限られますが、あります。

実際にやってみるとわかりますが、現実的にプロジェクトを疑って調べるのには限界があります。頼りにできる情報がホワイトペーパーくらいしかない場合があるからです。しかし、お粗末なプロジェクトは、そのホワイトペーパーの中身すらペラペラです。それだけでも、プロジェクトの質を判断できる大きな指標になります。投資家にまともな説明をする気がないプロジェクトだからです。その時点でたかが知れています。

また、プロジェクトに実際に話を聞きに行けるのであれば越したことはありません。注意が必要なのは、彼らは仮想通貨を買ってほしい立場であるということです。もし、プロジェクトの人間が良いことばかり言うのであれば「そんな都合が良いことばかりなわけないだろう」と思っておけば、99%外すことはありません。

海外取引所についても、ある程度自分で入金を試したり、板取引にトライしてみれば良いだけです。英語が苦手であれば、日本語に対応した取引所を使えば良いだけです。これらのコストは1万円あれば十分です。学習コストとしてみればかなり安いです。

それでも失敗したくないという人は、そもそも仮想通貨投資に向いていません。目隠しで新聞の株式欄に指差しをして、指の先にある銘柄を買うほうがずっと勝率が高いことでしょう。

なぜ私がここまで書くかとというと、仮想通貨投資は成功するととてもパワフルなものだと信じているからです。そのためには、資金をなくすということは絶対に避けなければいけません。自分が私自身がそういう事態になりたくなかったからです。

なのでこの文章はあなたへのメッセージでもあると同時に、自分への戒めでもあります。是非自分の行動に責任を持って、もっと自分で調べる努力をして、仮想通貨投資を成功させましょう!



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Junya Kato

TOKEN ECONOMISTの管理人、ブロックチェーン専門誌「月刊仮想通貨」「CRYPTO CROWD」の執筆陣。ブロックチェーンプロジェクトでは、QURASのコミュニティマネージャー。 より多くの人にブロックチェーンの未来を感じてもらうべく、先進的なブロックチェーンプロジェクトやイベントのレポートをお伝えしています。 ブロックチェーンの素晴らしさを世に広げたい!!

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