インタビュー

xWIN 共同創業者 荒澤文寛氏インタビュー(前編)- BSCベースのDeFiサービス立ち上げ経緯ついて訊く

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DeFiプロジェクトが多く乱立している中、その多くが主要DeFiの単なるコピーになっており、オリジナリティに欠けるものが少なくありません。Binance Smart Chain(BSC)上に展開されたxWINプラットフォームは、オリジナルの設計を行い、独自の世界観を構築しようとしています。

今回は、共同創業者の荒澤文寛氏にインタビューを行いました。本記事は前後編になっており、前編では主にxWINプラットフォームの立ち上げ経緯と、提供されているサービスの詳細について訊いていきます。

xWIN 共同創業者 荒澤文寛氏インタビュー(前編)

プロフィールと立ち上げ経緯

加藤:ブロックチェーンの世界には、様々なバッググラウンドを持った人がいて、私自身はなかなか懐が深い業界だなと感じています。荒澤さんはどのような経歴をお持ちなのでしょうか?また、ブロックチェーンとの出会いはどのようなものだったのでしょうか?

荒澤:荒澤文寛(あらさわ ふみひろ)と申します。僕の経歴は、大学時代から芝学園の野球部の監督をしていました。そして、そのまま芝学園の教員になり、6年間務めました。

当時、僕は米倉誠一郎先生のビジネススクールで勉強していて、先生から「海外に行け」ということで、米国のニューヨークとロサンゼルスに勉強しに行きました。米国で2年勉強した後、日本に戻ってきて株式会社ビジネスコンサルタントで13年ほど務めていました。この会社は、日系でいちばん有名なコンサルティング会社です。

そして、最後の7年間はグローバル事業の立ち上げに携わり、旗振り役をしていました。当時取り組んでいたのは、東南アジアで日系のコンサルティング会社を立ち上げるプロジェクトでした。ベトナムで最初に会社を立ち上げ、他の国にも拡大させていきました。そして、ベトナムで4年間を過ごし、昨年の8月に日本に戻り、Calvin Thongと一緒にxWINというコミュニティを立ち上げました。

僕とブロックチェーンとの出会いは、ベトナムで出会った韓国系のIT企業の社長から教えてもらったことです。Calvinはもともとブラックロック出身で、DeFiの世界が広がっていくという話をよくしていました。僕自身もDeFiに可能性を感じたので、プロジェクトを立ち上げることにしました。

加藤:なぜDeFiにしようと思ったのでしょうか?

荒澤:Calvinがそういう領域に長けてたというのもあります。また、昔から米倉先生に「世界にあっと驚かせることをしろよ」と言われていました。先生は、日本の名だたる起業家を育てたことでも有名です。彼から教わってきた、世界にあっと驚かせることというのは、DeFiであると僕は思っています。

また、世の中を良くしたいという強い想いがあります。良くしたいというのは、世の中を便利にしたいということも含まれます。そして、僕には子供がいるのですが、今のままだと子供たちの世代まで地球が持たないという強い危機感を持っています。ですので、DeFiを通じて社会が持続していくためにSDGsに還元していきたいと思っています。

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げられ「貧困をなくそう」「質の高い教育をみんなに」「気候変動に具体的な対策を」など、17の目標で構成されます。参考:SDGsってなんだろう? – 日本ユニセフ協会

荒澤:DeFiそのものの中身から多少離れている話題もありますが、僕が成し遂げたいことをできるのがDeFiだということです。

加藤:DeFiプロジェクトをやることになったのは、DeFiに対して何らかの見込みを感じたからですか?

荒澤:そうです。例えば、僕が投資信託を買おうと思ったらカストディなどの企業が5、6社入っています。しかも、それを買うまでに時間がかかります。DeFiだと、クリックするだけで一瞬で終わってしまいます!

xWINのコミュニティでは、関係者への謝礼の支払いは暗号資産でやっていますが、一瞬で海外に送ることができ、しかも送金手数料が10円程度で済んでしまいます。今までの金融とそもそもが違います!

加藤:確かにあの使い勝手を一度知ってしまうと、従来の国際送金をするのがばかばかしくなりますね。

荒澤:DeFiによって、既存の金融業界に革命が起こる気がしています。ただ、CeFiが淘汰されるということはなく、DeFiとCeFiは共存すると思っています。

xWINプロジェクトの紹介

加藤:xWINプラットフォームは、Binance Smart Chainに実装されたDeFiサービスですが、どのようなプロジェクトなのでしょうか?

荒澤:xWINは、『AIとブロックチェーンテクノロジーで「ええっ!」と驚く未来を創造しよう』をミッションにしています。2月末にBinance Smart Chainベースのプラットフォームをリリースしました。それに加え、xWIN Crypto TVというコンテンツを提供していきます。

オモロく生きようTV / Cool Life TV
このチャンネルでは、xWINグループにかかわる人物や事業などの情報を発信していきます。 In this channel, we will send information such as people and businesses related to the xWIN group. xWINグループの価値観 1....

加藤:これはDeFiサービスとは別の動画コンテンツのようですが、なぜそこまでするのでしょうか?

荒澤:DeFiの世界は、軽い気持ちでやると非常に危険です。先日ある方が800万円相当の資産が無断で送金されていました。そのようなことを防ぐため、同時にxWIN Crypto TVというコンテンツを通じて、分散型金融や分散型組織について情報提供を行います。本格的なスタートは3月15日ですが、既に動画をいくつか公開しています。チャンネル登録して良いコメントを書いてくださった方にBNBを贈呈するので、是非登録していただきたいです!

ちなみに、僕の夢はダン高橋さんとコラボすることです。彼は、英語と日本語で正確な情報を提供していますね。僕たちも英語と日本語の両方で届けます。

加藤:続いて、体制についてお聞かせください。昨今のDeFiプロジェクトは匿名でやっている場合が多いですが、xWINはメンバーの実名を公開していますね。どのような体制でプロジェクトを進めているのでしょうか?

荒澤:プロジェクトメンバーには、特別顧問として米倉誠一郎先生が関わっています。法務面では、顧問弁護士として横浜北仲通り法律事務所の津久井弁護士が参加しています。彼はロイヤーJOEと呼ばれています。実際に弁護士探しをしてみるとわかるのですが、暗号資産が得意な弁護士は数が少ないです。彼は暗号資産でトップ弁護士になると言って必死に勉強をしています、僕は彼をとても頼りにしています。実は、芝学園で教員をやっていた時の教え子であり、野球部の選手でもあります。また、創業者のCalvin Thongが入っています。彼は、ブラックロック出身でファンドマネージャーとシステム開発を長年やっていた経歴があります。xWINではプラットフォームの開発やインデックスの設計を行っています。

加藤:xWINは、よくあるBinance Smart Chain上のDEXと思いきや、インデックスがあるのですね。これはどういうことでしょうか?

荒澤:xWINプラットフォームは、何かのフォークではなく、オリジナルで作っているものになります。プラットフォームは既にローンチしていて、PancakeSwapやxWINプラットフォームを使ったりファーミングでXWINトークンを入手することができます。また、プラットフォームにはアフィリエイト機能が付いています。

xWINプラットフォームでは、運用リスクを軽減したり運用のオートメーション化を実現して、xWINのトークンエコノミーを実現できることを目指しています。提供していく機能は、大きく4つになります。

Sector Indexは、トークンをセットにして提供する機能で、簡単にいうとインデックス型の投資信託みたいなものです。株だと日経225のインデックス投信のようなイメージになります。現時点で、3つの投資信託を提供しています。今後は、20種類程度を提供しようと思っています。

xWINのSector Index

xWINのSector Index

加藤:インデックスはどのように設計しているのでしょうか?

荒澤:基本的にCalvinが設計を一任しています。彼は、ブラックロック出身なので、そのような設計を得意としています。暗号資産のリスクを減らすように分散的に配置をしています。

Sector Indexの中で、僕が一番面白いと思っているのは「xWin US-ANTG Index」です。これは、アマゾンやテスラ株の合成資産で構成されたインデックスです。DeFiで実質的に株式の投資信託が運用できるようになります。

xWINのSector Index「xWin US-ANTG Index」

xWINのSector Index「xWin US-ANTG Index」

加藤:株式の方が暗号資産よりボラティリティが少ないでしょうから、急激な価格変動を嫌う投資家にとっては良さそうな選択肢ですね。ところで、これはどのように実現しているのでしょうか?

荒澤:Mirror Protocolでトークン化された米国の主要銘柄を追跡するトークン・バスケットを再現できます。これらの銘柄は分散化された世界(DeFi領域)でトークン化されておりPancakeSwapで利用可能です。もちろん、直接に株式に投資しているわけではなく、合成資産としてミラーリング(鏡のように反映)しているという意味です。

2番目のTrading Vaultはファンドマネージャーに運用を任せる機能です。ファンドマネージャーは、マーケットの状況に応じてポートフォリオを入れ替えます。ファンドに興味がある人は、BNBを支払って参加することができます。

先程話したSector Indexは、インデックスなので資産配分をほとんど変えません。せいぜい多くて月に1回です。一方で、Trading Vaultはファンドマネージャーの裁量で柔軟な資産の入れ替えが行われます。

加藤:投資信託の世界でいうインデックスファンドに相当するものがSector Index、アクティブファンドに相当するものがTrading Vaultというわけなのですね。

荒澤:その通りです。僕たちは、運用リスクの軽減を目指しているので、このようなDeFiサービスを提供します。ちなみに、Trading VaultはイーサリアムのTokenSetsを参考にしています。TokenSetsのように、たくさんのファンドマネージャーが参加することを目指しています。

3つ目のLiquidity Pool Vaultは、PanckackeSwapのファーミングが簡単にできるようになる機能です。

加藤:一般的に、ファーミングは資産ペアを用意して流動性を提供し、そこから得られるLPトークンをさらにステーキングするので手順が煩雑ですね。

荒澤:確かにあれは面倒です。Liquidity Pool Vaultを使うと、BNBで当該のLPトークンを入手することができて、それをそのままPanckackeSwapにステーキングすることができます。これらがxWINプラットフォームを通して全部自動で行われます。今のところ、CAKE-BNB, USDT-BNB, XWIN-BNBのペアを提供しています。

xWINのLiquidity Pool Vault

xWINのLiquidity Pool Vault

荒澤:最後のEarn xWin Tokenは、xWINトークンのファーミングです。

加藤:PanckackeSwapでいうPoolのイメージですか?

荒澤:はい、まさにそのイメージです。XWINトークンは4年にわたって発行されますが、新規発行分がファーミングに割り当てられてます。

xWINのEarn xWin Token

xWINのEarn xWin Token

荒澤:また、xWINプラットフォームの手数料は0.5%です。もちろん、我々も運営費として活用させていただきますが、世の中のために還元していきたいと思っています。

加藤:機能の説明ありがとうございます。この手のサービスはあまり聞かない気がしますが、他になにか差別化点はありますか?

荒澤:差別化点は、現時点でそもそもこの手のサービスはDeFiの世界にほとんどありません。あるとすれば、イーサリアムのTokenSetsくらいです。また、Binance Smart Chain上でそのようなものはありません。あとは、日本からのプロジェクトということで応援してくれる人がたくさんいます。

そして、一番の差別化はSDGsに貢献するという俺らのミッションです。実社会に貢献するため、プラットフォームの収益をSDGsに還元していきます。また、関連する事業をスピード感をもって、どんどん立ち上げていくつもりです。すでに、ある地方銀行様がこの取り組みに興味を持ってくれています。会社が株価が安定するのは、マーケットに貢献している会社です。そのようなことをしっかりやっていきたいと思っています。

後編予告

前半では、xWINプラットフォームの立ち上げ経緯と、DeFiサービスの内容に焦点を当てて行きました。

後編では、なぜxWINで動画コンテンツやアカデミーを開設し、SDGsに力を入れていくのか?xWINを通して描きたい世界観について訊いていきます。

▼後編はこちら

xWIN 共同創業者 荒澤文寛氏インタビュー(後編)- xWINプロジェクトを通じて実現したい世界観
DeFiプロジェクトが多く乱立している中、その多くが主要DeFiの単なるコピーになっており、オリジナリティに欠けるものが少なくありません。Binance Smart Chain上に展開されたxWINプラットフォームは、オリジナルの設計を行い...

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTオーナー。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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