ブロックチェーンの利点の1つに、その強固な信頼性ゆえに中間の業者を省くことができるというものがあります。中間の業者が利益の多くを持っていく代表的な業界として音楽業界があります。
BingoMusicでは、マイクロソフトとタッグを組んで、音楽業界の利益構造に革命を起こそうとしています。ブロックチェーンを利用した音楽ストリーミングサービスにより、アーティストに最も多くの利益が行くようにしようとしています。
インタビューの第5弾では、スターグラムの日本拠点であるスターグラムジャパンの大石知範氏に、BingoMusicについて伺いました。
第2部では、既得権益層が強い音楽業界において、どのようなプロジェクト障壁があるのかをご紹介します。
第1部をまだご覧になっていない方は、まずは「第5弾:BingoMusic 大石氏 ー音楽×ブロックチェーンで音楽配信に革命を起こす」からお読みください。
BingoMusic 大石氏インタビュー 第2部
アーティストへの分配比率が高いことへの弊害は?
アーティストへの分配比率が高いというのは一見するとすごく良いことなのですが、それはレコード会社の取り分が減ることになるので、レコード会社から強い反発は出てきませんか?
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はい、あります。
今の音楽業界だと、レコード会社がアーティストの音楽を売ってあげている体制になっていると思うので、立場的にレコード会社の方が強いと思います。そのあたりはどうなのでしょうか?
作品があって、レコード会社とアーティストとの間に色々な会社が入るんですね。そうすると、収益がどんどん減っていって、最終的に残るのが少ししかないということになります。
BingoMusicでは間をすべて省いて、アーティスト本人と消費者を直接ブロックチェーンをつなぐことなので、レコード会社からみたらいきなりというのは難しいと思います。
ただ、Apple Musicに載せて4パーセントの収益を得ますと。じゃあBingoMusicにも載せて90パーセント入るから良いでしょとなれば問題ないと思っています。別にBingoMusicに独占で載せなくても良いんですよ。
こういった流れが続けば、他のアーティストがどんどんBingoMusicにも載せるようになると目論んでいます。
還元率が低い音楽配信サービスと、BingoMusicの両方に載せていたら、還元率が高いBingoMusicの方に優先的に載せる流れが自然に出てくるような気がしますね。
はい、私個人もそう思います。
優れている方に流れるというのが必然でしょうね。
あとは、既に大量の音源を確保しているというのがBingoMusicの優位点ですね。詳細はど忘れしましたが、700万曲くらいだったかなと思います。
それにしても、大物アーティストとの提携が目を引きますね。
テディ・ライリーですよね。テディ・ライリーは色々な人をプロデュースしていますし、そういったところの著作権物はBingoMusicに入っていきます。ブルーノ・マーズとかテディ・ライリーがプロデュースしている有名なアーティストがBingoMusicに入ってきたとしたら、その辺の抵抗がなくなってくるのかなと思っています。
「この曲もあるし、この曲もあるんだけど、あなたの曲はBingoMusicにないんですか?」という流れになれば、BingoMusicがポピュラーなプラットフォームになってくると思いますね。
BingoMusicは大物アーティストと提携できていますが、営業における苦労話はありますか?差し支えない範囲で構わないです。
今一番ホットなところだと、ベトナムのソン・トゥンという歌手がいるのですけれども、PVが5千万再生してるんですよ。若いんですけれども、ベトナムで一番人気がある実力派のアーティストなんですね。
以前にベトナムでソン・トゥンを使った仮想通貨の詐欺がありまして、その時にICOでいくら集まったと思いますか?
詐欺コインで集まった額ですよね。30億円ですか?
400億円ですよ。
マジですか!?それはすごいですね。
ベトナムはアツいんですよ。詐欺だったんですけれども、ただ今回は本物のプラットフォームをもってソン・トゥンとモデル契約しましたから、ベトナムではとても盛り上がっています。
これはイケイケですね。
でも残念ながらスターグラムコインが上場した時にまだスタートークン取引所もできていなければ、スタートークンの発表もなかったので思ったように値段がつかなかったんですよ。なので、一部怒っている投資家さんがいます。
今はロードマップ通りに進んでいるのですが、もっとポジティブな要素が出なければなかなか上がらないんですね。でも、私たちがやっていることに自信を持っています。
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BingoMusicコインの入手難易度
スターグラムコインもそうですが、BingoMusicコインのような仮想通貨の入手は多くの人には難易度が高いと感じます。何か簡単に入手できるような策はあるのですか?
実は、シンガポールのスターグラムグローバルが現在韓国にオフライン取引所を作っています。
そこでは、窓口で宝くじを買うように仮想通貨を買いたい人をオフライン取引所に集めて、そこでコーヒーも飲めますし、店内のモニターで価格変動も見れると。スターグラムコインやBingoMusicコインを買えるようにします。
相対取引(あいたいとりひき)なのですね。物販みたいなイメージでやっていくんですね。
そうです。それを韓国で数か所作っていて、日本でもやろうとしたんですね。
仮想通貨交換業のこともあったので、じゃあ商品券でやろうということになったのですけれども、商品券の法律もあるので色々試行錯誤しました。金融庁とも話した結果、日本ではオフライン取引所ができない判断となりました。
実は見切り発車でしたが、日本でも代理店の募集をして、オフライン取引所を何十か所も作ろうとしていたんですね。仮想通貨のことを分からないけれども興味があるよという人を呼んで、購入のサポートとか、実際にその人のウォレットにコインを送ることをしてもらうということをやろうとしていました。
ただ、今の時点ではBingoMusicコインやスターグラムコインを自分を応援するアーティストのために買ってくださいというのは、おっしゃる通りなかなか敷居が高いです。
BingoMusicのシステム
BingoMusicコインは、システムの位置づけでいうと、スターグラムコインのプラットフォームの上に乗ってそこで発行されるトークンになるのでしょうか?
去年の11月の段階ではスターグラムコインを基軸通貨としてBingoMusicコインをトークンとして、BingoMusicのプラットフォームを運用していく予定でした。マイクロソフトとの提携があり、トークンじゃ収まらないということになったので、それぞれ独立したコインとして上場させて姉妹関係で運用していくことになりました。
トークンの性格上、BingoMusicは独自チェーンということですか?
はい、独自チェーンです。スターグラムコインと同様です。どちらもWindowsのAzureに乗っかっているブロックチェーンになります。
スターグラムでPLANBITという取引所を運用していて、まだベータオープンなのですが、ここでコインを取引できるようになります。
事前にいただいた資料ですと、著作権侵害が起きた時に初期著作権者に補償を支給すると書いていますが、何か2次利用を検知するシステムがついているのでしょうか?
最初の状態では監視を徹底する対応になります。
なので、最初はプロ向けになって、いずれ素人でも入ってこれるようなプラットフォームになる見込みです。その対応については、我々にとっても宿題ですね。
YouTubeのように著作権侵害の自動検知システムまでやると膨大な開発資金がかかるでしょうし、どこまでやるかが難しいところでしょうね。
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著作権協会の壁
日本だとJASRACという団体が著作権を一元管理していますが、JASRACのような著作権協会はBingoMusicの展開において障壁になるように感じます。この点についてはどう思っていますか?
相性的には悪いと思います。BingoMusicをポピュラーなサービスにするしか答えはないと思っています。そのために有名アーティストへの提携とかマーケティングの努力をしていきます。今だとジャニーズのようなものはBingoMusicには上がってこないでしょうし、そこの難しさは承知しています。
KMSはもともとMXエンターテイメントという芸能事務所をやっていて、そのあたりは割と詳しいんですよね。副社長が芸能畑が長い人でそういったところについての問題点についてはよくわかっていますね。それを承知の上でやっているということです。
そういう障壁があると、サービスの質で凌駕するしかないのですね。
そういうことを言っていましたね。
BingoMusicへの意気込み
最後にBingoMusicについて意気込みをよろしくお願いします。
BingoMusicプラットフォームは打倒Apple Musicという形で韓国では盛り上がっています。KMSやマイクロソフトと一緒に、ポピュラーになるサービスを目指しています。
これは音楽業界の革命になるプラットフォームになりますので、そのあたりはスターグラムグローバルやKMS、スターグラムジャパンでこのサービスを浸透するように頑張って活動していきます。
もっと気の利いたこと言えば良かったのかな(笑)
いえいえ。打倒Apple Musicという言葉が聞けただけで十分です(笑)ありがとうございました!
BingoMusicに関する情報
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