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ZKのための計算レイヤー「Lumoz(MOZ)」の解説

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Lumoz の概要

Lumoz(ルモズ)は、ゼロ知識証明(ZKP)やAIのためのモジュラー計算レイヤーおよびRaaS(Rollup as a Service)のプラットフォームです。

Lumozが登場した背景として、ZKPのユースケースの増加、そしてZKPのための計算量が多い点があげられます。特にZKロールアップの運用では、多大なハードウェアコストと技術の蓄積が必要になります。例えば、Astar zkEVMのプルーバーを運用する場合、128コアCPUで1TBのRAMを搭載したマシンが必要になります。このような構成はエンタープライズクラスに相当し、マシン単体でも700~800万円程度のハードウェアコストがかかります。そのため、自前でプルーバーを集めることは難しく、それは最終的にロールアップの継続性に直結する問題となります。したがって、ZKロールアップのプロジェクトにとっては、コストの面ではZKPの生成や検証を自前で行わず、外部ネットワークに外出しすることが望ましいと言えます。Lumozは、そのようなプロジェクトにZKPを提供するための外部のプルーバーネットワークです。

また、LumozはZKロールアップのためのRaaSを提供しています。独自のアプリケーションチェーンを立ち上げたいプロジェクトは、専用のWebページでデータ可用性レイヤーやzkEVMタイプなどを選択することにより、プルーバーネットワークとしてLumozを使用したZKロールアップを簡単に立ち上げることができます。

Lumoz の技術ハイライト

モジュラー計算レイヤー

Lumozは、モジュラーチェーンのためのZKPの計算レイヤーを提供します。モジュラーチェーンは、従来のブロックチェーンのトリレンマの問題を解決するために考えられた概念で、一般的に以下の4つのモジュールから構成されます。

  • 実行レイヤー(Execution):トランザクションを実行する。
  • 決済レイヤー(Settlement):ブロックチェーンの資産のステータスを更新する。
  • コンセンサスレイヤー(Concensus):トランザクションの合意形成を行う。
  • データ可用性レイヤー(Data Availability):トランザクションデータを記録し、データの追跡性と整合性を確保する。

しかし、ZKロールアップでは上記の4つだけでは不十分で、ZKPのためのプルーバーレイヤーが必要になります。Lumozが担うのはその部分です。

Lumozはブロックチェーンとして機能し、PoS(Proof of Stake)とPoW(Proof of Work)のハイブリッドコンセンサスメカニズムを採用しています。PoSはLumozブロックチェーンの検証を担当し、一方、PoWはZKPの証明の生成と検証を行います。これにより、計算能力が分散化され、ZKPの生成と検証の継続的な供給が保証されます。さらに、Lumozは主要なZKロールアップソリューションと互換性があり、これらのフレームワークを使用して作成されたZKロールアップに対して計算能力を提供することが可能です。

ZK-RaaS(ZK Rollup as a Service)

Lumozは、簡単にZKロールアップを展開できるようにするためのRaaSを提供し、プルーバーとして自身のモジュラー計算レイヤーを利用します。

ロールアップが必要な開発者は、一定数の$MOZを保有することでロールアップのスロットをリースすることができます。開発者がやることはは、RaaSの画面でLayer1やzkEVMのタイプ、データ可用性やシーケンサーなどを選択するだけで、およそ10分でロールアップを展開することができます。

既に、Bitcoinレイヤー2のMerlinやEthereumレイヤー2のZKFairがLumozのRaaSを使いロールアップを実現しています。

MOZトークン

Lumozのネットワークでは、ネイティブトークンの$MOZを利用します。

トークンの詳細は、2024年5月18日時点で公開されていません。

Lumozに関する情報

 

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この記事を書いた人

TOKEN ECONOMISTのDirector。「ブロックチェーンによる少し先の未来を魅せる」をポリシーに、注目しているプロジェクトの紹介やインタビューを行っています。

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