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インタビュー:プラチナエッグ 竹村也哉氏 – 面白さと持続的な収益を追求した「Climbers」でブロックチェーンゲームはどう変わるのか?(後編)

インタビュー
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Play to Earnで一気に火がついたブロックチェーンゲームは、単に「儲かる」から「面白くて儲かる」にシフトしています。株式会社プラチナエッグが手掛けるClimbers(クライマーズ)は、面白くて儲かるを重視し、かつ長期に持続可能なゲームを目指しています。今回は、同社の代表取締役である竹村也哉(たけむらなりや)氏に新しいゲームのコンセプトやアイデアをお訊きしました。

本インタビューは前後編で構成されています。後編では、Play to EarnでもあるClimbersはどうやってユーザーに利益をもたらすのか?そしてこれから同タイトルをどのように拡げていくのかについて訊いていきます。前編がまだの方は、以下の記事を先にお読みください。

インタビュー:プラチナエッグ 竹村也哉氏 - 面白さと持続的な収益を追求した「Climbers」でブロックチェーンゲームはどう変わるのか?(前編)
Play to Earnで一気に火がついたブロックチェーンゲームは、単に「儲かる」から「面白くて儲かる」にシフトしています。株式会社プラチナエッグが手掛けるClimbers(クライマーズ)は、面白くて儲かるを重視し、かつ長期に持続可能なゲー...

後編:Climbersはユーザーにどのように利益をもたらすのか?

Climbersは儲かるのか?そのトークノミクス

加藤:Climbersのトークノミクスについて教えてください。ブロックチェーンゲームとなると、儲けを求めて来るユーザーが一定数いると思います。彼らにどのように利益を提供していきますか?

竹村氏:先程話したように、投資家の視点とゲームプレイヤーの視点で分けてトークノミクスを考えています。ここでは投資家の視点をメインに語りたいと思います。

私たちはランドとガバナンストークン、キャラクタートークンという要素を導入しています。この3つで、収益性を確保できると考えています。

それぞれの視点で考えられたトークノミクス

ランドは、ステージのNFTです。ユーザーがランドで遊ぶと、課金収益や広告収益?がランドの所有者に入ってくるようになります。特にレアランドは収益性が高くなります。レアランドではビットコインが湧いてくる割合が高くなるからです。そのため、レアランドをプレイするために課金するユーザーが増えると予想しています。これは結果的にレアランドの所有者が儲かることに繋がります。

続いては、ガバナンストークンです。これには、主に2つのユーティリティがあります。1つはキャラクタートークンの購入、そしてもう1つはランドへのステーキングです。

Climbersのガバナンストークン

まずはキャラクタートークンの購入についてです。これを説明するためには、キャラクタートークンについて説明しなければなりません。一般的なゲームでは、キャラクターはNFTとして存在することがほとんどですが、Climbersでは、キャラクターはキャラクタートークンとして存在しています。キャラクタートークンを最低1つ持つと、キャラクターを使うことができるようになります。もし、そのキャラクターが好きで強化したい場合は追加でそのトークンを買います。

Climbersでは、ファンがキャラクターをサポートする仕組みがあります。つまり、キャラクタートークンを購入することで、ファンはキャラクターに共感し、その成長を応援することができるようになります。キャラクターのリリース前に、キャラクタートークンのプライベートセールが行われます。プライベートセールでトークンを購入した人は、自身が持つキャラクタートークンをその後のパブリックセールで販売することができます。セールの価格は運営側でコントロールできるので、パブリックセールで販売すると利益が出せる可能性があります。キャラクタートークンのプライベートセールに参加するためには、ガバナンストークンを持っておく必要があり、ガバナンストークンを多く所有している人は優先的に参加することができます。

また、新規のキャラクタートークンが増えるほど昔のキャラクタートークンをバーンしていく仕組みを入れるので、運営が続くほど過去のキャラクターの希少価値が上がっていきます。

加藤:なるほど、そのような仕組みでキャラクタートークンの価値をつけていくのですね。キャラクターをファンジブルトークンで表現するのは、新しい試みですね。

竹村氏:そうだと思います。運営側としても当然収益化しなければならないので、コラボレーションを増やしてできるだけ多くのキャラクターを販売できるようにしていきます。

次に、ランドのステーキングについて説明します。ユーザーはトークンをステーキングして魅力的なランドに投票します。投票数が多いランドは、対戦時の出現率が上がり、より多くのユーザーに遊ばれることになります。そして、ユーザーがステーキングしたトークンの割合に応じて、そのランドからの収益が分配されます。

また、ランドに関しては、ランドの所有者とクリエイターにも収益が入る仕組みです。この収益は、ユーザーの課金や広告から生み出されます。さらに、他の人が作ったランドをコピーして新しいものを作ることも可能です。ランドがコピーされると、元のランドの制作者にも収益が入るため、制作者が報われるようになっています。

最後に、もちろんですが、プレイヤーがレースで勝つと賞金が授与されます!賞金は、実際の課金収入や広告から支払われます。このため、最初だけ盛り上がって終わってしまうようなポンジノミクス的な仕組みにはなっておらず、持続的な楽しみを提供しています。

これからの展開

加藤:Climbersはこれからどのように展開していきますか?その予定や、まだ構想段階だけれどもやってみたいことがあれば教えてください。

竹村氏:まず、Climbersのガバナンストークンが上場されることで、展開の自由度が増えていきます。基本的に、賞金はビットコインで配布する予定ですが、ガバナンストークンを賞金に使うこともできます。

現在(6月24日時点)はベータテスト期間中ですが、賞金を提供することやトークンホルダーやファンを増やすことにも注力しています。ユーザーからのフィードバックや新たな要素やキャラクターの提案を募集することによって、ゲームをより良くしていきます。リリースが近づいたら、一般のゲームユーザーも参加し始めるため、さらに楽しくなると思います!

また、キャラクターやプロジェクトのコラボレーションも積極的に行っています。現在発表しているコラボレーションにはいくつか大きなものがありますし、今後もさまざまなコラボレーションを予定しています。また、新しいキャラクターの制作も進めていきます。これにより、既存のファンからの支持を受けながら、新たなファンも増えることで相乗効果が生まれ、関連するプロジェクト全体が活気づくことを期待しています。

Climbersではどのようなコラボレーションができるのか?

加藤:ブロックチェーンゲームの大きな特徴の一つが、NFTなどを活用したコラボレーションだと思います。Climbersではどのようなコラボレーションができるのでしょうか?コラボレーション先として求めている企業にはどのようなものがありますか?

竹村氏:Climbersは様々な要素を取り入れ、実際にはメタバースのように遊べるというキャッチコピーがあります。つまり、メタバースのような体験が可能なのです。具体的には、熊本県天草市との連携プロジェクトが発表されています。このプロジェクトでは、天草市のオブジェクトや地域の人々がゲーム内に組み込まれ、天草市観光キャンペーンが展開されます。

具体的なアイデアとして、ユーザーに天草市の魅力をアピールするためのマップ作成を呼びかけ、SNS上で最も話題になった人を表彰し、優勝者には天草市からさまざまなプレゼントを贈る予定です。自治体と協力して宿泊券や航空券などの特典を提供することも考えられます。実際に天草市を訪れ、商品を受け取り、SNS上で積極的に露出することで、観光をアピールすることができます。このような取り組みは、メタバースをゼロから作る必要がないため、手軽に実施できる利点があります。費用対効果も非常に高いと考えられます。

また、うちのキャラクターを利用したいというコラボレーションを歓迎します!先程取り上げたように、キャラクタートークンなどを通じて収益のシェアやトークンの配分など、さまざまなことが可能になります。ただ、Web3に挑戦したいけれどもどうやって始めれば良いかわからないという方もいらっしゃるかもしれません。もちろんそういう方でも歓迎ですので、ご相談いただければと思います。

そして、企業のスポンサーがついた大会を開催することもできます。スポンサー大会を通じて一般ユーザーにブランドの認知度を広めることができると思います。

さらに、ゲームのタイアップも積極的に行っています。例えば、元素騎士オンラインとのタイアップでは、彼らのランドでClimbersのゲームをプレイできるようにすることを目指しています。これにより、彼らのランドの価値も向上させることができます。また、ブランドのオーナーにも、Climbersゲームをプレイした際に収益が入る仕組みを考えています。私たちの目標は、タイアップを通じてユーザーを増やし、経済圏やファンの範囲を拡大することです。そのため、タイアップの機会があれば是非ともご一緒させていただきたいです。

加藤:別のゲームのアセットをClimbersで活用することで、実際に収益を上げられるというのは面白いですね。全体的にどのような企業でもコラボし易い印象があります。

最後に ~今後の意気込み

加藤:これからClimbersを本格展開していくと思いますが、それにあたり読者に伝えておきたいこと、今後の意気込みなどがありましたら宜しくお願いします。

竹村氏:私たちは、最初の段階から本格的な持続性のあるブロックチェーンゲームを作りたいと考えています。持続性とは、5年や10年が経っても基本的に継続できる仕組みを指します。この取り組みは、ブロックチェーンゲーム業界において非常に重要だと認識しています。なぜなら、短期的な成功ではなく、長期的な持続性が求められるからです。一般のユーザーを引きつけるためには、本当に持続する要素が必要です。そうでなければ、一般の人々は参加をためらうでしょう。また、一般のユーザーは情報に敏感ではないため、魅力的な理由がなければ参加しない傾向があります。

要するに、一般のユーザーが参加するブロックチェーンゲームを作る場合、オープン時期だけでなく、長期的に持続可能なものであることが重要だと考えています。また、Web3ゲームにおいては、第三の選択肢が非常に重要とされています。これは、長期的な成功において重要な要素です。道のりは長いですが、本当に持続可能なブロックチェーンゲームを作りたいと思っています。Climbersは誰もが楽しめるゲームであり、アクティブユーザーが100万人や1000万人になるような目標を掲げています。そのため、プレイしたり応援いただけると嬉しいです。

Climbersに関する情報

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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