プロジェクト解説

【ICO】Cube Chain:第4世代のブロックチェーン

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2018年5月27日に、東京の市ヶ谷で開催された「NEXT INNOVATION Blockchain4.0 Conference 1st」に参加してきました。

そこで、第4世代のブロックチェーンを謳うCube Chainのミートアップイベントが行われました。このブログでCube Chainがどのようなものかご紹介します。

Cube Chainとは

[the_ad id=”7860″]2009年にビットコインが誕生し、既に9年が経っています。その間にブロックチェーンも進化してきました。

第1世代はビットコイン、第2世代はイーサリアム、第3世代は色々と、そして第4世代にあたるのがCube Chainです。

Cube Chainは、特定のサービスを実現するブロックチェーンではなく、DApsやサービスを動かすためのプラットフォームになります。イーサリアムプラットフォームやNEOプラットフォームが進化したものと考えると判りやすいことでしょう。

Cube Chainでは、既存のブロックチェーンプラットフォームの問題点を解決します。

お時間がある方は、以下のビデオをご覧ください。

既存のブロックチェーンプラットフォームの問題点とは

それでは、既存のブロックチェーンにはどのような問題点があるのでしょうか。代表的なものをピックアップしました。

データの処理速度が遅い

特に第1世代や第2世代のブロックチェーンプラットフォームでは顕著ですが、データの処理は遅すぎると断言できるくらい遅いです。

体感的によくわかるものを例にすると、ビットコインの決済速度にイライラさせられた人は少なくないことでしょう。

データの検索速度が遅い

既存のブロックチェーンでは、データの検索速度は遅いです。

これは検索の過程でブロックチェーンを全体をスキャンしていくためで、ブロックチェーンのデータサイズが肥大化していく現在では、今後の検索速度は、さらに悪化していく一方になることでしょう。

その遅さを体感したい場合は、EthplorerのようなEthereumブロックチェーンをスキャンするサービスを使ってみるとわかるかもしれません。筆者調べですが、一昔前より検索速度が遅くなっているように感じています。

安全性が低い

ブロックチェーンは、一般的には改ざんされないと言われていますが、そうでもありません。

最近話題になったものでは、Monacoin(MONA)のセルフィッシュマイニングや、Bitcoin Gold(BTG)の51%攻撃があげられます。攻撃内容の詳細は省きますが、どちらも大きなハッシュレート(=ブロックチェーンの処理をするパワー)をもったマイナーが自己利益のために行ったものになります。

マイナーのパワーが分散していればブロックチェーンは改ざんされませんが、一部のマイナーにパワーバランスが片寄るとブロックチェーンの信頼性がゆらいでしまいます。

自然環境に悪い

これは主にProof of Work(PoW)の仮想通貨についてです。代表的なものではビットコインやイーサリアムがあります。

PoWとは、決済をマイナーが確定させるために、コンピューターを動かしてハッシュ値を探す計算作業のことを指します。このハッシュ値を探す作業では膨大な電力を消費します。ハッシュ値を探した見返りに仮想通貨が与えられるため、マイナーは自然環境のことをお構いなしに、マイニング設備を拡張して消費電力を増大させていきます。

たった1つの決済処理を完了させるために、膨大な電気を消費するのは、自然環境にとっては疑う余地もなく悪です。

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Cube Chainは何が凄いのか

本来ブロックチェーンは、データを一定の時間単位で集めて、データブロックを生成し、ブロックを暗号化したハッシュ値を通じてデータを検証します。

Cube Chainでは、このブロックチェーンが本来行うことを改良しています。データブロックを集めキューブという単位にし、さらにそのキューブに機能を効率化するための特殊なブロックを加えて、既存のブロックチェーンに存在する問題を解決します。

その内容については、以下の動画が比較的わかりやすく解説しています。

それでも難しい内容ですよね。もう少し詳しく見ていきましょう。筆者から見ても難しい内容なので、わかる範囲だけになるのはご容赦ください。

カギはデータブロックの配置方法にあり

既存のブロックチェーンでは、データブロックがひと連なりになっている構造をしています。

Cube Chainでは、データブロックを24個単位でまとめ、さらに3つの特殊ブロックを付加します。合計27個のブロックで1つのキューブが構成されます。さらに、そのキューブが連なっていきます。

このデータ構造がCube Chainを優れたものにします。

Cube Chainの構造

キューブから生み出される優位性

Cube Chainではキューブ上のブロック配置により、既存のブロックチェーンにはない優位性を生み出します。

チェーン自体が強固

既存のブロックチェーンでは、データブロックがひと連なりになっているため、その仕組み上ハッシュパワー任せの攻撃に遭いやすくなっています。

しかし、Cube Chainでは1つのキューブに対して4つのハッシュ関数を用いています。そのため、仕組み上チェーンがハッキングされにくくなっています。

データ速度や処理が高速

Cube Chainでは、キューブがデータ処理の単位になります。

キューブの27個のブロックのうち、24個がデータブロックです。データブロックがキューブ内に24個あるため、一度に多くのデータ量を処理することができるようになります。

データ検索や統計処理が高速

Cube Chainでは、特殊なブロックとして「Indexing Block」「Statistics Block」が用意されます。

Indexing Blockブロックは、検索のためのインデックス(目次)に相当するブロックになります。チェーンのデータを検索する場合は、Indexing Blockを検索すれば良いため、既存のブロックチェーン検索より高速にデータを検索することができるようになります。考え方は、PCにおけるデータ検索のためのインデックスが生成されるのに似ています。

Statistics Blockは、統計データをまとめたブロックになります。各キューブにStatistics Blockが含まれているため、統計データを取得する処理はStatistics Blockを利用すれば良くなります。そのため、統計処理が既存のブロックチェーンより格段に高速になります。

利用者にとっての安全性が高い

仮想通貨の不正送金は、ブロックチェーンの利用者にとっては大きな脅威です。

既存のブロックチェーンを用いた仮想通貨が不正に送金される場合は、送金されてしまえばそれで終わりになります。犯人が返金する気にならない限りは、仮想通貨が戻ってくることはありません。

Cube Chainでは「Escrow Block」という特殊なブロックにより、二重認証が行われ、安全安心な決済ができるようになります。Cube Chainではどこか第三者に資金を預けることなく、すべてをチェーン上で処理することができます。

「エスクロー」の用語解説

エスクロー(Escrow)とは、資金を相手に安全に送る仕組みです。エスクローを利用する場合、売り手と買い手の間に金融機関が入ります。買い手の一時的に金融機関に保留され、売り手に直接渡ることはありません。買い手が支払いに合意する条件に至った場合(例:商品が無事届いた)に、金融機関から売り手に資金が渡ることになります。

地球に比較的優しい

Cube Chainでは、コンセンサスアルゴリズムにProof of Hibrid(PoH)が用いられます。これは単にProof of Work(PoW)とProof of Stake(PoS)が両方使われるというものになります。

Cube ChainのQUBトークンは50年間にわたり発行されます。最初は、PoWとPoSのQUB発行比率は7:3になります。5年ごとに比率の調整が行われ、40年後にはPoW:PoSは0:10になります。これにより、最終的にはPoWによる電力消費がゼロになります。

発行比率の詳細は、以下の通りとなります。

年数 PoHにより発行される QUB PoW:POSの発行比率
5年 960,096,000 7:3
10年 960,096,000 6:4
15年 960,096,000 5:5
20年 960,096,000 4:6
25年 960,096,000 3:7
30年 960,096,000 2:8
35年 960,096,000 1:9
40年 960,096,000 0:10
45年 960,096,000 0:10
50年 960,096,000 0:10

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Cube Chainと既存のブロックチェーンの比較

以下にCube Chainと既存のブロックチェーンの比較表を記載します。

コンセンサスアルゴリズム 処理速度(TPS) ブロック生成時間(秒) 確定回数 確定時間(秒) 最終確定性
Cube Chain PoH (PoW+PoS) 2,500-45,000 0.36-6.6
(キューブ生成はブロック27個分の生成時間を要す)
5 1.8-33
EOS DPoS 500-1,000 3 15 45
Steem DPoS 3,300 3 15 45
NEO eBFT 100 15-20 1 15-20
Ethereum PoW 15 14 12 180 ×
Bitcoin PoW 7 600 6 3600 ×

Cube Chainはどのようなことに使われるのか

ここまでCube Chainの技術的なことについて見てきました。しかし、技術も実際に使われなければ意味がありません。

ここでは、実際にカンファレンスなどで説明された事例をご紹介します。

コールセンターの自動応答システム

実際にマレーシアの航空会社エアアジアでCube Chainを使ってサービスを提供すべく協議しています。

コールセンター自動応答は、Cube Chain基盤の人工知能とビッグデータを使って実現する予定です。

しかしながら、一般的に人間が通話するのと比べて自動応答が信頼されているわけではありません。同じ問合せ先があれば、”話が通じると思われる”人間がいる窓口に電話が掛かってくることが予想されます。

そこで、新技術へのサービス移行を促すために、自動応答の窓口に問い合わせた人に対して、Cube ChainのQUBトークンを与えるという試みが行われます。

ソーシャルネットワークサービス

韓国にはアフリカTVと言うサービスがあります。このサービスでは、リアルタイムの動画中継が行われます。

動画の視聴者がその動画を気に入ったら、出演者に対してその場で投げ銭を行うことができます。YouTuberが視聴者から直接お金を貰えるようになるサービスと言えば分かりやすいことでしょう。日本の常識では考えられないことに、毎日自分の食事を中継するだけで月収9000ドルを稼ぐ人まで出現しています。

アフリカTVの投げ銭

Cube Chainの仕掛け役であるCube Systemは、アフリカTVの40%の株主であり、将来的にアフリカTVとCube Chainのサービスを統合する方針でいます。

中古商品取引

中古商品取引で一番重要なことは商品の信頼性です。使い物にならない商品を掴んでしまっては意味がありません。

そこで、Cube Chainを利用して、買い手は支払い資金を一時的にエスクローし、商品の信頼性が確認できた時点で売り手に資金を渡すことができるようになります。

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Cube Chainのプラットフォームで使用されるQUBトークン

Cube Chainのプラットフォームでは、QUBトークンが使用されます。

Cube Chainを用いたサービスの支払いや、Cube Chainのスマートコントラクトの利用で使用します。

Cube Chainの発行上限は 12,000,000,000 QUB になりますが、その80%はPoWやPoSの報酬として割り当てられます。つまりは、80%はCube Chain稼働直後には存在しないQUBとなります。

ICO(プリセール+パブリックセール)の販売数量は、総発行量の10%にあたります。パブリックセールはさらに、そのうちの25%が販売されます。

パブリックセールに参加するには、Cube Chainのクラウドファンディングページをご覧ください。

QUBのパブリックセール概略

  • 期間:2018年6月30日 AM 11:00 (日本時間)-
  • 名前:Cube Chain
  • シンボル:QUB
  • プラットフォーム:独自(Cube Chain)
  • 販売数:300,000,000 QUB
  • 販売レート:1 ETH = 8,000 QUB

Cube Chainのロードマップ

以下に、Cube Chainのロードマップを記載します。2018年5月27日時点で、Cube Chainの開発自体はほぼ完了しています。

カンファレンスでは下記の公表されているリストから1ヶ月ずれた10月にメインネットを稼働するとアナウンスしていました。

  • 2016年01月:チーム編成
  • 2016年10月:プロジェクト構想
  • 2017年01月:開発開始
  • 2018年01月:キューブメディカル設立
  • 2018年04月:ソース公開 (Github)
  • 2018年05月:クラウドファンディング(パブリックセール)
  • 2018年06月:トークン配布
  • 2018年07月:ゼネシスブロック生成ベータ
  • 2018年08月:マイニングソフトウェアリリース
  • 2018年09月:メインネット稼働
  • 2018年10月:List-Up目標
  • 2018年12月:CubeONオープンベータ
  • 2019年:CubeONオープン

Cube Chainに関する情報

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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