11月の最終週にずっとブログを更新していませんでしたが、実はブロックチェーン絡みで出張に行っていました。
今回は、ブロックチェーンカンファレンス「Consensus: Invest 2018」に合わせたタイミングで開催されたムサシクリプト社主催のブロックチェーンのビジネスツアーに同行してきました。
日本側のオーガナイザーはムサシクリプト社の大下氏(写真右から2番目)、米国側のオーガナイザーはブロックチェーンファンドであるLucid Crypto InvestmentsのSammy Ahn氏(真ん中)でした。
また、aSam Project(プロジェクトはまだ初期段階)の中井氏も参加しました(左から2番目)。ちなみに、筆者は一番右です。
[the_ad id=”13126″]
Consensus: Invest 2018
Consensusは、メディアのCoinDeskが主催する世界最大規模のブロックチェーンカンファレンスです。今回開催されたConsensus: Investは、Consensusシリーズの投資に特化したものになります。
カンファレンスの会場はニューヨークのタイムズスクエアにあるマリオットホテル(写真右端)になります。
仮想通貨相場が低迷している&チケット代が高い(約22万円)のか、受付は午前11時の時点でスカスカでした。
400-500人が入るであろうメイン会場では、対談形式のイベントが行われていました。テーマはブロックチェーン規制についてでした。
特に真新しい内容があるわけでもなく・・・
会場内の展示は”Invest”がテーマの通り、投資サービスに関するものが主な内容でした。取引所や投資プラットフォーム、カストディサービスなど、正直なところどこも似たり寄ったりでした。
写真右の奥にプロジェクトごとのプライベートミーティングエリアが設けられており、そこで商談を行うことができるようになっていました。ハードウェアウォレットのLedgerや、新興勢力ステーブルコインのPAXOSなどがスペースを設けていました。
Consensus: Investでは、日本のカンファレンスと異なりビジネスの人しかいないため、来場者は皆ビジネスチャンスを求めてやってきます。
会場の至るところにナッツを食べながらコーヒーが飲める場所が設置され、ゆったりと商談ができるようになっていました。
普段ICOプロジェクトに目を通している筆者としては、展示内容でイノベーティブなものはほとんどないと感じました。しかし、今回のカンファレンスからわかるのは、ブロックチェーンが金融の分野に入っていくのは確実で、日本はこの分野に関して完全に後れを取っているという危機感を覚えました。
写真には撮っていませんが、今回の出展社には世界最大の先物取引所であるシカゴ・マーカンタイル取引所 (CME)も含まれており、確実に大手金融がブロックチェーンの世界に入り込んできています。
[the_ad id=”7916″]
Consensus: Invest 2018に関連したイベント
Consensus: Investの開催に合わせ、各所で交流会が行われていました。
開催当日の夜は、CoinTelegraph主催のプライベートパーティが行われていました。
何らかのプロジェクトがプレゼンをするというわけでもなく、純粋な交流会でした。我々以外に日本からは仮想通貨専門誌の月刊仮想通貨の担当者がパーティに参加していました。また、Huobiのような業界でも有名な企業も参加していました。
写真は全体の乾杯のものなので、全員が後ろを向いています。
その翌日は、Blockchain Token Association (BTA)主催の朝食付き交流会が行われました。
クリプトファンドやブロックチェーンプロジェクトが主な参加者で、証券をトークン化するSTO(Security Token Offering)という単語が多く飛び交っていました。
また、今回のツアー主催者であるムサシクリプト社でもホテルのスイートルームを借りてプライベートパーティを開催しました。
会場にはブロックチェーンプロジェクトやファンドの他、様々なプロジェクトのアドバイザリーを務めた業界の著名人も来ていました。
筆者が一番印象に残ったのが、香港から来ていたファンドに日本のプロジェクトについての印象を尋ねたときでした。
彼は「日本のプロジェクトは魅力を感じない。日本で閉じているように感じる。おそらく、は言語や文化に起因するものなのではないか。」と語っていました。
実際に、参加者に我々が日本から来たことを告げても、そこから日本のプロジェクトの話題が出ることはありませんでした。強いて言えば「クリプトダービーで馬を買ったよ。あのゲームが好きなんだ。」というゲームの話題が出たくらいでした。
[the_ad id=”7916″]
米国のビジネス事情
ここからは個別訪問なので、写真がほとんどなくなります。今回は個別に何社か訪問しました。その一部をご紹介します。
うち1社は、Cohn Reznick社になります。Cohn Reznickは2,400人規模の主に会計サービスを提供しています。また、ブロックチェーンに関するプロダクトの開発も行っています。
日本だと、このクラスの企業はまだブロックチェーンに取り組んでいないところが殆どですが、米国だと、このような企業でもブロックチェーンに取り組んでいます。
続いては某ファンドになります。オフィスビルの40階という、眺望が良い場所に位置しています。それでも、さらに周りに高い建物があるのは、ニューヨークならではです。
某ファンドの訪問時に、ちょうどプロジェクトがプレゼンテーションしに来ていました。また、有名なブロックチェーン企業の株式を買わないかという話も出てきて、米国ではブロックチェーンがきちんとした投資対象として捉えられていました。
最後にご紹介するのは、TokenMatchになります。
TokenMatchでは、エントリーしたICOプロジェクトが機関投資家へのプレゼンテーションの機会を与えられます。
さすがに写真撮影できる雰囲気ではなかったので写真はありませんが、プロジェクトリーダーがプレゼンテーションを行い、その周りをファンドなどの審査員15人程度が囲んで話を聞いていました。
今までTokenMatchにどのようなプロジェクトがエントリーしてきたのかは、以下のリンクよりご覧になれます。
[the_ad id=”7916″]
おまけ:ニューヨークの街の様子
今回の筆者らの訪問時期は、サンクスギビングが終わり、クリスマスに向けたときでした。おまけに、街の様子をご紹介します。
ニューヨークで最も有名なスポットといえばタイムズスクエアです。写真は24時頃のものですが、周りの液晶が明るく、渋谷のビジョンとは比較にならないくらいの動画広告が流れていました。
ロックフェラーセンター前では、巨大なクリスマスツリーが飾られていました。訪問はまだ11月でしたが、12月1日からもっときらびやかになっていくとのことでした。
ロックフェラーセンター前では、音楽に合わせてベルを鳴らす人達がいました。楽しげでした。
動画撮影で筆者の指が入っているのはご容赦ください。
続いて、ニューヨークの地下鉄です。どこの駅もこのように鉄骨がむき出しになっています。駅の構内に冷暖房が一切ないため、冬は暖かく夏は暑苦しいそうです。とにかくインフラが古いです。
地下鉄に1回限り乗るSingle Rideパスは3ドルになるため、日本の電車と比べると割高です。
繁華街の街並みはどこもこのような感じです。東京と異なり、再開発が進んでおらず全体的に建物やインフラが古いです。
駐車場がないため路上駐車が多く、また横断歩道で信号を守る人がいないため、渋滞が慢性化しています。そのため、日中のタクシーはスムーズに移動できません。また、Uber(タクシーのソーシャル版)が24時間つかまります。
[the_ad id=”7916″]
ニューヨークではブロックチェーンはビジネスである
日本だと、まだブロックチェーンはビジネスと切り離された別の領域として扱われがちですが、ニューヨークではブロックチェーンはビジネスそのものであり、ビジネス界からは有効な投資先であると認知されています。
また、STOへの取り組みが非常に積極的で、実際に動き出しているプロジェクトやファンドが目立っていました。
筆者の感覚では、明らかに日本のブロックチェーン業界の取り組みから1-2年先を行っていると感じました。
次回予告
ムサシクリプト社では、2019年5月13-15日にニューヨークで開催される「Consensus 2019」へのツアー参加及び、希望するプロジェクトが出展できるように準備を行っています。
また、現地のファンドやフィンテック企業とのビジネスコネクションを作れる場を提供する予定です。
興味がある方は担当者をご紹介しますので、問い合わせフォームにてご連絡ください。
[the_ad id=”7916″]